日経平均は3日ぶりに反落、円高が重しも下げ渋り38000円台維持/相場概況
23日の米国株式市場は大幅反発。ダウ平均は462.30ドル高(+1.14%)の41175.08ドル、ナスダックは258.44ポイント高(+1.47%)の17877.79、S&P500は63.97ポイント高(+1.15%)の5634.61で取引を終了した。連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長がジャクソンホール会議での講演で速やかな利下げ軌道を明らかにしたため利下げ期待を受けた買いが加速し、寄り付き後、上昇。不透明感の払拭で買い安心感が広がり終日堅調に推移し終盤にかけ相場は上げ幅を拡大し終了。
米国株は大幅反発となったが、為替が1ドル143円台まで円高ドル安に振れたことから、東京市場は売り優勢で取引を開始した。トヨタ自<7203>、ホンダ<7267>など輸出関連銘柄が総じて下落し日経平均は38000円台を割り込む展開となった。ただ、ニトリHD<9843>など円高メリット銘柄の一角が買われたほか、円高一服も影響して、後場の日経平均は38000円台を回復した。
大引けの日経平均は前営業日比254.05円安(-0.66%)の38110.22円となった。東証プライム市場の売買高は13億1431万株。売買代金は3兆3219億円。業種別では、輸送用機器、銀行業、ゴム製品、保険業、非鉄金属などが下落した一方、パルプ・紙、空運業、不動産業、水産・農林業、陸運業などが上昇した。東証プライム市場の値上がり銘柄は46.9%、対して値下がり銘柄は50.4%となっている。
日経平均採用銘柄では、トヨタ自、ホンダのほか、日産自<7201>、マツダ<7261>、スズキ<7269>、SUBARU<7270>、三菱自動車<7211>と自動車関連銘柄が総じて下落。このほか、三越伊勢丹HD<3099>、古河電工<5801>、ヤマハ発動<7272>、太陽誘電<6976>、SUMCO<3436>、TDK<6762>が売り優勢となった。
一方、円高メリット銘柄の一角であるニトリHD、ANAホールディングス<9202>、ニチレイ<2871>、日本ハム<2282>、日本航空<9201>などが買われたほか、金利低下が影響して三井不動産<8801>、三菱地所<8802>など不動産株もしっかり。このほか、TOTO<5332>、ラインヤフー<4689>、サイバーエージ<4751>が買われた。
《FA》
提供:フィスコ