【市況】明日の株式相場に向けて=鉄火場を避け、中小型株で狙う逆転の勝機
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより個別株は良くも悪くも日経平均連動型のAI・半導体関連銘柄への注目度の高さは変わらない。今回のキオクシアの例でも明らかなように、急落している最中はホルダーが困難極まりない局面に晒され投げざるを得ない状況となるが、3連休明け21日の鮮烈なリバウンドを目の当たりにすると、やはり持ち前の人気素地がモノを言うことが分かる。キオクシアに限らず、半導体の主力株は光と影のコントラストが鋭く際立つような銘柄のオンパレードだが、一つ言えるのは売り買いの背景にファンダメンタルズからのアプローチの要素がないということである。
いわゆる勝つか負けるかはエントリーポイント(買いを入れるタイミング)がすべてといってもよい。本来これは日柄で距離感を測るのが王道だが、韓国KOSPIやSOX指数、トランプ発言(最近は少なくなったが)などに代表される極めて外生的な変動要因によって株価のベクトルは簡単に向きを変えてしまう。結局、行き当たりばったりで丁半博打的なノリの投資手法に回帰してしまうことになる。
むしろ、敢えて本流から離れた方が有利なケースも多い。もちろん「あさっての銘柄」ということではなく、流れに乗った中小型株に活路を求めるというスタンス。鉄火場の主力株を避けたリスク軽減型のテーマ買いである。この場合は、業績内容も吟味する必要がある。例えば、半導体関連ではメーカー機能を持った技術商社でダイトロン<7609>は、トップライン・利益ともに過去最高更新が続く。同社は半導体製造装置のほかスイッチング電源、ワイヤーハーネス、コネクターなど数多くの自社開発品で実力を発揮する。また、タッチパネル大手で半導体式ガスセンサーを展開するNISSHA<7915>は、今期は業績急回復予想にもかかわらずPBRが0.5倍台に放置され、チャートを見れば一目瞭然、株価位置的にも怪我をしにくいポジションにある。
紡績業界の老舗でアナログ半導体や自動車用ブレーキ分野に業務領域を広げている日清紡ホールディングス<3105>もマークしておきたい銘柄だ。同社は知る人ぞ知る防衛関連の有力株でもあり、とりわけ高出力マイクロ波を使ったドローン迎撃システムではキーカンパニーの1社に挙げられる。このほか、高市早苗政権も重視するセキュリティー関連のニューフェースではZenmuTech<338A>をリストアップしておきたい。同社は暗号技術の応用である秘密分散技術を駆使した情報漏洩対策ソリューションや秘密計算ソリューションで実績が高い。時価総額50億円台という超小型ながら、同社もドローン分野でカギを握る存在となる可能性を内包している。
更に現在、社会現象化している記録的な猛暑は株式市場でもスルーされにくいテーマとして十分なインパクトがある。シーズンストック関連の出世株候補として山善<8051>を挙げておきたい。機械専門商社として有名だが、次世代型扇風機や水冷式の冷却ベストを手掛けており、関連有力銘柄として存在感を高めても不思議はない。派手な値動きこそないが、時価は上場来高値近辺。信用買い残も枯れた状態で6月15日の1866円奪回から青空圏に再突入するケースもあり得る。
あすのスケジュールでは、取引時間中に目立った経済指標やイベントは見当たらないが、引け後に日銀から実質輸出入の動向が開示される。また、個別にディスコ<6146>の26年4~6月期決算発表が予定されており、マーケットの視線が集中しそうだ。海外では4~6月期韓国国内総生産(GDP)のほか、ECB理事会が行われ政策金利が発表され、会合後のラガルドECB総裁の定例記者会見にも耳目が集まる。このほか、トルコ中銀、南アフリカ中銀なども政策金利を発表する。これ以外に7月のユーロ圏消費者信頼感指数(速報値)、6月の豪失業率、7月の仏企業景況感指数などが開示される。米国では週間の新規失業保険申請件数に注目度が高い。米主要企業の決算発表ではインテル<INTC>の4~6月期決算に投資家の関心が向かう。(銀)
出所:MINKABU PRESS













