【市況】伊藤智洋が読むマーケット・シナリオ【週間展望】 6月15日版
日経平均は週明け後に一段安になると3万5000円目指す公算
1. NYダウの6月と7月の値動きのパターン
図1は、1990年から2024年の期間での NYダウの7月の値動きを示しています。「〇」は月足が陽線引けした年、「●」が月足が陰線引けした年です。7月は、ほとんどの年が「〇」となって、月足の陽線引けする確率が77%をつけています。
図1 NYダウの7月の値動き

図2は、6月と7月の月足が陽線引け(〇)しているか、陰線引け(●)しているかを示しています。6月の月足が陰線引けした年は35年中、19回ありますが、その中で7月の月足が陰線引けしている年は2002年、2007年、2011年の3回しかありません。6月の月足が陰線引けする場合、たいていの場合(19回中16回)、7月の月足は陽線引けしています。
図2 NYダウの6月と7月の値動き

7月は陽線確率77%とほとんどの年で陽線引けしていますが、傾向に反して陰線引けした年が(35年中)8回(1996年、1998年、1999年、2002年、2004年、2007年、2011年、2014年)あります。
これらの年を見ると、1996年、1998年、1999年、2007年、2014年は、7月に年初来高値を更新した後、上値を抑えられて7月中、または7月から8月にかけて下値を試す動きへ入っています。
2002年は、6月に年初来安値を更新して、7月も下げの流れを継続して、下値の限界を確認する作業となっています。2002年は7月に押し目をつけた後、8月に値を戻しています。
2004年は、下降途中の一時的な反発場面として、5月、6月に上値の目安になる地点まで上げて、7月が下げる展開となっています。
2011年は、6月末に急上昇して、7月に年初来高値付近へ位置して上値を抑えられています。
NYダウは、年の前半に価格が上昇した後、5月から9月頃まで上値を抑えられやすい時期へ入ります。6月、7月は、その年の状況で想定できる下値の限界を試す動きになりやすい時期となっています。
7月の陽線引けする傾向は、5月から7月の期間で、下値を試す動きを経過して、7月までに下値の目安をつけて反発を開始することで表れています。
7月まで高値を更新する場合は、7月に戻り高値をつけて、7月から8月にかけて下値を試す動きになっています。
図3は、NYダウの日足で、図中の実線が8月頃までの値動きの目安になります。NYダウは、4月からの上昇の流れを継続して、7月に向けて一段高となる場合、目先の価格が5月23日の安値4万1354ドルを前に下値を支えられて、6月下旬に上昇を開始する公算です。その場合、7月に戻り高値をつけて、7月から8月にかけて値幅の伴った下げ場面を経過すると考えられます。
6月11日高値の4万3115ドルが戻り高値となって、6月が積極的な下げの流れを作る場合、7月は押し目を確認する作業を経過して、月足が陽線引けする動きになると考えられます。
目先の価格が4万1354ドルまで下げると、6月が月末まで下げの流れを作る可能性が出てきます。
図3 NYダウ(日足)と今後の展開の目安

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1. NYダウの6月と7月の値動きのパターン
図1は、1990年から2024年の期間での NYダウの7月の値動きを示しています。「〇」は月足が陽線引けした年、「●」が月足が陰線引けした年です。7月は、ほとんどの年が「〇」となって、月足の陽線引けする確率が77%をつけています。
図1 NYダウの7月の値動き

図2は、6月と7月の月足が陽線引け(〇)しているか、陰線引け(●)しているかを示しています。6月の月足が陰線引けした年は35年中、19回ありますが、その中で7月の月足が陰線引けしている年は2002年、2007年、2011年の3回しかありません。6月の月足が陰線引けする場合、たいていの場合(19回中16回)、7月の月足は陽線引けしています。
図2 NYダウの6月と7月の値動き

7月は陽線確率77%とほとんどの年で陽線引けしていますが、傾向に反して陰線引けした年が(35年中)8回(1996年、1998年、1999年、2002年、2004年、2007年、2011年、2014年)あります。
これらの年を見ると、1996年、1998年、1999年、2007年、2014年は、7月に年初来高値を更新した後、上値を抑えられて7月中、または7月から8月にかけて下値を試す動きへ入っています。
2002年は、6月に年初来安値を更新して、7月も下げの流れを継続して、下値の限界を確認する作業となっています。2002年は7月に押し目をつけた後、8月に値を戻しています。
2004年は、下降途中の一時的な反発場面として、5月、6月に上値の目安になる地点まで上げて、7月が下げる展開となっています。
2011年は、6月末に急上昇して、7月に年初来高値付近へ位置して上値を抑えられています。
NYダウは、年の前半に価格が上昇した後、5月から9月頃まで上値を抑えられやすい時期へ入ります。6月、7月は、その年の状況で想定できる下値の限界を試す動きになりやすい時期となっています。
7月の陽線引けする傾向は、5月から7月の期間で、下値を試す動きを経過して、7月までに下値の目安をつけて反発を開始することで表れています。
7月まで高値を更新する場合は、7月に戻り高値をつけて、7月から8月にかけて下値を試す動きになっています。
図3は、NYダウの日足で、図中の実線が8月頃までの値動きの目安になります。NYダウは、4月からの上昇の流れを継続して、7月に向けて一段高となる場合、目先の価格が5月23日の安値4万1354ドルを前に下値を支えられて、6月下旬に上昇を開始する公算です。その場合、7月に戻り高値をつけて、7月から8月にかけて値幅の伴った下げ場面を経過すると考えられます。
6月11日高値の4万3115ドルが戻り高値となって、6月が積極的な下げの流れを作る場合、7月は押し目を確認する作業を経過して、月足が陽線引けする動きになると考えられます。
目先の価格が4万1354ドルまで下げると、6月が月末まで下げの流れを作る可能性が出てきます。
図3 NYダウ(日足)と今後の展開の目安

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