貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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7751 キヤノン

東証P
5,054円
前日比
+61
+1.22%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
14.7 1.47 2.97 3.94
時価総額 67,408億円
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【植木靖男の相場展望】 ─上昇迫力を強める防衛&エネルギー関連株


「上昇迫力を強める防衛&エネルギー関連株」

●9月高値を抜き史上最高値トライへ

 日経平均株価はジリジリと戻り売りをこなしながら上昇を辿っている。9月27日高値の3万9829円と10月2日安値の3万7651円に挟まれた狭いゾーンでもみ合いながら下値を切り上げる展開だ。

 なぜ、これほどまでに堅調なのか。理屈の上からは、連続的な史上最高値更新にみられるように、米国株価の予想以上の強さがある。また、米金利上昇によるドル高・円安も追い風だ。さらに海外短期筋がジワジワと日本株を買い進めていることもある。

 中東情勢の緊迫化は株式市場にマイナスとみられるが、米国ではあまり不安材料視されていないようだ。引き続き米経済のソフトランディング期待から株高が演出されている。

 日本市場にとって中東での地政学リスクの高まりは本来、物価上昇、インフレ懸念につながりマイナスのはずだが、米株高もあって負の影響は顕在化せぬままにエネルギー株の上昇という形で反応している。

 こうした構図からは、今後しばらく日本株が上昇するには米国株高は必須条件といえる。逆に言えば、米国株に異変が起きれば、日本株も危ないということだ。ただし、その後は海外に流れていた投資資金が国内に環流することになり、また違った局面を日本株は迎えることを意味する。

 日本国内に余剰資金が集まれば、国内経済は好転し、株価は自律的に反発する。株式市場はマネーの有無で動くのだ。また、国内に資金が集まれば消費も上向き、需給ギャップは好転する。もともとわが国はデフレマインドが強く、需要は供給に対して過小で米国と真逆である。日本への資金環流は、この国が大きく変わる好機といえるだろう。

 さて、当面は日経平均株価が9月27日高値の3万9829円をいつ上抜くのかが焦点だ。筆者が見るに米国株が強いこの10月中には突破できそうだ。この節を払えば、7月11日の史上最高値4万2426円が視野に入ってくる。

●メトロ上回る子会社IPOで注目のENEOS

 では、ここでの物色対象はなにか。株価が大きく上昇するためには、出発点で重力を振り切るエネルギーをもたらす存在が不可欠だ。陸上競技での走りは最初の蹴りにある、と言われるのと同じだ。今回の相場の強さは、チャート上では日経平均株価の9月9日安値3万5200円処を始点とする反発に表れている。

 この点で言えば、 防衛関連株 エネルギー関連株が群を抜いている。この2つのために他の銘柄に向かうエネルギーが剥落する始末だ。

 防衛関連株は、米国の体力が衰えをみせる中で同盟国に対して防衛力の強化が求められる流れにあり、いわば政策関連株ともいえる。一方、エネルギー関連株も久々に市場のメインになってきている。

 銘柄では、まず防衛関連株の筆頭は三菱重工業 <7011> [東証P]だが、すでに相当程度、相場を出し切っているので、ここは川崎重工業 <7012> [東証P]であろう。このほか日本製鋼所 <5631> [東証P]、東京計器 <7721> [東証P]だ。

 また、エネルギー関連株は原油価格次第であるが、主役はENEOSホールディングス <5020> [東証P]だ。原油価格のさらなる上昇が予想されることに加え、来年3~4月には子会社のJX金属が新規上場する予定だ。時価総額で年内上場の東京地下鉄 <9023> [東証P]を上回るとみられるというから要注目である。このほか出発点のスケールからすれば、コスモエネルギーホールディングス <5021> [東証P]、INPEX <1605> [東証P]などだ。

 さらに上昇出発点で大きく動意づいたキヤノン <7751> [東証P]、古河電気工業 <5801> [東証P]なども面白そうだ。いずれにしてもこうした銘柄群は先高観が強いとみたい。

2024年10月11日 記

株探ニュース

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