【特集】シケモク銘柄狙いで、コロナ以降に1億→8億円
すご腕投資家さんに聞く 『銘柄選び』の技
トランプ波乱を勝ち抜く技
シケモク投資家さんの場合-第1回
イラスト:福島由恵■シケモク投資家さん(ハンドルネーム・50代・男性)のプロフィー:
現在8億5000万円を運用する専業投資家。2000年頃に株式投資を始め、当初から資産バリュー株を中心に経験を積んできた。途中、信用取引のレバレッジで痛い目にも遭いながら資産を増やし、2020年代には1億円から8億5000万円へと億単位で資産を拡大。22年に大手電機メーカーを退職し、FIREを達成する。これまで投じてきた元本は、退職金やストックオプション、相続財産もあり1億円ほどになる。「株探-個人投資家大調査-2025」の回答者で、投資スタイルは「バリュー重視」、日本株投資の腕前は「上級者」となる。
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コロナショックの時に追証を回避すると、その後に資産が1億円から8億5000万円に膨張。
ここ5年の間に急激に資産を増やしてきたのが、今回紹介するシケモク投資家さん(ハンドルネーム、以下シケモクさん)だ。
その投資手法はシンプルで、「自分自身が信頼できる銘柄」にとことんこだわることだ。納得がいくまで調べ尽くした少数の銘柄に、信用取引のレバレッジを活用してキャピタルゲインを狙う。信用を使っても短期売買で成果を目指すのではなく、1~3年程度はガチホするのを基本にしている。
シケモクさんは、半導体エンジニア出身で、弁理士そして弁護士の資格を持つ。その経歴からは、才能に溢れた超エリートの姿が容易に浮かぶ。
だが、投資では"エリート街道まっしぐら"というわけではなかった。2008年秋に襲ったリーマン・ショックでは、消費者金融や親から借金して追証の催促を交わすといった失態を演じた。
そこから復活を果たしたのは、本来の企業価値に対して株価がミスプライスとなっている銘柄に、資金を集中させる技を磨き上げてきたことが大きい。
そんなシケモクさんの投資スタイルを2回にわたり紹介する。初回は、足元の成功例などに焦点を当てていく。
過去最大の成功は、23年5月に仕込んだ住友不動産
シケモクさんが狙うのは、現預金や不動産、有価証券など企業が保有する換金可能な資産に対して株価が割安となっている「資産バリュー株」だ。
この戦略で保有するのは5~10銘柄で、勝負銘柄は4~5となっている。足元の勝負銘柄は住友不動産<8830>、三菱地所<8802>、東洋電機製造<6505>などだ。
■勝負銘柄の事例と保有状況
注:2025年5月21日終値時点
このうち「過去最大の成功」(本人)となっているのが、住友不動産<8830>だ。足元の時価評価額は2億2400万円と日本株の運用資産全体の3割に迫る。その含み益は7800万円になり、現在の保有銘柄の中では最大だ。
2023年5月に取得を開始し、株価は3500円前後から足元で5500円前後と1.5倍以上となっている。シケモクさんは現時点で目標株価を7600円と設定し、ある程度近づいたら利確を進める予定だ。
この「本人史上・最大の成功株」に、シケモクさんはどのような基準で投資したのか。
■住友不動産の週足チャート(2022年3月~)

※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。
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トランプ波乱を勝ち抜く技
シケモク投資家さんの場合-第1回
登場する銘柄
取材・文/真弓重孝、高山英聖、イラスト/福島由恵

現在8億5000万円を運用する専業投資家。2000年頃に株式投資を始め、当初から資産バリュー株を中心に経験を積んできた。途中、信用取引のレバレッジで痛い目にも遭いながら資産を増やし、2020年代には1億円から8億5000万円へと億単位で資産を拡大。22年に大手電機メーカーを退職し、FIREを達成する。これまで投じてきた元本は、退職金やストックオプション、相続財産もあり1億円ほどになる。「株探-個人投資家大調査-2025」の回答者で、投資スタイルは「バリュー重視」、日本株投資の腕前は「上級者」となる。
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この記事を読んで分かること |
1. 資産バリュー株の3つの選別条件 |
2. コロナショックで追証を回避したポイント |
3. 痛い失敗から導いた教訓 |
コロナショックの時に追証を回避すると、その後に資産が1億円から8億5000万円に膨張。
ここ5年の間に急激に資産を増やしてきたのが、今回紹介するシケモク投資家さん(ハンドルネーム、以下シケモクさん)だ。
その投資手法はシンプルで、「自分自身が信頼できる銘柄」にとことんこだわることだ。納得がいくまで調べ尽くした少数の銘柄に、信用取引のレバレッジを活用してキャピタルゲインを狙う。信用を使っても短期売買で成果を目指すのではなく、1~3年程度はガチホするのを基本にしている。
シケモクさんは、半導体エンジニア出身で、弁理士そして弁護士の資格を持つ。その経歴からは、才能に溢れた超エリートの姿が容易に浮かぶ。
だが、投資では"エリート街道まっしぐら"というわけではなかった。2008年秋に襲ったリーマン・ショックでは、消費者金融や親から借金して追証の催促を交わすといった失態を演じた。
そこから復活を果たしたのは、本来の企業価値に対して株価がミスプライスとなっている銘柄に、資金を集中させる技を磨き上げてきたことが大きい。
そんなシケモクさんの投資スタイルを2回にわたり紹介する。初回は、足元の成功例などに焦点を当てていく。
過去最大の成功は、23年5月に仕込んだ住友不動産
シケモクさんが狙うのは、現預金や不動産、有価証券など企業が保有する換金可能な資産に対して株価が割安となっている「資産バリュー株」だ。
この戦略で保有するのは5~10銘柄で、勝負銘柄は4~5となっている。足元の勝負銘柄は住友不動産<8830>、三菱地所<8802>、東洋電機製造<6505>などだ。
■勝負銘柄の事例と保有状況
銘柄名<コード> | 取得開始の時期 | 持ち株数 | 時価評価額 | 含み益 |
住友不動産<8830> | 2023年5月 | 4万2200株 | 2億2400万円 | 7800万円 |
三菱地所<8802> | 2025年1月 | 12万2600株 | 3億1300万円 | 4800万円 |
東洋電機製造<6505> | 2023年12月 | 13万3500株 | 1億8300万円 | 4400万円 |
このうち「過去最大の成功」(本人)となっているのが、住友不動産<8830>だ。足元の時価評価額は2億2400万円と日本株の運用資産全体の3割に迫る。その含み益は7800万円になり、現在の保有銘柄の中では最大だ。
2023年5月に取得を開始し、株価は3500円前後から足元で5500円前後と1.5倍以上となっている。シケモクさんは現時点で目標株価を7600円と設定し、ある程度近づいたら利確を進める予定だ。
この「本人史上・最大の成功株」に、シケモクさんはどのような基準で投資したのか。
■住友不動産の週足チャート(2022年3月~)

注:出来高・売買代金の棒グラフの色は当該株価が前期間の株価に比べプラスの時は「赤」、マイナスは「青」、同値は「グレー」。以下同
※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。
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