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株価指数先物【寄り前】 重要イベントを控えスキャルピング中心のトレード


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 38350 -710 (-1.81%)
TOPIX先物 2663.5 -31.0 (-1.15%) 
シカゴ日経平均先物 38350 -710
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 31日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。30日夕に2024年7~9月期決算を発表したマイクロソフト<MSFT>は、10~12月期の見通しが慎重だったと受け止められ、6%を超える大幅な下落となり、他のハイテク株に売りが広がった。31日の引け後に決算を発表するアマゾン・ドット・コム<AMZN>とアップル<AAPL>も下落したほか、エヌビディア<NVDA>など半導体株にも売りが広がり、半導体SOX指数の下落率は4%を超えた。

 米連邦準備理事会(FRB)がインフレ指標として重視する9月の個人消費支出(PCE)価格指数は、変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアPCEが前月比0.3%上昇と予想に一致、前年同月比では2.7%上昇となり、予想(2.6%上昇)を上回った。S&P500業種別指数は電気通信サービス、公益事業、エネルギーが上昇した一方で、半導体・同製造装置、ソフトウエア・サービス、自動車・同部品が下落。

 なお、引け後に7~9月期決算を発表したアマゾン・ドット・コムは、1株利益が市場予想を上回り、時間外取引で5%超の上昇。アップルは1株利益が市場予想を上回ったが、2%近く下落して推移している。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比710円安の3万8350円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは、日銀の植田和男総裁が記者会見で追加利上げに前向きな姿勢を示したとして円相場が一時1ドル=151円台と円高・ドル安が進んだことを受け、日中比240円安の3万8820円で始まった。

 直後に付けた3万8940円を高値にショート優勢となり、ほどなくして3万8430円まで下落。その後、3万8790円まで持ち直したものの、米国市場の取引開始後に下へのバイアスが強まり、中盤には一時3万8120円まで売られた。終盤にかけては3万8120円~3万8390円辺りでの保ち合いが続き、3万8350円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まることになりそうだ。ナイトセッションでは25日移動平均線(3万8860円)を割り込んで始まり、200日線(3万8090円)水準まで下げてきた。ボリンジャーバンドの-1σ(3万8270円)を一時割り込む場面もみられており、節目の3万8000円のほか-2σ(3万7690円)水準が意識されてきた。

 ナイトセッションでの大幅な下落によって、朝方はヘッジ対応のインデックス売りが膨らみそうである。日銀総裁の発言を受けた円高基調に加えて、米ハイテク株の下落の影響により、押し目狙いのロングは入りにくいだろう。ただし、国内では3連休を控えているほか、米国では10月の雇用統計の発表、そして来週には米大統領選挙、米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えているためオーバーウィークのポジションは取りづらい。スキャルピング中心のトレードになるなか、積極的なショートも手控えられそうだ。そのため、オプション権利行使価格の3万8000円から3万8750円と、やや広めのレンジを想定する。

 31日の米VIX指数は23.16(前日は20.35)に上昇した。一時21.12まで低下する場面もみられたが、不安心理が高まった状態を示すとされる20.00を終日上回っての推移だった。重要イベントを控えるなかで、25日線(19.71)、75日線(18.72)を支持線としたリバウンドの可能性は想定されていたが、ややリスク回避に向かわせやすい。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.49倍に低下した。25日線(14.46倍)が支持線として意識されていたが、本日は米ハイテク株の下落の影響から同線を下回り、NTショートに振れやすいだろう。ただし、円高の影響から輸出関連株なども売られる可能性があるため、終盤にかけてはリバランスが入りやすいとみておきたい。

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