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【FISCOソーシャルレポーター】個人投資家ゆたぽん氏:電力自由化・スマートエネルギーの関連銘柄と今後の見通し


以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家ゆたぽん氏(ツイッター:@yutanpo104 )が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2016年2月20日18時に執筆

テーマ株は、何か大きなきっかけ(国策、革新的な新技術など)があり、マーケットの注目を集め関連銘柄が急騰する。直近では、次世代通信5Gなどがそうだ。
今回は、電力自由化・スマートエネルギーについてテーマ考察をしたい。


◆なぜ今、電力自由化・スマートエネルギー関連なのか

理由1:テーマ株の蒸し返し(自動運転、フィンテック、5G、VR/ARなど)現象が直近の物色で多く見られる中で、休養十分なテーマとしてきっかけ次第で循環物色の順番が回ってくる可能性がある。
理由2:法施行が迫っているテーマである。(2016年4月1日からスタート)

上記の1に関してはそのままなので割愛する。2について、法施行開始に合わせて以前物色のあったテーマ株が再度物色される現象がしばしば起きることがある。実際に、昨年の上半期にマイナンバー関連の筆頭銘柄として急騰を演じたITbook<3742>は、年始のマイナンバー法施行に向けて再動意(昨年12/28の始値488円から今年1/6の高値981円まで上昇。わずか6営業日で約2倍)したのは記憶に新しい。当然、個別物色ができるゆとりある地合いが大前提だが、条件が整えば法施行に向けた建前的な仕掛けが入る可能性は存在すると考える。


◆現状と今後の見通し

一般家庭向けの電力小売り自由化は、2016年4月1日からスタートすることが決まっている。今年に入りテレビや一般紙でもたびたび取り上げられており、大衆の関心も高いことが窺える。電力自由化によって、今まで規制されてきた一般家庭向けの電力小売りがスタートし、その市場規模は8.0兆円にも達すると推計されている(2015年11月、経済産業省 資源エネルギー庁の資料より )。新規参入する事業者は、ハウスメーカー・インターネットプロバイダなど通信会社・ガス会社など大手企業も含まれており、セットでの割引を提供する構えだ。また、再生可能エネルギー事業を含む発電事業についても活発化が期待されており、小売り以外を含む電力市場は全体で20兆円以上の市場規模とも言われている。
さらに、電力小売り自由化のテーマ性は今回の法施行で終わるものでなく、今後も地球温暖化対策・スマートエネルギーをテーマとして進化していくと考える。日経BPクリーンテック研究所によると、現在、ドイツ、オーストラリア、ニュージーランドなど日本に先行して電力自由化を導入した国々で、電力小売り事業者による蓄電池ビジネスが活発化しているという。電力の小売価格が高騰する傾向にある一方で、蓄電池システムの価格低下により、太陽光発電システムなどの自家発電によって発電した電力を、蓄電池に溜めて自家消費する機運が高まっているそうだ。
こうした先行する他国の状況や、CO2排出増大による地球温暖化・自然災害の多発への対応が不可避であることを考えると、今後は一般家庭のスマートホーム化はもとより、社会全体のスマートコミュニティ化が推進されていくことが予想される。


◆関連銘柄

直近、関連銘柄としての物色が多くみられたのは、COP21が開催された2015年11月末から12月初旬頃と記憶している。そこで物色された主な銘柄と、その他関連銘柄をいくつか紹介させていただく。

・COP21でも動意したと思われるスマートエネルギー関連銘柄
→グリムス<3150>、イーレックス<9517>

・電力自由化に伴うシステム関連銘柄
→データ・アプリケーション<3848>、システム情報<3677>、アドソル日進<3837>

・スマートメーター関連(設置業務含む)
→大崎電気<6644>、大井電気<6822>、エスプール<2471>

・スマートコミュニティ、スマートハウス関連
→エプコ<2311>、グリムス<3150>

・過去に電力小売り自由化参入を建前に急騰したことのある小型株
→アストマックス<7162>、シンワアート<2437>


今後のイベントとして、3月2日~4日に「スマートエネルギーWeek 2016」と題し第2回電力自由化EXPOを含む複数の催しが東京ビックサイトで行われる。短期的には電力自由化法施行まで残り1か月でのテーマ再燃期待と、長期的には世界規模での大きなテーマである地球温暖化対策・スマートエネルギー関連として、今後の動向を注視していきたい。


※テーマ物色に関しても盛り上げるか上げないかは大口次第、個別に関しても足元の業績見通しや需給環境により異なり、先のことはわかりませんので悪しからず。地合いも考慮しながら売買のタイミングには気を付けましょう。

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執筆者名:ゆたぽん(ツイッター:@yutanpo104 )

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 提供:フィスコ

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