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直近の下落に対する自律反発狙いの買い【クロージング】


15日の日経平均は4日ぶりに反発。107.21円高の38642.91円(出来高概算21億8000万株)で取引を終えた。14日の米国市場では主要株価指数が下落したものの、前日までの3日間で1000円近く下落したことから自律反発を狙った買いが入ったほか、円相場が1ドル=156円台後半と円安が進んだことも輸出関連株に追い風となった。また、好業績見通しや自社株買いを発表した三菱UFJ<8306>などメガバンクが堅調に推移したことも投資家心理の好転につながり、日経平均は取引開始後ほどなくして39101.64円まで上昇した。ただ、週末とあって積極的な売買は手控えられ、その後はこう着感の強い相場展開が続いた。

東証プライムの騰落銘柄は、値上がり、値下がり銘柄数は拮抗。セクター別では、海運、鉱業、電気ガス、銀行など22業種が上昇。一方、サービス、その他金融、非鉄金属、不動産などの11業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、ソフトバンクG<9984>、ディスコ<6146>が堅調だった半面、電通グループ<4324>、リクルートHD<6098>、京セラ<6971>、アサヒ<2502>が軟調だった。

前日の米国市場では、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演で、「早期の利下げが必要との兆しに乏しい」などと述べたことなどから、主要株価指数は下落した。ただ、円相場が1ドル=156円台後半まで円安が進んだことから、輸出関連などを中心に値を上げた。また、蘭半導体大手ASMLのフーケCEOが14日、投資家向けのイベントで、「今後5年間で売上高が平均8~14%伸びる」との強気の見通しを示したことも刺激材料になり、東エレクやアドバンテスなど半導体関連株が買われ、日経平均の上げ幅は一時500円を超えた。

日経平均は下値のめどとして意識されていた200日線水準を割り込まずに上昇に転じたことがひとまず安心感につながったとみられる。ただ、主要企業の決算発表が一巡し、新たな投資テーマに乏しいだけに、39000円を中心に上下200円程度の狭い値幅での動きが続くと予想される。このため、目先は森より木を見る展開が続くことになりそうだ。

《CS》

 提供:フィスコ

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