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【特集】「あ~勘違い」の割安・お宝銘柄狙いで元本は40倍~パート1

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ジンジバリスさんの場合-第1回

登場する銘柄
京都FG<5844>、SREHD<2980>、日立<6501>、三菱HCキャ<8593>、大林組<1802>、大和証G<8601>、日電子<6951>

取材・文/真弓重孝、高山英聖、イラスト/福島由恵

業績が成長していく期待がありながらも、足元の株価が本来の企業価値より割安水準にある――。これらは「割安成長株」、もしくは「収益バリュー株」と呼ばれる。

両者をあえて区別すると、「割安成長株」は業績成長により勢いがあり、ボラティリティー(株価の変動率)が高めとなる分、リターンはキャピタルゲインが主眼になりやすい。

一方の「収益バリュー株」は、業績成長は緩やかで財務に安定感があることからボラは低めとなり、長期スタンスで緩やかなキャピタルゲインと安定したインカムゲインを狙う対象となる。

こうした割安成長&収益バリュー株狙いを主軸に、資産を膨らましてきた4人の投資家をこれから紹介していく。

同じような銘柄を狙うにしても、4人は下の図のようにそれぞれの個性や考え方に応じて狙い方が異なる。彼らは、どうしてその手法でリターンを稼いで来られたのか? これから見ていこう。

初回は、市場の勘違いで割安状態になった銘柄を選好するジンジバリス(ハンドルネーム)だ。

■4人の特徴(今回登場のジンジバリスさんは左下)
【タイトル】

【タイトル】イラスト:福島由恵
■ジンジバリスさん(ハンドルネーム・50代・男性)のプロフィール:
大学院博士課程修了後、大学教員を経て、現在は家業の医療法人を継いでいる。株式投資は、教員時代の2004年に「将来の備え」のためにスタート。初心者の頃はグロース投資に挑むも、ボラの高さにメンタルがついていけず断念した。投資スタイルを見直し、最終的に行き着いたのが現在の「イベント&バリュー」戦略になる。元本を40倍に膨らまし、足元の日本株運用額は4200万円。日本株を含めた全体の金融資産では1億円を超える。ハンドルネームのジンジバリスは歯周病を引き起こす細菌の名称で、歯科医の立場から認知度が高め、予防に努めてほしいという思いから命名したという。「株探-個人投資家大調査-2025」の回答者で、投資スタイルは「バリュー重視」となる。日本株投資の腕前は「上級者」となる。

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この記事を読んで分かること
1. リターンを着実に積み上げる姿勢
2. 勘違い割安が生じやすい「イベント」と勝ち技
3. トランプ関税ショックの時に狙った銘柄

「次の決算発表シーズンまで、あと1カ月か」

今回登場するジンジバリスさん(ハンドルネーム)は、決算発表シーズンが近づくたびに、保有銘柄を利益確定するかの検討に入る。

決算前に利確するのは「自分はチキンだから」(本人)。決算イベントでボラティリティー(株価の変動率)が高まって含み益が減るのを懸念してのことだ。

直近の決算もそうだった。5月の決算発表ラッシュ直前に、

地銀の京都フィナンシャルグループ<5844>
不動産テック企業のSREホールディングス<2980>

――を売却し、2銘柄で合計80万円のリターンを得た。どちらも保有期間は2カ月だ。

ジンジバリスさんは、投資を始めてから20年間で元本を40倍に膨らました実績を持つ。2004年末から24年末まで日経平均株価の上昇は3.5倍、グロース銘柄中でも選りすぐりのスター銘柄が集う米ナスダック100でも13倍だったことを見ると、ジンジバリスさんのパフォーマンスの高さが際立つ。

日経平均やナスダックを大きくアウトパフォームする原動力は2つある。

1つは、短期間での利確。「利食い千人力」という相場格言を体現してきた。
もう1つが、独自の視点で選んだ割安成長株狙いだ。

2つ目の割安成長株狙いで、ジンジバリスさんが意識しているのが、市場の勘違いで「割安お宝」状態になったのを逃さないことだ。

この「あ~勘違い銘柄」狙いの詳細を、2回に分けて紹介する。1回目は、近年勝ちパターンとして定着しているイベント狙いの戦略について見ていく。

直近では京都FGやSREHDで成功

冒頭に挙げた京都FGとSREHDは、今年に入り同じような時期に、同じイベントが発生した。

ジンジバリスさんの想定通り、その直後には、2銘柄とも株価が勘違い割安と見られる水準に落ち込んだ。それを見逃さなかった。

※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。



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