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6031 ZETA

東証G
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前日比
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141 9.06 1.71
時価総額 105億円
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サイジニア Research Memo(3):ZETAの業績好調が継続、2023年6月期第2四半期も実質増益かつ計画達成


■業績動向

1. 2023年6月期第2四半期の業績概要
サイジニア<6031>の2023年6月期第2四半期の業績は、売上高1,107百万円(前年同期比1.1%増)、営業利益4百万円(同94.1%減)、経常利益0百万円(前年同期は73百万円の利益)、親会社株主に帰属する四半期純損失5百万円(同1,094百万円の損失)となった。一見減益に見えるが、前年同期の業績にZETAの2022年5月期第1四半期業績が含まれていないことが要因である。これを加えた実質業績は8百万円の営業増益となり、想定どおり利益収穫が始まったと言える。また、期初計画では10百万円程度の損失を見込んでいたところ、4百万円の営業利益を計上しており、計画比でも超過達成となった。

新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)も経年により変化が見られ、行動制限緩和により国内経済活動は正常化に向かうと期待されたが、ウクライナ情勢や急激な円安の進行、原材料価格やエネルギー価格の高騰などが重なり、依然として先行き不透明な状況が続いている。一方、同社の事業領域である国内EC市場及びEC化率は拡大傾向が続いており、コロナ禍前の2019年との比較でも市場規模は拡大している模様である。このような市場環境の下、同社は商品認知の向上を目的に各種イベントに参加するなど販促を強化したほか、「ZETA CXシリーズ」などで積極的に新サービスをリリースした。前年同期比では、競争激化などによりネット広告サービスが苦戦したものの、EC売上拡大やOMO推進といったEC事業者のニーズを的確に捉えた「ZETA CXシリーズ」が好調に推移した。また、新サービスの「ZETA HASHTAG」の立ち上がりが順調で、新規採用企業や既存企業向けが伸長した。

既述のとおり、期初計画では10百万円程度の営業損失を見込んでいたところ、4百万円の営業利益を計上しており、計画比でも超過達成となった。ネット広告サービスは未達となったものの、主力の「ZETA CXシリーズ」の販促や新サービスの開発を強化したことで、既存顧客のリピートや追加契約、新規顧客の増加、新サービス開発によるサービス領域の拡大が進んだことにより、収益が改善し、全体の業績を押し上げた。従来はサイト内検索「ZETA SEARCH」が同社サービスへの入口だったが、最近では「ZETA VOICE」からの流入も増えており、間口が拡がったことも背景にある。なお、全体の成長をけん引しているZETAの四半期業績は季節要因があるものの、統合や事業規模の拡大を受け、平準化が進む見通しである。


2023年6月期の営業利益は実質前期比31.2%増益の見込み

2. 2023年6月期の業績見通し
2023年6月期業績について同社は、売上高2,800百万円(前期比7.9%増)、営業利益370百万円(同1.9%増)、経常利益360百万円(同1.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益250百万円(前年同期は1,146百万円の損失)とする期初計画を据え置いた。同社がターゲットとするEC市場は、社会のデジタル化やDXを背景に引き続き拡大が見込まれている。実店舗中心の小売企業は同市場で売上を確保するため、ECを強化する一方で実店舗とWebの相互送客に対するOMO推進ニーズが高い傾向にあり、アパレル業界から小売全体へ拡大することが予想される。同社のCX改善サービスはこれらのニーズにフィットすることから、加速度的な拡大が期待できる。また、CX改善サービスは高採算のストック型収益であることから、同サービスの成長を主軸に全社の売上総利益率向上を目指している。これらの施策が奏功し、2023年6月期第2四半期は期初計画比で超過達成となったのだが、期初計画を据え置いているのはやや保守的と言えよう。

なお、営業利益の伸びが鈍い印象を受けるが、これは(1) ZETAの連結化は2022年6月期第2四半期からであったこと、(2) ZETAの業績は例年第1四半期(6~8月)が費用先行により営業損失となること、(3) 2022年6月期はZETAの連結が9~5月で先行投資の影響を受けなかったこと、(4) 2023年6月期は通期で連結するため、ZETAの先行投資期間(6~8月)も含まれること、による。ZETAの2022年5月期第1四半期業績を加えた実質的な営業利益との比較では前期比31.2%増となり、実態は好調であると言える。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

《YI》

 提供:フィスコ

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