【市況】12日の株式相場見通し=大幅高で4万円台視野、米ナスダック2万台到達と円安が支援

米ハイテク株の頑強な動きを踏まえて、12日朝方の東京市場では半導体関連株を中心に売り方の買い戻しが誘発されると見込まれる。外国為替市場においては米CPI公表前に米ブルームバーグ通信が、日銀が「消費者物価の上昇に加速感が見られず、海外経済の不確実性が強まっている中で、追加利上げを急ぐ状況にはないと認識している」と報じ、その後ドル高・円安方向に大きく振れた。中国政策当局が来年は人民元安を容認することを検討しているとロイター通信が報じたこともドル買いを誘う形となったようだ。1ドル=152円台半ばに位置する為替水準は、日本の輸出関連株のサポート要因となるだろう。半面、日経平均が4万円を上回る水準まで上昇した際には、一定の戻り売り需要が顕在化する可能性もある。ショートカバーが一服した後に上値を買う投資主体が現れなければ、株価指数は伸び悩みを余儀なくされそうだ。
11日の米株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比99ドル27セント安の4万4148.56ドルと5日続落。ナスダック総合株価指数は同347.652ポイント高の2万0034.894だった。
日程面ではきょうは国内では11月の都心オフィス空室率が公表されるほか、ユカリア<286A>が東証グロース市場に新規上場する。また、12月限の株価指数先物・オプションの最終売買日となる。海外ではECB(欧州中央銀行)理事会の結果発表と、ラガルド総裁の記者会見が予定されている。加えて、スイス中銀の政策金利が発表される予定。米国では11月卸売物価指数と週間の新規失業保険申請件数が公表され、30年物国債入札も控えている。
出所:MINKABU PRESS