信用
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)のみができる銘柄
株価15分ディレイ → リアルタイムに変更

6031 ZETA

東証G
409円
前日比
-19
-4.44%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
141 9.06 1.71
時価総額 105億円
比較される銘柄
マクビープラ, 
LTS, 
JTP

銘柄ニュース

戻る
 

サイジニア Research Memo(2):EC事業者にデジタルマーケティングサービスを提供


■会社概要

1. 会社概要
サイジニア<6031>は、DSP※1やターゲティング広告などのネット広告サービスと、サイト内検索やOMO※2などのCX改善サービスを事業領域に、ブランドやリテーラー※3といったEC事業者に対し、デジタルマーケティングサービスを提供している。AIやビッグデータに関する技術ノウハウと開発力、EC全般に対応する一気通貫したサービス提供などに長けており、顧客に有力小売企業が多いことや、小売にとって喫緊の課題であるOMOへの支援ができることが強みだ。既存事業の収益改善やZETAの経営統合※4を契機に、売上総利益率の重視を徹底することで収益性が改善し、成長に弾みをつけた。

※1 DSP(Demand-Side Platform):広告主側のプラットフォームで、広告主の費用対効果を高めるサービス。
※2 OMO(Online Merges with Offline):オンライン(EC)とオフライン(実店舗)を融合しユーザー中心の顧客体験を実現する店頭接客DX(Digital Transformation)。
※3 ブランドは自社商品(ブランド)を中心に扱っている小売、リテーラーは他社商品も扱う小売またはマーケットプレイスを指す。前者の例はメーカーのDtoC(メーカー直販)やアパレル、SPA型小売、後者は品揃え型/編集型小売やECモールなど。
※4 2021年7月1日を効力発生日として、同社を株式交換完全親会社、ZETAを株式交換完全子会社とする株式交換を行った(連結は2022年6月期第2四半期から)。経営統合により、今後も高い成長が続くと見込まれる両社の事業領域で、経営資源と技術開発力の相互活用、顧客基盤の拡大、機動的な事業戦略を策定する経営体制の確立を進めることで、業績の向上を図る。



小売を中心に有力企業が「ZETA CXシリーズ」を積極的に導入
2. 事業内容
(1) ネット広告サービス
ネット広告サービスは主に「KANADE DSP」と「デクワス.AD」で、主要顧客は商品点数の多いECサイトや物件点数の多い不動産ポータルを運営している企業である。「KANADE DSP」は、多数のアドネットワークへ配信できる国内最大級のDSPサービスである。独自のユーザー行動履歴解析技術により、優良な見込みユーザーの行動プロセスや誘導したいユーザーの行動シナリオに合わせてパーソナライズされた広告配信を行い、潜在ユーザーを顧客の運営するWebサイトへ送客することで、顧客のブランド認知や優良ユーザーの確保を支援している。「デクワス.AD」は、独自のAI技術により膨大な潜在ユーザーから優良ユーザーを推定し、新規ユーザーを効率的にターゲティングする広告サービスである。

(2) CX改善サービス
CX改善サービスは、大量の商品を在庫・販売する小売などECサイトのCXを支援する「ZETA CXシリーズ」や「デクワス.RECO」などを提供している。このうちZETAが提供する「ZETA CXシリーズ」は、キーワード入力時の表記揺れの吸収やサジェスト機能・もしかして検索・絞り込み・ファセットカウント・並べ替えなど、多彩な検索機能を備えたEC商品検索エンジン「ZETA SEARCH」を中心に、機械学習による協調フィルタリング・ルールベースフィルタリング・相関など複数のマッチングロジックを組み合わせてパーソナライズする「ZETA RECOMMEND」、総合点・品質・コストパフォーマンスなど複数項目の点数評価やフリーコメントなど多角的な評価軸を持ちカスタマーレビュー機能を容易に実装できる「ZETA VOICE」(投稿数は900万件を突破)、商品説明やクチコミ(UGC※)を解析してキーワードを抽出し、商品詳細ページのハッシュタグを自動生成する「ZETA HASHTAGなどを組み合わせることで効果を上げている。

※レビューやクチコミなどユーザーによって生成されるコンテンツ(User Generated Content)。


「ZETA CXシリーズ」の特長は、ECサイト内で必要な商品検索機能・レコメンド機能をすべて備えているうえ、ユーザー視点を意識した設計になっている点である。また、アパレル・家電・ショッピングモールなど各サイトに合わせた自由度の高い設計や柔軟なデータ連携が可能で、効果測定やA/Bテストを通じた新機能の提案、改善チューニングなど継続的なサポートも提供している。顧客には戦略的マーケティング支援をし、ユーザーには優れた購買体験を提供できるため、小売を中心に有力企業が積極的に導入している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

《AS》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均