【特集】配当収入1000万円も視野、安定老後もたらした「チャート優先主義」
すご腕投資家に聞く『銘柄選び』の技
トランプ波乱を勝ち抜く技
KJさんの場合
イラスト:福島由恵■KJさん(ハンドルネーム・60代・男性)のプロフィール:
新卒で入行した銀行を50代で退職後、上場企業の監査役を経て2024年に完全リタイア。現在の年収は配当収入と年金を合わせて1000万円超、日本株の運用額は3億円以上となる。投資を始めたのは、半世紀ほど前の1978年。当初は割安で財務内容の良い企業に投資していたが、思い通りに株価が上がらず苦戦。「株価の予測は困難」と割り切り、株価の変動リスクを分散する戦略に切り替えた。それが奏効し、現在の豊かな老後資金をもたらしている。「株探-個人投資家大調査-2025」の回答者で、投資スタイルは「バリュー重視」、日本株投資の腕前は「中級者」となる。
・「『だめだめナンピン』で高勝率、エリート億り人の"常識外れ"の技」を読む
・「エリート債券ディーラー、高度な分析せずに10倍株ゲットのなぜ?」を読む
・「投資家検索サービス」を使う
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・「トランプ波乱を勝ち抜く技」の記事一覧を見る
「2024年の配当収入は700万円。目標の1000万円に着実に近づいています」
今回登場するKJさん(ハンドルネーム)は、昨年(2024年)に完全リタイアし、現在は、配当収入に企業年金を加えて1000万円を超える年収を得ている。
豊かな老後資金を勝ち取ることができたのは、自分よりも優れている人たちの意見を素直に受け入れてきた姿勢にある。
KJさんは、京都大学経済学部を卒業後、財閥系の金融機関に就職。そこで企業調査、債券ファンドの運用に携わり、ファンダメンタルズや値動きを分析するスキルは体に染み込んでいる。
それでも「銀行の視点と株式市場の評価は別物」と、銀行員時代に磨いた企業分析の手法に拘泥せず、チャート分析で成果を上げる手法を築いてきた。
KJさんはチャートのどこに注目して、分厚い配当金を手にすることができたのか。
■エリート3人衆シリーズでの位置づけ(右上)

200銘柄以上をガチホ、直近ではTSIHDに投資
KJさんの運用額は3億1000万円になり、そのうち6600万円が含み益となっている。
この成果をもたらしたポイントは2つある。1つは「分散」。1銘柄あたり原則500万円を上限に資金を配分し、ポートフォリオには200銘柄以上が組み込まれている。そして、もう1つは「長期保有」だ。原則、保有を始めたら手放さないことを旨としてきた。
この方針の下、近年取得した銘柄の1つが女性向け衣料品大手のTSIホールディングス<3608>だ。2023年7月に取得を開始し、現在の株価は1100円前後と平均取得単価(951円)を上回って推移している。
KJさんが同社株に注目したのは、配当水準の高さだ。足元の配当利回りは3.66%。2026年2月期の1株あたり配当金は40円を計画しており、前期(25年2月期)の65円を下回るが、2001年以降で2番目に高い水準となっている(下の表)。
KJさんは、平均取得価格での配当利回りは3%以上を基準としている。投資の決め手になったのは、株価チャートで1つのサインが点灯したためだ。
■『株探プレミアム』で確認できるTSIHDの修正1株配当金の長期推移

※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。
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トランプ波乱を勝ち抜く技
KJさんの場合
登場する銘柄
取材・文/真弓重孝、高山英聖、イラスト/福島由恵

新卒で入行した銀行を50代で退職後、上場企業の監査役を経て2024年に完全リタイア。現在の年収は配当収入と年金を合わせて1000万円超、日本株の運用額は3億円以上となる。投資を始めたのは、半世紀ほど前の1978年。当初は割安で財務内容の良い企業に投資していたが、思い通りに株価が上がらず苦戦。「株価の予測は困難」と割り切り、株価の変動リスクを分散する戦略に切り替えた。それが奏効し、現在の豊かな老後資金をもたらしている。「株探-個人投資家大調査-2025」の回答者で、投資スタイルは「バリュー重視」、日本株投資の腕前は「中級者」となる。
・「『だめだめナンピン』で高勝率、エリート億り人の"常識外れ"の技」を読む
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この記事を読んで分かること |
1. 成長する高配当銘柄の見極め方 |
2. 自分の分析より他人の意見を重んじる理由 |
3. MBO期待の高い銘柄の選別方法 |
「2024年の配当収入は700万円。目標の1000万円に着実に近づいています」
今回登場するKJさん(ハンドルネーム)は、昨年(2024年)に完全リタイアし、現在は、配当収入に企業年金を加えて1000万円を超える年収を得ている。
豊かな老後資金を勝ち取ることができたのは、自分よりも優れている人たちの意見を素直に受け入れてきた姿勢にある。
KJさんは、京都大学経済学部を卒業後、財閥系の金融機関に就職。そこで企業調査、債券ファンドの運用に携わり、ファンダメンタルズや値動きを分析するスキルは体に染み込んでいる。
それでも「銀行の視点と株式市場の評価は別物」と、銀行員時代に磨いた企業分析の手法に拘泥せず、チャート分析で成果を上げる手法を築いてきた。
KJさんはチャートのどこに注目して、分厚い配当金を手にすることができたのか。
■エリート3人衆シリーズでの位置づけ(右上)

200銘柄以上をガチホ、直近ではTSIHDに投資
KJさんの運用額は3億1000万円になり、そのうち6600万円が含み益となっている。
この成果をもたらしたポイントは2つある。1つは「分散」。1銘柄あたり原則500万円を上限に資金を配分し、ポートフォリオには200銘柄以上が組み込まれている。そして、もう1つは「長期保有」だ。原則、保有を始めたら手放さないことを旨としてきた。
この方針の下、近年取得した銘柄の1つが女性向け衣料品大手のTSIホールディングス<3608>だ。2023年7月に取得を開始し、現在の株価は1100円前後と平均取得単価(951円)を上回って推移している。
KJさんが同社株に注目したのは、配当水準の高さだ。足元の配当利回りは3.66%。2026年2月期の1株あたり配当金は40円を計画しており、前期(25年2月期)の65円を下回るが、2001年以降で2番目に高い水準となっている(下の表)。
KJさんは、平均取得価格での配当利回りは3%以上を基準としている。投資の決め手になったのは、株価チャートで1つのサインが点灯したためだ。
■『株探プレミアム』で確認できるTSIHDの修正1株配当金の長期推移

※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。
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