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【市況】株価指数先物【引け後】 3万2000円処での底堅さを見極め


大阪9月限
日経225先物 32170 +540 (+1.70%)
TOPIX先物 2298.5 +31.5 (+1.38%)

 日経225先物(9月限)は前日比540円高の3万2170円で取引を終了。寄り付きは3万1930円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万1860円)を上回る格好で買いが先行した。買い一巡後は3万1860円まで上げ幅を縮める場面も見られたが、前場中盤にかけてはロング優勢となるなか、節目の3万2000円を回復。前場終盤にかけてショートカバーを誘う流れとなり、ランチタイムで一時3万2180円まで買われた。心理的な抵抗ラインの75日移動平均線を捉えてきたこともあり、後場はこう着感が強まり3万2100円~3万2150円辺りの狭いレンジで保ち合ったが、終盤にショートカバーが強まり、3万2200円まで上昇する場面もあった。

 日経225先物は買い一巡後に上げ幅を縮めたものの、ナイトセッションの終値水準での底堅さが見られるなか、ロング優勢の展開となった。前場終盤にかけての上昇により75日線を捉えており、先週末の長い陰線を吸収する形で陽線を形成した。ジャクソンホール会議でのパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を無難に通過したことで、買い戻しの流れは想定されていたものの、達成感から利食いが強まる場面は限られ、終日ロング優勢であった。

 市場活性化策として本日から取引手数料が引き下げられた中国で上海指数、ハンセン指数ともに1%を超える上昇で推移していたことも材料視されたようである。東証プライムの値上がり数は1500を超え、全体の8割超を占めた。セクターでは機械が3%を超える上昇となったほか、石油・石炭製品、鉄鋼、ゴム製品、輸送用機器の上昇率は2%を超えた。一方で、日中関係の悪化が警戒されてインバウンド関連への利食いが強まり、空運、小売の2セクターが下落した。

 日経225先物は先週末の下落分を埋めたことから、短期達成感は意識されやすいだろう。目先的には3万2000円処での底堅さを見極めつつ、25日線が位置する3万2270円突破を試す展開が期待されてきそうだ。しかし、ボリンジャーバンドの-1σが位置する3万1780円辺りを再び下回ってくるようだと、センチメントを冷ますことになろう。来週末には9月限の先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えているため、まずは3万2000円を固めておきたいところである。

 なお、NT倍率は先物中心限月で13.99倍に上昇した。ファーストリテイリング<9983>[東証P]や東京エレクトロン<8035>[東証P]、ダイキン<6367>[東証P]、アドバンテスト<6857>[東証P]などが日経平均型を牽引する格好ではあったが、上位4銘柄で日経平均株価を160円ほど押し上げるインパクトにとどまっていた。先週末の下落局面では、下位4社のインパクトは400円超だったことからみれば、NTショートを巻き戻す動きは限られていたようである。

 手口面では、日経225先物は野村証券が2542枚、シティグループ証券が719枚、大和証券が368枚、BNPパリバ証券が270枚、ナティクシス日本証券が200枚の買い越しに対して、ABNクリアリン証券が2016枚、SBI証券が489枚、みずほ証券が380枚、ビーオブエー証券が346枚、JIA証券が230枚の売り越しだった。

 TOPIX先物は、モルガンMUFG証券が1749枚、野村証券が1717枚、シティグループ証券が1168枚、UBS証券が1147枚、ビーオブエー証券が870枚の買い越しに対して、みずほ証券が4953枚、ソシエテジェネラル証券が2320枚、BNPパリバ証券が926枚、バークレイズ証券が262枚、ゴールドマン証券が243枚の売り越しだった。

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