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【植木靖男の相場展望】 ─当面は出遅れ株物色で対処か


「当面は出遅れ株物色で対処か」

●新年の上昇初動に弾みを付ける条件

 日経平均株価は下方圧力に抵抗しつつも徐々に下押し、75日移動平均線(22日時点3万7929円)を巡る攻防に移行しつつあるようにみえる。

 この背景としては、やはり米国でトランプ・トレードが一巡しつつあるなかで、ロシア・ウクライナ戦争の緊迫化に加え、南北朝鮮、そしてイスラエルとイランの対立激化など地政学リスクの高まりが挙げられる。

 だが、それにしては米国市場ではNYダウナスダックS&P500など主要株価指数が想定外の頑強さをみせている。

 このため、米国株に左右されやすい日本株も容易には急落しない状況にあり、それだけにこの75日線を巡る攻防戦の行方が注目される。

 では、この先の株価はどう展開するとみればよいのか。米国株については市場関係者の間では、すでに高値圏にきているとの見方が強まっている。また、ここ数年の米国株の上昇が終了するのであれば、日本株は逆に上昇するとの見方もある。それはなぜか?

 そもそも米国株がここ数年強かったのは、日本から巨額の資金が米国に流出し、株価を支えたからだ。だとしたら、米国株が下がれば、そうした資金が今度は日本に戻ってくるはずだ。

 資本主義は所詮マネーがモノを言う。マネーが潤沢なら景気も企業業績も良くなる。

 ちなみに、平成バブルを振り返ると、1987年のブラックマンデー後、しばらく日本株は二番底を探る展開となった。だが、政府が特定金銭信託やファンドトラストの決算処理の弾力化方針を打ち出したことで、一気にバブル相場につながったことが想起される。

 目下、自民党は少数与党となり、野党の言うことに耳を傾けざるを得ない。野党の政策を飲むことで、国債増発によりマネーがばらまかれる可能性がある。また、日銀は利上げの方針を打ち出しているが、はたしてどの程度の利上げか。おそらく小幅なものにとどまるとみる。要は金融緩和状態が続くことになるのではないか。

 結論からいえば、25年1~2月頃から株価上昇が目立つようになろう。逆に言えば、その状況に至るには、11~12月相場はむしろ下落することが必要になる。株価は下がれば上がる、上がれば下がるのが鉄則だ。

●内需、ハイテクの出遅れ株で短期勝負

 さて、当面の物色はどうみればよいのか。年内と新年では相場の内容が大きく変わることも多い。

 当面は内需、ハイテク株の出遅れを探す段階といえよう。ここへきて目立つのはやはり米国の長期金利上昇であり、これを受けて金融株が強いが、そのなかでは住信SBIネット銀行 <7163> [東証S]などは出遅れがある。また、内需系では太平洋セメント <5233> [東証P]も出遅れで面白そうだ。

 ハイテク株では日本電子材料 <6855> [東証S]やシスメックス <6869> [東証P]などにも妙味がありそうだ。

 さらにENEOSホールディングス <5020> [東証P]、三井化学 <4183> [東証P]、コマツ <6301> [東証P]、東京建物 <8804> [東証P]などは週明けに上昇すれば勝ち目がありそうだ。ただし、いずれも短期的な銘柄として考えたい。

2024年11月22日 記

株探ニュース

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