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【市況】株価指数先物【寄り前】 75日線到達でショートカバーも入りやすい水準


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 31890 -360 (-1.11%)
TOPIX先物 2269.5 -19.5 (-0.85%)
シカゴ日経平均先物 31940 -310
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 15日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。中国の7月の工業生産や小売売上高などの経済指標が予想を下回ったことが嫌気された。また、中国人民銀行(中央銀行)が期間1年の中期貸出制度(MLF)金利を予想に反して引き下げたほか、不動産業界を巡るリスクも高まっており、中国経済に対する懸念から売り優勢の展開となった。

 さらに、格付け会社フィッチ・レーティングスが大手銀のJPモルガン・チェース<JPM>を含む70行以上を格下げする可能性があると伝わったことも相場の重荷となった。7月の米小売売上高は予想を上回ったものの、地合いが悪化するなかでは追加利上げ観測を強める方向に働いた。S&P500業種別指数はすべてのセクターが下落し、銀行、自動車・同部品、エネルギー、各種金融、公益事業の弱さが目立った。

 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比310円安の3万1940円だった。日経225先物(9月限)は日中比100円安の3万2150円で始まり、直後に付けた3万2160円を高値に軟化すると、ほどなくして節目の3万2000円を割り込んだ。米国市場の取引開始直前には3万2100円まで買い戻される場面も見られたが、終盤にかけて下落幅を広げており、3万1890円とナイトセッションの安値で取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。節目の3万2000円を割り込んできたことから、朝方は裁定解消やヘッジ対応などインデックスに絡んだ売りが集中しやすく、下へのバイアスが強まる可能性がありそうだ。ただし、前日に7%を超える上昇となったエヌビディア<NVDA>は小幅ながら上昇しており、売り一巡後は押し目狙いのロングが入りそうだ。

 また、日経225先物は75日移動平均線(3万1840円)およびボリンジャーバンドの-2σ(3万1740円)水準に接近してきた。ショート優勢ながら、いったんはショートカバーも入りやすい水準でもあり、まずは売り一巡後の底堅さを見極めたいところだろう。一気に-2σを下回ってくる局面では、その後のリバウンドを狙ったロング対応も想定しておきたい。

 VIX指数は16.46(前日は14.82)に上昇した。25日線を支持線とした上昇から、再び75日線を上回ってきた。ただし、直近のレンジ推移であるため、過度なリスク後退にはつながらないと考えられる。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.08倍だった。下向きのトレンドが継続しており、朝方は指数インパクトの大きい値がさハイテク株などの下落影響からNT倍率の低下が見込まれる。ただし、米金融株の下落影響からNTショートにも傾きづらく、NTショートを巻き戻す動きも入りそうだ。

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