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ダウ平均は5日ぶりに反発 ウクライナの地政学リスク再燃も今回も静観=米国株概況

NY株式20日(NY時間16:22)(日本時間06:22)
ダウ平均   43408.47(+139.53 +0.32%)
S&P500    5917.11(+0.13 +0.00%)
ナスダック   18966.14(-21.33 -0.11%)
CME日経平均先物 38385(大証終比:-55 -0.14%)

 きょうのNY株式市場でダウ平均は5日ぶりに反発。取引開始直前にウクライナ軍が英国製の巡航ミサイル「ストーム・シャドー」をロシア領内の軍事目標に初めて発射したと伝わった。米株式市場も前半はネガティブな反応を見せ、IT・ハイテク株中心に売りが強まった。ただ、ウクライナ情勢については今回も静観を決めたようで、終盤に買い戻されている。

 市場は、本日引け後のエヌビディア<NVDA>の決算を待っており、投資家たちは今回も予想を上回る決算を期待していた。先月フアンCEOが「異常」と表現した次世代AIチップ「ブラックウェル」の需要に関する詳細を求めている。ブラックウェルについてはサーバーラックの放熱の問題で設計変更をサプライヤーに要請と伝わっていたが、それについても何らかの説明があるか注目しているようだ。

 ストラテジストからは「オプション取引は、今回のエヌビディアの決算が12月のFOMC以上に年内で最も重要な材料になることが示唆されている」との指摘も出ていた。

 一方で「個々の企業の業績によって市場全体が動くこと自体、ある種の脆弱性を示している」との声もあるようだ。「業績が好調であること、大幅な増益であることだけで十分なのか、発表の1つ1つに注目している」という。

 ディスカウントストア2位のターゲット<TGT>が大幅安。取引開始前に8-10月期決算(第3四半期)を発表し、既存店売上高、売上高とも予想を下回ったほか、1株利益も予想を大きく下回った。ガイダンスも公表し、年末商戦の第4四半期の1株利益が予想を下回ったほか、通期についても1株利益の見通しを下方修正した。在庫の積み増しが収益性を損なった。

 オンライン損保のレモネード<LMND>が上昇。アナリストが投資判断を「中立」に引き上げた。目標株価は42ドル。

 電気自動車(EV)のバンを手掛けるワークホース<WKHS>が決算を受け大幅安。1株損益の赤字が予想以上に膨らんだほか、売上高も減収を記録し、予想も大きく下回った。

 キッチン・インテリア用品のウィリアムズ・ソノマ<WSM>が決算を受け大幅高。既存店売上高が予想ほどの減収とならなかったほか、1株利益が予想を上回った。通期のガイダンスも公表し、売上高見通しのレンジをやや上方修正している。また、10億ドルの新たな自社株買いも承認した。

 測定器を手掛けるキーサイト・テクノロジー<KEYS>が決算を受け上昇。1株利益、売上高とも予想を上回った。第1四半期のガイダンスでも、予想を上回る1株利益および売上高の見通しを示した。

ターゲット<TGT> 121.72(-33.16 -21.41%)
レモネード<LMND> 46.58(+6.44 +16.04%)
ワークホース<WKHS> 1.05(-0.17 -13.93%)
ウィリアムズ・ソノマ<WSM> 175.04(+37.80 +27.54%)
キーサイト<KEYS> 165.48(+13.35 +8.78%)

アップル<AAPL> 229.00(+0.72 +0.32%)
マイクロソフト<MSFT> 415.49(-2.30 -0.55%)
アマゾン<AMZN> 202.88(-1.73 -0.85%)
アルファベットC<GOOG> 177.33(-2.25 -1.25%)
テスラ<TSLA> 342.03(-3.97 -1.15%)
メタ<META> 565.52(+4.43 +0.79%)
AMD<AMD> 137.60(-1.79 -1.28%)
エヌビディア<NVDA> 145.89(-1.12 -0.76%)
イーライリリー<LLY> 753.41(+23.68 +3.25%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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