クリレスHD Research Memo(12):厳格な投資基準により高い資本収益性を維持し、PBRも高水準で推移
■資本コストを意識した経営への取り組み
クリエイト・レストランツ・ホールディングス<3387>は、従来から資本コストを意識した経営を進めており、資本収益性を示すROEは株主資本コスト7.9%(同社推定)を上回る水準で推移している※1。その背景には、厳格な新店投資基準や撤退基準の運用があり、例えば2024年2月期の新店34店舗におけるIRR(内部収益率)は約24%と税前WACC(同社推定では国内10.5%、米国18.6%)※2を大きく上回っている。また、投資時の想定が外れて不採算になった場合には、業態変更や退店を速やかに実施するルールが徹底されている。その結果として、10%超のROEを維持し、PBRも5倍超で推移している。
※1 2023年2月期のROEは12.1%、2024年2月期は15.4%。
※2 Weighted Average Cost of Capitalの略。株主資本コストと負債コストの加重平均。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
《SI》
提供:フィスコ