アドバンクリエ Research Memo(7):自己資本比率は50%を割り込むも2024年9月期以降回復に向かう見通し
■アドバンスクリエイト<8798>の業績動向
3. 財務状況と経営指標
2023年9月期末の資産合計は前期末比1,978百万円減少の10,512百万円となった。主な増減要因は、流動資産では現金及び預金が1,035百万円、売掛金が507百万円、未収入金が1,496百万円それぞれ減少した。また、固定資産では保険積立金が321百万円減少した一方で、繰延税金資産が678百万円、ソフトウェアが273百万円それぞれ増加した。
負債合計は前期末比523百万円増加の5,868百万円となった。未払法人税等が236百万円減少した一方で、有利子負債が649百万円、預り金が247百万円それぞれ増加した。純資産合計は同2,501百万円減少の4,643百万円となった。親会社株主に帰属する当期純損失1,769百万円の計上や、配当金789百万円を支出したことによる。
経営指標を見ると、安全性を示す自己資本比率が前期末の57.2%から44.2%に低下し、有利子負債比率が23.4%から50.0%に上昇するなど、財務内容がやや悪化した。収益の悪化が要因だが、外部環境の変化による売上戻入の発生や積極的な投資による費用増のためで、一過性の悪化と弊社では判断している。店舗投資などの大きな資金需要もないことから、2024年9月期以降は外部環境が急変しない限り、収益の回復とともに財務内容も改善に向かうものと予想される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
《HH》
提供:フィスコ