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株価指数先物【寄り前】 +1σ水準での狭いレンジ取引


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 38600 ±0 (±0.00%)
TOPIX先物 2691.0 +5.0 (+0.18%) 
シカゴ日経平均先物 38625 +25
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 3日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。9月のISM非製造業総合景況指数は54.9と前月(51.5)から改善し、予想(51.7程度)を上回った。新規受注指数は2023年1月以来の大幅な伸びを示しており、米経済の底堅さが意識された。

 ただし、イランによるミサイル攻撃を受けたイスラエルは近く報復を始めるとの見方があり、中東情勢を巡る地政学リスクの高まりが持ち高調整に向かわせた。また、米東海岸の港湾労働者のストライキによる物流停滞への影響も警戒されており、相場の重荷になった。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、エネルギー、メディアが上昇した一方で、自動車・同部品、家庭用品・パーソナル用品、素材が下落。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比25円高の3万8625円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比150円安の3万8450円で始まり、3万8500円を挟んだ保ち合いが続くなか、米国市場の取引開始直後に3万8330円まで売られる場面もみられた。その後3万8730円まで一気に切り返し、買い一巡後は3万8400円~3万8660円辺りでのレンジ推移が続くなか、日中比変わらずの3万8600円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする形から、小動きで始まることになりそうだ。ナイトセッションでは米国市場の取引開始直後に3万8330円まで下げる場面もみられたが、その後は概ねボリンジャーバンドの+1σが位置する3万8580円辺りでの推移をみせていた。足もとでは75日移動平均線(3万8060円)と+1σとのレンジを続けており、本日も同水準での推移が続きそうである。

 中東情勢ではイスラエルが石油施設を標的にするとの観測もあり、NY原油先物相場が急伸した。関連する報道がアルゴリズム発動につながる可能性もあることから、積極的にポジションを傾けてくる動きは限られると考えられ、スキャルピングに近いトレードが中心になる。また、4日の米国では9月の雇用統計の発表を控えており、結果を受けた市場反応を見極めたいとする様子見姿勢が強まりやすいだろう。

 そのため、短期的な売買に振らされやすい一方で、その後のリバランスの動きも早いため、基本的には押し目狙いのロング対応に向かわせそうである。レンジとしてはオプション権利行使価格の3万8500円を中心とした上下の権利行使価格3万8250円から3万8750円での推移を想定する。

 なお、3日の米VIX指数は20.49(前日は18.90)に上昇した。終値で20.00を上回るのは9月6日以来、約1カ月ぶりとなる。不安心理が高まった状態を示すとされる20.00を超えて終えており、神経質にさせそうである。水準としては依然としてボトム圏での推移を継続しているものの、地政学リスクへの警戒がくすぶるなか、しばらくは見極めが必要だろう。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.37倍に上昇した。米半導体株の上昇を引き継ぐ形から東京エレクトロン <8035> [東証P]、アドバンテスト <6857> [東証P]など値がさハイテク株やファーストリテイリング <9983> [東証P]など日経平均型が牽引する形となった。エヌビディア<NVDA>が3%を超える上昇となるなか、本日もNTロングに振れやすいだろう。ただし、原油高を受けた資源株への物色がTOPIX型を支えると考えられ、スプレッド狙いのトレードは限られそうだ。

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