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【注目】前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

住友化 <日足> 「株探」多機能チャートより

■住友化 <4005>  454円 (-42円、-8.5%)

 東証プライムの下落率3位。住友化学 <4005> [東証P]が続急落。1日の取引終了後に23年3月期業績予想の下方修正を発表。売上高を3兆1800億円から2兆9900億円(前期比8.1%増)へ、純利益を1050億円から収支均衡(前期1621億3000万円)へ引き下げており、これを嫌気した売りが出た。景気後退やインフレへの懸念などを背景に、交易条件の悪化やディスプレイ関連材料の出荷減が見込まれることが要因。事業構造改善費用の計上や為替差益の減少なども響く。従来24円としていた年間配当予想を未定とすることも、あわせて明らかにした。同時に発表した第3四半期累計(22年4-12月)の決算は、売上高が2兆2570億円(前年同期比10.8%増)、純利益が603億1000万円(同54.9%減)だった。

■ヨンキュウ <9955>  2,836円 (-254円、-8.2%)

 ヨンキュウ <9955> [東証S]が5日ぶりに急反落。同社は1日の取引終了後、株主優待の実施回数を年2回→年1回に変更すると発表。実質半減となることで嫌気されたようだ。

■ビプロジー <8056>  3,065円 (-235円、-7.1%)

 東証プライムの下落率5位。BIPROGY <8056> [東証P]が3日続急落。1日の取引終了後、23年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結決算を発表し、最終利益は前年同期比微減の135億7000万円だった。10-12月期では最終利益は同19%減となっているほか、第3四半期累計の最終利益の通期計画に対する進捗率は約68%台にとどまっており、業績の下振れを懸念した売りが膨らんだようだ。4-12月期の売上収益は同5.6%増の2299億7600万円だった。DX(デジタルトランスフォーメーション)関連の案件を中心に、システムサービスやソフトウエアの販売が増加した。一方、社内基幹システムの刷新などにより販売費及び一般管理費も増加したという。

■スカパーJ <9412>  466円 (-28円、-5.7%)

 スカパーJSATホールディングス <9412> [東証P]が続急落。同社は2月1日大引け後に決算を発表、23年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比1.6%減の171億円となり、通期計画の215億円に対する進捗率は5年平均の82.2%を下回る79.7%にとどまったことで嫌気されたようだ。

■日本ライフL <7575>  891円 (-50円、-5.3%)

 日本ライフライン <7575> [東証P]が続急落した。1日の取引終了後、23年3月期第3四半期累計(22年4-12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。営業利益と経常利益の予想は上方修正したものの、売上高は515億2700万円から前期比微減の510億9000万円、最終利益は72億7400万円から同18.1%減の61億2800万円に見通しを下方修正しており、嫌気されたようだ。一部商品の販売動向を業績予想に織り込んだ。また政策保有目的で株式を保有する商品仕入れ先において、事業計画の見直しを伴う増資に伴い、日本ライフLの持ち分が希薄化した。これにより投資有価証券評価損11億9000万円を特別損失として計上した。

■日精工 <6471>  702円 (-29円、-4.0%)

 日本精工 <6471> [東証P]が大幅安で4日ぶりに反落。1日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を9800億円から9300億円(前期比7.5%増)へ、営業利益を440億円から280億円(同4.9%減)へ、純利益を270億円から135億円(同18.6%減)へ下方修正したことが嫌気された。景気後退懸念の高まりに伴う需要の減速や、半導体など部材の供給不足による自動車生産の回復の遅れを見込んでいることが要因。同時に発表した第3四半期累計(22年4-12月)決算は、売上高7001億8000万円(前年同期比10.7%増)、営業利益219億8200万円(同5.7%増)、純利益109億2600万円(同9.4%減)だった。

■京セラ <6971>  6,509円 (-200円、-3.0%)

 京セラ <6971> [東証P]が大幅安で3日ぶりに反落。1日取引終了後、23年3月期連結利益予想の下方修正を発表したことが嫌気された。売上高は2兆円(前期比8.8%増)で据え置いたが、営業利益は1740億円から1200億円(同19.4%減)に、純利益は1540億円から1240億円(同16.4%減)にそれぞれ減額した。第4四半期連結会計期間(1-3月)にスマートフォンの生産及び販売台数の減少を見込んでいるほか、原材料や物流コストなどの上昇が更に進むことを予想しており、従来の増益見通しから一転して減益に転じる格好だ。

■ヒロセ電 <6806>  16,650円 (-330円、-1.9%)

 ヒロセ電機 <6806> [東証P]が3日ぶりに反落した。1日の取引終了後、22年3月期第3四半期累計(22年4-12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を下方修正したことが嫌気されたようだ。売上収益は1900億円から1830億円(前期比11.8%増)、最終利益は360億円から345億円(同9.7%増)に見通しを引き下げた。11月の中間期決算発表後、為替相場が円高に転じたことや、民生機器向けビジネスが想定を下回る見込みとなり、これらの影響を業績予想に織り込んだ。4-12月期の売上収益は前年同期比16.5%増の1421億6500万円、最終利益は同22.9%増の292億3000万円だった。

■INPEX <1605>  1,410円 (-24円、-1.7%)

 INPEX <1605> [東証P]が反落、石油資源開発 <1662> [東証P]も安かった。1日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の3月限が前日31日比2.46ドル安の1バレル=76.41ドルに下落した。米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間の石油在庫統計で原油在庫が増加したことが警戒された。石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどから構成される「OPECプラス」は1日に現在の原油生産を維持することを決定したが、原油価格への影響は限定的だった。

■高島屋 <8233>  1,777円 (-25円、-1.4%)

 高島屋 <8233> [東証P]が続落。1日の取引終了後、1月度の高島屋店頭売上高の速報を発表。高島屋各店と国内百貨店子会社の合計売上高は前年同月比16.3%増となった。伸び率は12月度の4.6%増を上回った。ただ足もとでドル円相場は1ドル=128円台半ばまで円高が進行している。円高がインバウンド需要の押し上げ効果を弱めることを懸念した売りが優勢となったようだ。このほか、同日に1月の百貨店売上高速報を公表した松屋 <8237> [東証P]やエイチ・ツー・オー リテイリング <8242> [東証P]も軟調に推移した。

※2日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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