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話題株ピックアップ【夕刊】(2):ニチレイ、トヨタ、三菱UFJ

■トランコム <9058>  6,940円  +200 円 (+3.0%)  本日終値
 トランコム<9058>が続伸。前週末23日の取引終了後に関東財務局に提出された変更報告書で、イギリスに本拠を置く投資運用会社ニッポン・アクティブ・バリュー・ファンドとその共同保有者による株式保有割合が14.71%から16.24%に上昇したことが判明しており、需給思惑的な買いが入ったようだ。保有目的は、投資及び経営陣に対する経営の助言並びに重要提案行為などを行うこととしており、報告義務発生日は8月16日となっている。

■シンプレクス <4373>  2,380円  +42 円 (+1.8%)  本日終値
 シンプレクス・ホールディングス<4373>が反発。前週末23日の取引終了後に、日本円連動ステーブルコイン「JPYC(JPY Coin)」の発行・運営を行うJPYC(東京都千代田区)に対して、ステーブルコイン取引システムを提供すると発表したことが好感された。「JPYC」は1JPYC=1円で取引される、パブリックブロックチェーン上で作られたプリペイド型のステーブルコインで、21年1月に発行を開始し24年8月には発行額が29億円を超えている。JPYCは23年3月に関東財務局から第三者型前払式手段の認可を受けており、現在は、JPYCを償還可能にする資金移動業並びに電子決済手段など取扱業のライセンスを取得及びステーブルコイン取引サービスの開始を目指している。シンプレクスでは、その準備としてステーブルコイン取引システムの構築を進めているほか、金融事業領域での豊富なシステム開発・運用実績で培ったノウハウを活用し、金融庁認可に向けた準備や業務設計などサービス開始まで多角的なサポートを行っているという。

■ニチレイ <2871>  4,406円  +69 円 (+1.6%)  本日終値
 ニチレイ<2871>は10日続伸。家庭用や業務用向けの販売が堅調なほか、海外事業の伸長や価格改定効果もあり、同社は成長トレンドをまい進している。今月6日に25年3月期通期業績予想の上方修正を発表し、営業利益を390億円から405億円(前期比9.7%増)へ引き上げた。前期に続き最高益を更新する見通しだ。同社は円高メリット株の一角に位置づけられており、7月半ばからの円高局面と並行して株価は上値を指向。好業績見通しと円高を追い風に足もと上場来高値圏を走っている。

■GMO-GS <3788>  2,840円  +41 円 (+1.5%)  本日終値
 GMOグローバルサイン・ホールディングス<3788>が反発。午前10時ごろ、電子契約サービス「電子印鑑GMOサイン」が、愛知県内の2つの自治体に採用されたと発表しており、好材料視された。「電子印鑑GMOサイン」は、契約の締結から管理までをワンストップで行えるクラウド型の電子契約サービス。今回、同サービスを採用した東海市では、10月ごろから庁内全ての課を対象に「GMOサイン」の利用を開始する予定。一方、大府市では10月以降に公告を行う工事契約から順次利用を開始するとしている。

■東宝 <9602>  5,528円  +72 円 (+1.3%)  本日終値
 東宝<9602>がしっかり。前週末23日の取引終了後、バンダイナムコホールディングス<7832>と資本・業務提携を行うことで合意したと発表しており、好材料視された。両社の強みを生かしてオリジナルIPの企画開発や映像製作、商品・サービスなどの展開を行い、グローバル市場における更なる成長を目指すという。資本面では、両社がそれぞれの株式を25億円分ずつ、23日付の東京証券取引所立会外取引(ToSTNeT-1)で取得した。これによりバンナムHDは東宝株式の発行済み株数の0.25%に当たる46万株、東宝はバンナムHDの同0.13%に当たる83万株を取得した。なお、同資本・業務提携が今期業績に及ぼす影響は、両社ともに現時点では軽微としている。

■海帆 <3133>  776円  +10 円 (+1.3%)  本日終値
 海帆<3133>が後場に入り上げ幅を拡大。正午ごろ、医療法人幸永会(大阪市中央区)とクリニック運営事業に関する業務委託契約を締結すると発表したことが好感された。幸永会は幹細胞治療を主体に、海外からの富裕層を医療ツーリズムとして受け入れ治療を行っているが、8月20日に新たにRPT大阪クリニックを開院することから、同社がクリニックにおける宣伝・広告業務やクリニックへの海外顧客送客業務、クリニックへの国内提携医療機関からの送客業務など一部業務を受託する。なお、25年3月期業績への影響は確定後速やかに開示するとしている。

■ヤマハ発動機 <7272>  1,217円  -67.5 円 (-5.3%)  本日終値
 ヤマハ発動機<7272>が急反落。前週末23日の取引終了後、株式の売り出しを決議したと発表した。短期的な株式需給の悪化リスクを警戒した売りが出たようだ。売出株数はトヨタ自動車<7203>が1875万株、ヤマハ<7951>が1800万株、MS&ADインシュアランスグループホールディングス<8725>傘下の三井住友海上火災保険が116万3300株で、合計3791万3300株。需要状況に応じ上限568万6900株のオーバーアロットメントによる売り出しも行う予定。売出価格は9月2日から5日までのいずれかの日に決める。トヨタとヤマハ、三井住友海上の3社から売却の意向を確認したことを受けた対応で、ヤマハ発は能動的な株主構成の再構築や株式の流動性向上を図る。

■トヨタ自動車 <7203>  2,597.5円  -84.5 円 (-3.2%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>が売り優勢の展開。前週行われたジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長の講演内容がハト派的で、FRBが早期利下げに前向きな姿勢にあるとの見方が広がり、外国為替市場ではドル売り・円買いの動きを誘発、同社をはじめ為替感応度の高い自動車セクターには輸出採算が低下することへの警戒感がネガティブに働いている。また、同社傘下のダイハツ工業が23日、複数車種の生産について10月末から停止することを明らかにしており、トヨタグループは認証不正問題の影響が尾を引いていることが改めて意識され、株価の重荷となっている。

■三菱UFJ <8306>  1,498.5円  -26.5 円 (-1.7%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>がやや売りに押される展開となったほか、第一生命ホールディングス<8750>の上値も重い展開で弱含みに推移した。前週末の米国株市場ではパウエルFRB議長のジャクソンホール会議での講演を受けて、米長期金利が低下し全体相場の追い風となったが、米国事業を展開する邦銀や生命保険会社にとっては運用利ザヤが縮小することへの警戒感もある。また、国内では日銀の追加利上げに向けた動きが予想されるなかも、内田日銀副総裁などの発言でひと頃よりはハト派寄りに修正されており、目先利益確定売りの流れに誘導している。

■ピアラ <7044>  420円  +80 円 (+23.5%) ストップ高   本日終値
 ピアラ<7044>はストップ高。前週末23日の取引終了後、日本テレビホールディングス<9404>のグループ会社ClaN Entertainmentと業務連携すると発表した。自社提供するライブコマースサービス「LiveBuzz」のパートナーとしてClaNと連携し、Vチューバーとライブコマース市場の拡大に向けて取り組みの強化を図っていくという。これを手掛かりに買いを集めている。

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