海外勢のフローは限られ短期的な売買が中心/オープニングコメント
29日の日本株市場は、手掛かり材料に欠けるなか、こう着感の強い相場展開になりそうだ。28日の米国市場は感謝祭の祝日で休場。欧州市場は上昇した。米国市場の休場の影響から海外勢のフローが限られるなか、積極的な取引は限られるなか、短期的な売買が中心になりそうである。
米国では足もとで良好な経済指標の発表が継続しているなか、感謝祭明け後のブラックフライデーでの小売企業の売上動向が注目される。一部ではインフレの影響から予想ほど伸びないとの見方もあり、販売動向を見極めたいとする模様眺めムードも強まりやすいだろう。なお、午前3時までのシカゴ日経225先物清算値は大阪比80円安の38300円。円相場は1ドル151円50銭台で推移している。
日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、小動きで始まりそうだ。日経225先物のナイトセッションは一時38440円まで買われる場面もみられたが、終値では200日線(38410円)を下回って終えた。市場参加者が限られるなかでは200日線突破から節目の38500円を仕掛けてくる動きは期待しづらく、200日線近辺での推移になりそうだ。
昨日の日経平均株価は214円高と反発し、38000円を割り込む局面での押し目買いの強さが窺えた。引き続き38000円近辺では押し目待ち狙いの買いが意識されそうだが、前日の動きは米国の祝日前によるリバランスの影響が大きかったと考えられるため、リバウンド基調は強まりにくいと考えられる。
そのほか、ロシアのプーチン大統領は、ウクライナの政府中枢を標的とする可能性があると伝えられている。今後の報復攻撃には極超音速の新型中距離弾道ミサイル「オレシュニク」を再び使うこともありえるとしており、地政学リスクへの警戒も買い手控えにつながりそうだ。物色としては、個人主体の売買が中心になるなか、中小型株での短期的な値幅取り狙いの動きになろう。
《AK》
提供:フィスコ