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4245 ダイキアクシス

東証S
719円
前日比
-2
-0.28%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
23.8 1.00 3.34 53.67
時価総額 98.3億円
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ダイキアクシス Research Memo(7):先行投資的経費は2024年12月期以降の業績にプラスに働く見込み(1)


■今後の見通し

1. 2023年12月期通期の業績見通し
ダイキアクシス<4245>の2023年12月期通期の連結業績は、売上高が前期比1.3%増加の40,000百万円、営業利益が同31.0%減少の570百万円、経常利益で同43.7%減少の660百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同43.1%減少の327百万円が予想されている。売上高は期初予想の水準が維持されたが、利益面では第2四半期の実績とコスト上昇分の販売価格への転嫁がスムーズに進んでいないことを踏まえて下方修正した。

セグメント別売上高と利益の通期予想は、環境機器関連事業の売上高が20,030百万円(前期比2.1%減少)、利益が1,320百万円(11.8%減少)、以下同様に住宅機器関連事業が17,500百万円(同6.6%増加)、390百万円(同21.5%増加)、再生可能エネルギー関連事業が1,850百万円(同4.5%減少)、310百万円(同57.4%増加)が予想されている。住宅機器関連事業は、買収した工事会社が下期はフルに寄与する。再生可能エネルギー関連事業は、通常下期の太陽光発電の発電量が大きくなる。

2023年12月期の大幅減益の要因は、コスト上昇分の価格転嫁が遅れていることと経費の増加である。経費の増加には先行投資的な意味合いのものが含まれており、2024年12月期以降の業績にプラスに働くことが見込まれる。人的資本への投資の一環として、2年連続して2023年春に平均約6%のベースアップを行った。日本労働組合総連合会(連合)によると、2023年春闘における平均賃上げ率は3.58%と30年ぶりの高水準を記録した。しかし、厚生労働省の毎月勤労統計調査では、名目賃金に物価の変動を反映させた実質賃金は2023年7月までに16ヶ月連続して目減りしている。同社は、ベースアップの実施により、従業員の定着とエンゲージメントの向上を企図している。賃上げとIT投資をセットすることで、労働生産性の向上を図る。2023年12月期に、ITツールである「Slack(スラック)」と「kintone(キントーン)」の利用を開始した。情報の共有化や部署連携、社内コミュニケーションを強化する。取締役会の機能向上では、外部機関による取締会実効性評価を実施した。企業価値向上への貢献が想定されている。

海外事業では、前期下期にスリランカの小型浄化槽の組立工場とインドの中大型浄化槽の製造工場が完成した。新工場の操業開始に伴う研修費用や現地スタッフ増員により教育費用がかさんだ。短期的には利益圧迫要因となるが、安定した操業と製品品質の向上及び生産能力の拡大に不可欠になる。今後は、輸送コストの削減による利益率向上が見込まれる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)

《SO》

 提供:フィスコ

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