城南進研 Research Memo(6):収益回復により財務状況も今後改善に向かう見通し
■業績の動向
3. 財務状況
城南進学研究社<4720>の2023年3月期末の財務状況を見ると、資産合計は前期末比290百万円減少の5,146百万円となった。主な変動要因を見ると、流動資産では現金及び預金が45百万円、売掛金が29百万円それぞれ減少した。一方、固定資産では有形固定資産が90百万円、のれんが14百万円、ソフトウェアが15百万円、投資有価証券が12百万円それぞれ減少した。
負債合計は前期末比207百万円減少の3,118百万円となった。長期借入金(1年内返済予定含む)が87百万円、長短合わせたリース債務が24百万円、未払法人税等が43百万円それぞれ減少し、契約負債が39百万円増加した。純資産合計は前期末比82百万円減少の2,027百万円となった。学研ホールディングス<9470>との業務資本提携に伴う自己株式処分(22万株、2.72%)により、自己株式が86百万円減少(増加要因)した一方で利益剰余金が175百万円減少した。
経営指標を見ると、自己資本比率は前期末の38.8%から39.4%と若干上昇し、有利子負債比率は同42.2%から39.7%に低下するなど財務体質は若干改善した。収益性については前述したように主力の個別指導部門の売上減少が響いて、営業損失を計上するなど依然、厳しい状況が続いているが、コロナ禍の影響もほぼ無くなりつつあるなかで、今後は収益構造改革の継続とともに、主力事業の売上回復並びに付加価値の高いソリューション事業を拡大していくことで収益性の回復を目指していく方針だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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提供:フィスコ