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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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4812 電通総研

東証P
5,380円
前日比
+170
+3.26%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
25.0 4.07 2.01 1.14
時価総額 3,507億円
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C&GSYS Research Memo(6):中長期事業方針は継続


■中長期の成長戦略

C&Gシステムズ<6633>は、2020年の初頭に2025年12月期を最終年度とする中長期事業方針を発表した。その後、コロナ禍が拡大し、その影響を受け業績は足踏み状態となっていたが、現時点ではこの事業方針は変えておらず今後も継続して以下のような施策を進めていく予定だ。定量的目標である2018年12月期~2025年12月期のCAGR5%、2025年12月期の経常利益率20%、2025年12月期のROE15%以上については変わっていない。

● 中長期事業方針の概要
(1) 基幹収益源の拡張
(2) CAD/CAM適応領域の拡大
(3) 技術の深耕(IoT分野への事業展開)
(4) 研究開発の推進

以前は6つの方針を掲げていたが、これを上記の4つに集約した。この方向性を要約すると次のようになる。

(1) 基幹収益源の拡張
(基幹収益源の拡張)
持続的成長への経営基盤を確立するため、主に以下の4つの施策でこの目標達成を目指す。
a) 保守事業による安定した収益構造の維持・拡張:継続的なバージョンアップによる保守更新率向上
b) シェア拡大:OEM強化及び同業他社、生産財メーカーへのCAD/CAMエンジンの提供
c) 国内+海外戦略強化:海外拠点及び技術代理店の拡充(ASEAN地域)、技術サポート/ユーザーカスタマイズの地域完結型事業モデルの構築
d) 事業スタイル変化への対応:オムニチャネル化、ニューノーマル(新常態)対応

(CAMのマルチプラットフォーム化拡大)
同社の「CAM-TOOL」が米国Siemens Digital Industries Softwareの「NX」に搭載されている。「NX」は既に世界の主要自動車メーカー・サプライヤーの基幹CADとして採用されており、Tier1部品メーカーも追随し利用が拡大している。この「NX」に同社の「CAM-TOOL」を搭載し「CAM-TOOL for NX」として上市済みだ。既存の「NX CAM」の機能を同社製の「CAM-TOOL」が補完することになり、ユーザーは製品設計から金型加工まで統合された最適なシステム環境を構築することが可能となった。2020年1月より電通国際情報サービス<4812>を販売代理店として国内販売を開始しており、現在は大手製品メーカーへの導入を狙っている。

(積層造形)
同社は、既に金属または樹脂によるAM(Additive Manufacturing=付加製造)機能を搭載した同時5軸制御対応のハイブリッドCAMシステム「CAM-TOOL AM」をリリースしている。同製品は、「積層と切削の組み合わせ×同時5軸の自由度の高い加工工程設計」により様々な複雑な加工を可能にしたが、現在までに国内工作機械メーカー4社のAM複合加工機に対応している。AM市場はハード、ソフトともに普及期の前段階であるため本格的な拡販はまだ先になると思われるが、2020年以降、研究機関等での導入が徐々に進んでいる。今後もAM複合加工機メーカーとの協力体制を図り、市場へのAM啓蒙活動を推進していく方針だ。

(2) CAD/CAM適応領域の拡大
金型加工で培った高精度なCAD/CAM資産を部品加工市場へ投入し、販売を拡大していく。既に部品加工市場向けCAMシステムである「Parts CAM」を2020年2月から本格販売しているが、今後はCAD/CAM事業領域を部品加工市場、量産市場など新規市場へ拡大していく。

(3) 技術の深耕(IoT分野への事業展開)
以前よりIoT関連事業として紹介してきた金型・部品製造向け工程管理システム「AIQ(アイク)」を、新たな収益の柱として強化していく。紙ベースで行っていた製造工程管理をデジタル化するニーズは強く、同社の「AIQ」は、そういった要望に応えるべく、IoTを活用して各種データや工程状況をデジタルデータ化してシステム上で活用するものだ。製造業におけるIoT活用が注目されるなか、「AIQ」は金型・部品製造の工程管理をスマート化する同社独自のソリューションとして注目されている。同社では顧客満足のさらなる向上のために、今後は工程管理から生産管理システムへと発展させ、金型製造業以外にも市場を拡大していく計画だ。具体的な施策としては、管理対象項目拡張等の現行機能の拡充及び、オプション機能追加に向けた研究開発を継続、さらにオンラインを活用した営業活動を積極的に実施する。また国内外ともに技術代理店の拡充を強化する。

(4) 研究開発の推進
北九州学研都市内「技術開発交流センター」に研究開発部門を設置したが、目的は同社の事業領域に関連する研究及び独自技術に関する基礎研究/応用研究を推進するためだ。「AI」「自動化」「形状認識」等をキーワードに、製造業のすべてのユーザーに貢献できる「高付加価値製品」「高付加価値機能」の提供を目指す。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《NS》

 提供:フィスコ

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