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【特集】エリート債券ディーラー、高度な分析せずに10倍株ゲットのなぜ?

すご腕投資家さんに聞く 『銘柄選び』の技
トランプ波乱を勝ち抜く技

インディクスさんの場合-1回完結

登場する銘柄
OLC<4661>、味の素<2802>、JT<2914>

取材・文/真弓重孝、高山英聖、イラスト/福島由恵

【タイトル】イラスト:福島由恵
■インディクスさん(ハンドルネーム・60代・男性)のプロフィール:
1億5000万円を運用する兼業投資家。投資用不動産や待機資金を含めると、合計で3億円の資産を持つ。投資を始めたのは1990年代。当時働いていた金融機関で、株の売買の制約から、売買の頻度を抑えるために長期投資を実践。そのスタイルを30年ほどにわたり続ける。金融機関では債券ディーラーの経験が長く、相場の浮き沈みに振り回された経験も、現在の長期スタイルに影響している。定年退職後は、知見を生かし経営コンサルタント業などを手掛ける。「株探-個人投資家大調査-2025」の回答者で、投資スタイルは「バリュー重視」となる。

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この記事を読んで分かること
1. 高度な企業分析をせずに、ガチホ銘柄を見つける方法
2. 途中で手放したくならないように意識している点
3. 大学時代の恩師から学んだ勝ち方の作法と銘柄選びの共通点

「企業価値分析は現役時代に業務で活用していましたが、自分の投資では面倒くさいこともあり、パスしています。それでも勝っていけるんです」

今回登場するインディクスさん(ハンドルネーム)は、サラリーマン時代に培った高度な分析スキルを使わなくても、ガチホ(長期保有)できる銘柄を見つけてじっくり資産を増やしている人だ。

京都大学を卒業後、かつては「銀行の中の銀行」と評された金融機関に就職、そこで投資銀行業務や債券ディーラーの経験をしてきた。割引現在価値などを使って企業価値を評価することはお手の物だが、自分の投資では「プロが作成したレポートを一読すれば十分」と考え、スキルを使うことにはこだわらない。

主に投資している銘柄には、オリエンタルランド<4661>や味の素<2802>、日本たばこ産業<2914>などがある。いずれも大型の安定銘柄だ。

しかし安定銘柄に投資しても、何カ月、何年と時間が経てば迷いが生じ、売りたくなる誘惑に駆られることもある。それでもインディクスさんが持ち続けられるのは、金融マンとしての豊富な経験、また著名な大学教授との交流から得た気づきから、ツボを押さえた銘柄選びや運用をしているからだ。

インディクスさんの長期投資の事例を見ていこう。

■エリート3人衆シリーズでの位置づけ(左上)
【タイトル】

主力銘柄は、OLC、味の素、JT

先ほどの3銘柄の保有状況は以下の通り。3つの時価評価額は合計で2500万円になり、そのうち1800万円と大部分が含み益となっている。

インディクスさんは全40~50銘柄を保有し1億5000万円を運用している。その中で、この3銘柄は、全体の2割弱を占めている。

下の3つの銘柄は、保有期間は長い場合で20年以上、短いもので5年程度と幅があるが、いずれも年単位で保有しており、インディクスさんは「株価が上昇しても、すぐに売却するつもりはない」と話す。

この3銘柄にガチホを決め込んでいるのは、2つのポイントを兼ね備えているからだ。

■3銘柄の保有状況
銘柄名<コード>取得開始持ち株数時価評価額含み益
OLC<4661>2003年9月4000株1300万円1200万円
味の素<2802>2020年3月2000株720万円540万円
JT<2914>2014年11月1000株430万円60万円
注:6月13日終値時点

※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。



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