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株価指数先物【寄り前】 為替にらみの展開


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 38140 -90 (-0.23%)
TOPIX先物 2667.5 -8.0 (-0.29%) 
シカゴ日経平均先物 38050 -180
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 22日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。23日のカンザスシティー連銀主催の経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)でのパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を前に持ち高調整の動きが優勢となった。ただし、ボストン連銀のコリンズ総裁やフィラデルフィア連銀のハーカー総裁が、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ開始に前向きな見解を示したことが伝わり、下値の堅さは意識された。

 また、米新規失業保険申請件数は前週比4000件増の23万2000件と小幅な増加で予想と一致したほか、7月の米中古住宅販売は前月比1.3%増の395万戸と5カ月ぶりに増加し、依然として低水準ながら改善傾向にあるとして受け止められた。S&P500業種別指数は銀行、保険、不動産が上昇した一方で、自動車・同部品、半導体・同製造装置、小売が下落。

 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比180円安の3万8050円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比60円安の3万8170円で始まり、ほどなくして上昇に転じると、その後もロング優勢のなかで米国市場の取引開始直後には一時3万8650円まで買われる場面もみられた。ただし、買い一巡後は軟化し、3万8100円~3万8350円辺りでの保ち合いを継続。終盤にかけてレンジを下放れ、3万7980円と節目の3万8000円を下回る場面もあった。引けにかけてショートカバーとみられる動きから下落幅を縮め、3万8140円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り優勢で始まることになりそうだ。米国ではFRBが9月に利下げするとの見方が強まっているなか、23日のパウエルFRB議長の講演内容を見極めたいとのムードから、持ち高調整の動きが優勢だった。また、国内では日本銀行の植田和男総裁が、衆参両院の閉会中審査で発言する。午前は衆院財務金融委員会、午後は参院財政金融委員会において答弁が行われる。タカ派発言を調整しつつも利上げを進めていく姿勢を示すとみられ、1日を通して為替にらみの展開になりそうだ。

 ただし、為替市場ではドル円が1ドル=146円台で推移しており、円安に振れている。前日に8月5日以来の水準に低下していた米長期金利は上昇していることもあり、リバランスの動きがみられている。楽観視は禁物ではあるが、イベント通過後のアク抜けも意識されやすいところであろう。

 日経225先物はナイトセッションで一時3万8650円まで買われ、心理的な抵抗線として意識される75日移動平均線(3万8620円)を捉える場面がみられた。積極的な売買は手控えられやすいだろうが、リバランスのなかで同線を突破してくる可能性もありそうだ。為替次第で波乱の展開を警戒しつつも、下値は下向きで推移する25日線接近では押し目狙いのロング対応に向かわせるとみておきたい。

 そのため、基本的にはオプション権利行使価格の3万8000円を中心とした膠着となろうが、為替変動やリバランスの動きにより、3万7750円から3万8750円でのレンジを想定する。東証プライムの売買高は14日以降20億株を下回っており、昨日は13億4000万株にとどまっていた。商いが膨らみづらいなか、スキャルピング中心のトレードで大きく振れやすい需給状況である。

 22日のVIX指数は17.55(前日は16.27)に上昇した。75日線水準までの調整後の上昇が続いており、25日線が位置する19.17を捉えてくるようだと、20.00を上回ってくる可能性があるだろう。安定水準ではあるが、パウエルFRB議長の講演を受けて慎重姿勢が強まる可能性もあることから、やや神経質にさせそうだ。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.28倍に上昇した。円高が嫌気される形から輸出関連の一角が軟調ななか、相対的に日経平均型優位の展開となった。14.19倍に位置する200日線を上回っての推移が続き、一時14.35倍まで上昇する場面もみられていた。本日は円高一服でリバランスが意識されるが、200日線が支持線として機能するようだと、目先的にはNTロングに振れやすくなりそうだ。

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