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2323 fonfun

東証S
848円
前日比
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-1.62%
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時価総額 30.1億円
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明日の株式相場に向けて=疑心暗鬼相場も半導体が光明となるか

 きょう(18日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比1円96銭高の3万2042円とわずかに続伸。終日にわたって方向感が定まらず、日経平均は前日終値を挟み彷徨(さまよ)い続ける展開となった。前場は上下動を繰り返すなかも弱含みに推移していたが、後場寄りに一段安く始まった後は、売り物をこなしてプラス圏に浮上。これは225採用銘柄ではないがソシオネクスト<6526>の後場の急騰パフォーマンスが原動力となったもの。ただ、それにしても全体相場は覇気がなかった。結局日経平均は2円弱プラス圏で着地したものの、“ソシオ効果”がこのわずかなプラスで振り替わってしまうところに今の相場の疑心暗鬼が反映されている。

 中東情勢が気になって手がつかず、売りも買いもほとんど惰性という印象。とはいえ、日経平均は足もと3万2000円近辺の水準であり、5日・25日移動平均線のゴールデンクロスも目前ではある。決して弱い地合いとは言えないはずなのだが、当欄で繰り返しているように個人投資家はかなり苦戦しているというのが実情のようだ。全体指数では分からないが、個別株の傷み方が激しい。「同じフィールドであってもプレーヤーと観客席に座ってスコアボードを見ている人とでは、まるで見えている風景が違う相場である」(中堅証券ストラテジスト)という指摘が当を得ている。

 ただ、個別に材料が出たとはいえ半導体主力銘柄の一角であるソシオネクスが売買代金を急増させ、一時15%を超える大幅高を演じたのは福音といえるかもしれない。ソシオネクスは、ソフトバンクグループ<9984>傘下の英アーム及び半導体受託生産最大手TSMC<TSM>と2ナノメートルの半導体開発で協業すると発表した。今、話題の日の丸半導体会社ラピダスが北海道・千歳工場で、2027年までに最先端半導体の量産を目指す方向にあるが、これがいわゆる2ナノ世代の半導体である。ソシオネクスは今回の協業で2025年上期のサンプル提供を目標に掲げており、技術立国日本の半導体分野での復権の第一歩となるかが注目される。

 きょうは、ソシオネクスがビッグニュースで後場に値を飛ばす前から、半導体関連には流れが来ていた。アルゴリズム売買の介入も観測されているレーザーテック<6920>が無類の強さを発揮、年初来高値圏で強調展開を続けたほか、東京エレクトロン<8035>やディスコ<6146>、SCREENホールディングス<7735>といった半導体製造装置関連株も前場から頑強な値動きをみせていた。前日の米国株市場では、バイデン米政権が最先端半導体の対中輸出規制強化を発表し、これを嫌気してGPU大手のエヌビディア<NVDA>が急落するなど米半導体株への逆風が強まる矢先のタイミングだったが、東京市場では半導体株が思いのほか頑強な値動きを示したのは今後につながる光明といえそうだ。

 このほか、個別では中小型の材料株に需給思惑先行で人気化する銘柄が目立つ。企業の決算発表が本格化する前のモラトリアム期間で、物色の矛先を探る一番シンプルな方法は「株価は株価に聞け」である。当該株の値動きこそが材料ともいえ、強い動きを示しているものには、それなりの理由がある。前週当欄で紹介したFIG<4392>が低位株ならではのハイパフォーマンスをみせたが、きょうの大陽線をつける前の段階で、8月下旬以降の下値切り上げ波動は通常の歩みではなかった。

 このほか現時点で、通常モードではないワケあり波動を想起させる中小型株をいくつかピックアップすると、fonfun<2323>、第一屋製パン<2215>、フロイント産業<6312>、SKIYAKI<3995>などが挙げられる。

 あすのスケジュールでは、9月の貿易統計が朝方取引開始前に発表されるほか、午後取引時間中には実質輸出入の動向が開示される。1年物国庫短期証券の入札も予定。また、4~9月期のディスコの決算発表が行われる。海外では韓国の金融通貨委員会(韓国中銀の政策金利発表)、9月の中国70都市の新築住宅価格動向のほか、米国で重要指標が相次ぎ、9月の米景気先行指数、9月の米中古住宅販売件数、週間の米新規失業保険申請件数などが注目される。パウエルFRB議長の討議参加やジェファーソンFRB副議長の講演などの内容にも耳目が集まる。また、この日はTSMCの7~9月期決算発表も予定されており、マーケットの関心が高い。(銀)

出所:MINKABU PRESS

最終更新日:2023年10月18日 17時04分

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