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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 ロール中心ながら、短期ショートで2万7500円を下回る場面では、ヘッジ対応の売りに注意


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 27670 -170 (-0.61%)
TOPIX先物 1938.0 -10.0 (-0.51%)
シカゴ日経平均先物 27685 -155
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 5日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。11月のISM非製造業総合景況指数は56.5(前月は54.4)に改善し、低下を見込んでいた市場予想に反して上昇した。米連邦準備理事会(FRB)は12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を0.50%引き上げる姿勢を示しており、前回までの4会合連続の0.75%の利上げから利上げペースを減速させるとみられている。だが、このISM非製造業指数の改善を受けて、金融引き締めが長期化するとの懸念が広がった。米長期金利が先週末の3.49%から一時3.60%台に上昇したことで、大型テック株やハイテク株の重荷となった。S&P500業種別指数はすべてのセクターが下落し、自動車・同部品、銀行、エネルギー、小売、運輸の弱さが目立った。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、日中大阪比155円安の2万7685円で終えた。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比変わらずの2万7840円で始まり、2万7870円まで買われた後は利食い優勢の展開となった。米国市場の取引開始後に2万7750円まで売られ、その後2万7870円とナイトセッションの高値水準まで戻す場面も見られた。ただし、終盤にかけて再び軟化すると、取引終了間際には2万7630円まで下落し、2万7670円で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。ナイトセッションでは5日、25日移動平均線が位置する2万7900円水準に上値を抑えられる格好からショートが優勢となり、75日線が位置する2万7530円とのレンジ内での推移だった。米国市場の流れを引き継いでショートは入りやすく、75日線水準を試す動きは想定しておく必要があるだろう。

 前日の手口を見ても、週末の12月限先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えて、限月交代に伴うロールオーバーが中心だった。本日も同様の商いが中心となると考えられ、大きなトレンドは出にくい。ただし、短期的なショートによって2万7500円を下回る局面では、ヘッジ対応の売りが入る可能性があるため、リバランスの動きには注意しておきたい。

 また、VIX指数は20.75に上昇した。先週末に一時19.00を下回る調整を見せたことで、いったんのリバウンドは想定されやすかった。依然として切り下がる25日線を抵抗線とした調整トレンドを継続しているため、リスクオフには向かいづらいものの、投資家心理をやや神経質にさせそうである。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で一時14.31倍に上昇した。75日線が14.26倍辺りに位置しているため、同水準を下回ってくるようだと、NTショートが入りやすくなりそうだ。一方で、75日線水準での底堅さが見られるようであれば、リバランスに伴うショートカバーは継続すると考えられ、押し目ではヘッジ対応を考慮したNTロングの動きも想定しておきたい。

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