サイバーリンクス---1Q増収・増益、モバイルネットワーク事業が好調に推移
サイバーリンクス<3683>は14日、2024年12月期第1四半期(24年1月-3月)連結決算を発表した。売上高は前年同期比2.3%増の43.11億円、営業利益は同6.0%増の3.55億円、経常利益は同1.5%増の3.56億円、親会社に帰属する四半期純利益は2.28億円(前年同期は0.10億円の利益)となった。
流通クラウド事業の売上高は前年同期比1.4%増の11.04億円、セグメント利益(経常利益)は同23.0%減の1.60億円となった。小売業向けEDIサービス「BXNOAH」や卸売業向けEDIサービス「クラウドEDI-Platform」等のクラウドサービス提供拡大により定常収入が増加した。一方、給与水準の引き上げや開発力及び営業力強化のための採用に伴う労務費等の増加や、流通業界における商談のDXを実現する企業間プラットフォーム「C2Platform」の機能開発等に係るソフトウェア償却費が増加し、減益となった。主力サービスの食品小売業向け基幹システム「@rms」について、中大規模顧客向け展開の加速に向けて進めていた高速処理化等の開発が完了した。また、2024年2月よりパーソナル人工知能を開発するSENSYと業務提携を開始した。同社の「@rms自動発注」と同社のAIを掛け合わせ、需要予測の精度向上に向けた取組を進めている。他方、「C2Platform」の商談支援サービスについて、一般社団法人日本加工食品卸協会及び大手食品卸売業数社との実証実験の実施が決定するなど、加工食品卸業界向けへの展開に向けた取組を進めた。
官公庁クラウド事業の売上高は同7.8%減の20.27億円、セグメント利益(経常利益)は同12.8%減の1.59億円となった。医療分野において大型のシステム更新案件の貢献があったが、前年同期より防災工事案件やネットワーク工事案件が減少し、減収減益となった。また、電子認証サービス「マイナサイン」について、三田市が運営するスマート図書館サービスや市民健康アプリサービスにおける本人確認サービスとして提供を開始した。
トラスト事業の売上高は同1,659.2%増の0.30億円、セグメント損失(経常損失)は0.13億円(同0.34億円の損失)となった。デジタル証明書発行サービス「CloudCerts」のサービス提供拡大により増収となった。「CloudCerts」は、2024年3月より公益社団法人日本薬剤師会が発行する「薬剤師資格証」の発行を開始した。国家資格保持の証明書のデジタル化は国内初の取組となる。
モバイルネットワーク事業の売上高は同24.2%増の11.49億円、セグメント利益(経常利益)は同168.8%増の0.95億円となった。高価格帯端末の売行が好調であったことや、端末販売に係るインセンティブが前年同期よりも増加したため、増収となった。また、2022年12月に実行した吸収合併に係るのれん償却負担があった前年同期に比べて販売費及び一般管理費が減少し、増益となった。
2024年12月期通期の連結業績予想について、売上高が前期比7.0%増の160.73億円、営業利益が同11.0%増の11.55億円、経常利益が同9.3%増の11.62億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同60.4%増の7.14億円とする期初計画を据え置いている。
《SI》
提供:フィスコ