【市況】株価指数先物【寄り前】 売り一巡後は押し目狙いのロング対応
大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 50290 -300 (-0.59%)
TOPIX先物 3372.5 -12.0 (-0.35%)
シカゴ日経平均先物 50320 -270
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
8日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。9~10日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%の追加利下げを決めるとの観測から足もとで上昇が続いていたこともあり、結果公表を前に持ち高調整の売りが優勢となった。パウエルFRB(連邦準備制度理事会)議長の記者会見やFOMC参加者の政策金利見通し(ドットチャート)を見極めたいとするムードもあって、利食いが出やすい状況だった。
NYダウ構成銘柄では、ウォルトディズニー<DIS>、ボーイング<BA>、マイクロソフト<MSFT>、ゴールドマン・サックス・グループ<GS>、エヌビディア<NVDA>、シスコシステムズ<CSCO>が買われた。半面、ナイキ<NKE>、プロクター・アンド・ギャンブル<PG>、アムジェン<AMGN>、スリーエム<MMM>、アメリカン・エキスプレス<AXP>が軟調。
シカゴ日経平均先物清算値は、大阪比270円安の5万0320円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは、日中比変わらずの5万0590円で始まった。直後につけた5万0680円を高値にショート優勢となり、5万0500円~5万0600円辺りで保ち合いを継続。米国市場の取引開始後に下へのバイアスが強まり、終盤にかけて5万0170円まで下げ幅を広げる場面もみられた。終了間際に若干ショートカバーが入る形で下げ幅を縮め、5万0290円でナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まりそうだ。米国ではFOMCの結果を前に持ち高調整の売りが優勢となったが、想定内の動きであろう。日経225先物はナイトセッションで5万0170円まで売られる場面もあったが、25日移動平均線(5万0140円)が支持線として機能している。同線と5万円割れを狙って短期的なショートが入りやすいだろうが、その後のカバーを想定した押し目狙いのロング対応に向かわせよう。
また、米商務省がエヌビディアのAI(人工知能)半導体「H200」の中国への出荷を近く許可すると一部メディアが報じており、同社は一時3.0%あまり上昇する場面がみられた。その後、トランプ米大統領は「H200の出荷を認めると中国の習国家主席に伝えた」と報じられている。中国が同製品を購入するかは不透明だが、足もとでは出荷を阻止するとの報道もあっただけに、アドバンテスト<6857>[東証P]や東京エレクトロン<8035>[東証P]など半導体・AI関連株への支援材料になる可能性はありそうだ。
そのため、日経225先物は25日線とボリンジャーバンドの+1σ(5万1010円)とのレンジをキープするとみられる。オプション権利行使価格の5万0500円を中心とした上下の権利行使価格となる、5万0250円から5万0750円辺りのレンジを想定する。5万0250円を割り込む場面では5万円をボトムとした押し目狙いのロング対応。反対に、5万0750円を捉えてくる局面では、+1σを射程に入れたショートカバーを交えた上昇が意識されそうである。
8日の米VIX指数は16.66(5日は15.41)に上昇した。足もとで9月半ば以来の水準まで下げていたこともあり、テクニカル的な面はあるだろう。ボトム圏での推移であり、75日線(17.54)を下回っていることで、リスク選好に傾きやすい。
昨日のNT倍率は先物中心限月で14.94倍に低下した。15.02倍で寄り付き、直後に15.04倍に上昇する場面もみられたが、その後は軟化する形である。短期的なトレードが中心のなかで、ソフトバンクグループ<9984>[東証P]の動きを見極めながらのスタンスであった。-1σ(14.81倍)と25日線(15.07倍)とのレンジが意識されているが、半導体・AI関連株に資金が集中する局面では、NTロングを組成する動きとなりそうである。
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