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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 短期過熱警戒も2万8000円接近では押し目狙いのロングを強め、ショートからのエントリーは避けたい


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 28210 -40 (-0.14%)
TOPIX先物 2021.0 -0.5 (-0.02%)
シカゴ日経平均先物 28205 -45
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 3日の米国市場は、NYダウ S&P500が上昇した一方で、ナスダックは下落。石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」の減産決定を受け、原油先物相場が大幅高となったことから、資源関連株を中心に買われた。また、3月の米ISM製造業景況感指数が市場予想以上に低下し、2020年5月以来の低水準となるなか、医薬品などディフェンシブ株の買いにつながった。一方で、米中対立が懸念されてマイクロンテクノロジー<MU>など半導体関連株の一角が売られ、ナスダックの重荷となった。S&P500業種別指数はエネルギー、ヘルスケア機器・サービス、電気通信サービスが上昇した半面、自動車・同部品、不動産、運輸が下落。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比45円安の2万8205円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは、日中大阪比10円安の2万8240円で始まり、直後に付けた2万8270円を高値に軟化し、2万8190円~2万8240円辺りでの保ち合いを継続。米国市場の取引開始後にいったんプラスに転じたが、寄り付き直後に付けた高値は超えられなかった。戻りの鈍さが嫌気され下へのバイアスが強まり、一時2万8040円まで下げ幅を拡大。だが、2万8000円を割り込まなかったことで終盤にかけてショートカバーが強まり、2万8210円と小幅な下げでナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや利食い優勢の相場展開になりそうだ。ナイトセッションでは軟化する局面で2万8000円を割り込まなかったことで、同水準に位置するボリンジャーバンド+1σが支持線として機能しやすい。日経225先物は足もとで7営業日続伸と短期過熱感が警戒されやすい。半導体関連株への物色も手控えられるとみられることから、オプション権利行使価格の2万8000円~2万8250円でのレンジ推移が意識されそうだ。

 一方で、ボリンジャーバンド+2σが2万8530円まで切り上がってきたことで、3月9日に付けた戻り高値2万8480円が射程に入っている。そのため、2万8000円~2万8500円に想定レンジは広げておく必要があるだろう。半導体関連株の底堅さが意識されてくると、ショートカバーを交えたロングが強まりやすいと考えられる。2万8000円接近では押し目狙いのロングを強め、2万8250円接近でポジションを圧縮。2万8250円水準での底堅さを確認したうえで、2万8500円をターゲットとしたロングスタンスになろう。

 VIX指数は18.55に低下した。一時19.83まで上昇した後に下げに転じており、リスク選好に向かわせそうだ。短期的なスキャルピング中心のトレード以外は、ショートからのエントリーは避けておきたい。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で13.97倍に低下した。緩やかながらNTショートに傾いているが、25日移動平均線が位置する13.92倍辺りが目先的なターゲットになりそうだ。もっとも、半導体関連株にらみの展開のため、東京エレクトロン <8035> [東証P]などが底堅い値動きとなるようだと、NTショートの巻き戻しを狙ったNTロングによるスプレッド狙いを考えておきたい。

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