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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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1959 九電工

東証P
5,185円
前日比
-32
-0.61%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
12.6 1.23 2.51 13.16
時価総額 3,674億円
比較される銘柄
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【植木靖男の相場展望】 ─ポスト半導体の主役候補はどこだ?


「ポスト半導体の主役候補はどこだ?」

●内憂外患の中で正念場を迎える

 東京市場は正念場を迎えているようだ。日経平均株価は本年3月22日に史上最高値4万1087円を付けて調整入りし、4月19日安値の3万6733円まで下落してようやく下げ止まった。この間の下げ幅は4350円を超えている。その後、反発に転じたが、3万9000円~4万円の上値の壁は厚い。これは価格帯別の出来高の分布からみても頷ける。

 東京市場はいま2つの課題に直面している。1つは、クシャミをすれば日本株が風邪を引くと言われる米国株の動向だ。23日に発表された5月の米国購買担当者景気指数(PMI)をみると、仕入れ価格指数、販売価格指数ともに上昇し、依然としてインフレは収まる気配はない。一方で、4月25日発表の1-3月期の実質国内総生産(GDP)は成長率の鈍化を示しており、景気が軟化する中でインフレが続く、いわゆるスタグフレーションの懸念が拭えない。

 折しも22日にはエヌビディア<NVDA>の決算が発表されたが、想定を大きく上回る好決算だった。過去の経験則では、米国株はもちろん日本株へも好影響を及ぼし、日米株上昇の起爆剤となってもおかしくない内容だった。しかし、今回はエヌビディアの株価は確かに急上昇したが、波及効果となると首を傾げたくなるものだった。

 さて、もう1つは、国内の長期金利の動向だ。植田日銀総裁は時にその発言が市場を混乱させている。要は市場との対話不足が露呈している。金融政策の正常化を果たすとしているが、円安阻止では利上げが妥当であるにもかかわらず、踏み切ることができない。すでに長期金利は1%台に乗せている。金利上昇は相対的に株式の割高感を意識させ、株価下落を招くこともあるが、「金利1%上昇で日銀の保有する国債に生じる含み損は28兆6000億円」(雨宮日銀副総裁)といい、その影響は無視できない。買い入れたETF(上場投資信託)で30兆円以上の評価益があり、相殺すればなお評価益が残る計算だが、金利が1%で止まる保証はない。

 このようにみると、まさに市場を取り巻く環境は、内憂外患の状況にあると言ってよい。

●データセンター関連の「電力」「非鉄」に活躍期待

 24日週末の東京市場では、米国株の急落に脅えて、日経平均株価は457円安となり、投資家が注目する75日移動平均線(24日時点3万8792円)をあっさり下回ってしまった。こうした状況下で想定される日経平均4万円奪回のシナリオは、6月にかけてエヌビディア株の急上昇とAI(人工知能)の将来性への期待感の高まりに牽引される形で、米国ハイテク株が幅広く買われることになる。そうなれば、東京市場もこれに同調して上値トライへと進もう。

 では、当面の物色対象はどう捉えればよいのか。米国株がエヌビディアの一本釣りとなれば、ここはやはりエヌビディア関連株ということになる。同社の好決算の背景には、膨大な データセンターの建設需要がある。データセンターに必要なのは、いうまでもなく電力と銅線だ。

 ここへきて早くも電力株非鉄株に動意がうかがわれる。また、九州や北海道ではハイテク拠点の建設がすでに始まっている。となると、北海道電力 <9509> [東証P]、九州電力 <9508> [東証P]、加えて関連銘柄として北海電気工事 <1832> [札証]、九電工 <1959> [東証P]などに妙味が出てくる。

 一方、銅の市況はうなぎ登りだ。非鉄金属では昔、最後の相場師と呼ばれた是川銀蔵氏が手掛けた同和鉱業(現在のDOWAホールディングス <5714> [東証P])を思い浮かべるが、どうだろう。

 また、ニューカレドニアで発生した暴動の影響を受けてニッケル価格が急騰している。金(ゴールド)もまだまだ上昇するなら住友金属鉱山 <5713> [東証P]だ。銅線では古河電気工業 <5801> [東証P]、住友電気工業 <5802> [東証P]、フジクラ <5803> [東証P]などにも注目したい。鉄鋼の日本製鉄 <5401> [東証P]にもチャンスがあろう。

 さらに金利が上昇すれば、いうまでもなく金融株の出番もあるはず。

 こうした銘柄群はいま直ぐでないにしても、夏以降のバブル相場の主役とみてよさそうだ。

2024年5月24日 記

株探ニュース

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