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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

今仙電機 <日足> 「株探」多機能チャートより

■今仙電機 <7266>  641円 (+100円、+18.5%) ストップ高

 東証プライムの上昇率トップ。今仙電機製作所 <7266> [東証P]がストップ高。22日午後2時ごろ、マツダ <7261> [東証P]との電動駆動ユニットの開発・生産に関する取り組みを強化すると発表しており、好材料視された。今仙電機では、拡大が進む自動車の電動化に向けて、独自の電動車向け電源システムや、インバータの電力変換効率と発生する電磁ノイズに示される背反事象を解消する固有の新技術開発を推進。独自の電動化戦略を推進するマツダとの協業体制をとることで、その製品化を確実にする方針にある。この実現を図るため、折半出資で合弁会社Mazda Imasen Electric Driveを設立し、電動車への搭載を想定したインバータなどの電動駆動ユニットの関連製品開発と生産技術の開発に取り組むという。更に、マツダ及びローム <6963> [東証P]の3社間でマツダのe-Axle(電動駆動モータシステム)構想を支えるインバータに関する共同開発契約を締結したと発表した。ロームは、インバータの小型化を含むマツダの性能要件を支えるためのSiCパワー半導体モジュールの開発を行い、今仙電機はそのSiCパワー半導体 を活用し、独自の高効率化技術を使ったインバータの開発を行うとしている。なお、これらによる23年3月期業績への影響は軽微としている。

■アミタHD <2195>  1,096円 (+150円、+15.9%) ストップ高

 アミタホールディングス <2195> [東証G]がストップ高。22日午後1時ごろ、芙蓉総合リース <8424> [東証P]と「サーキュラーエコノミーを推進する事業創出に関する基本合意書」を締結したと発表しており、好材料視された。今回の基本合意は、カーボンニュートラルや天然資源に依存しない持続的なビジネスの方法論としてサーキュラーエコノミーが注目されるなか、サーキュラーエコノミーの実現のためには、既存の廃棄物処理事業者やリサイクル事業者がサーキュラー業に移行(トランジション)していくことが重要であることから、これを推進する共同事業の創出を検討するのが狙い。アミタグループが各地に展開する「MEGURU STATION」を基軸として、戦略的パートナーとともにサーキュラー・プラットフォームを構築する一方、芙蓉リースはリース事業で積み上げたサーキュラーエコノミーのインフラとネットワークを拡大し、社会全体に貢献できる「サーキュラーエコノミーの“プラットフォーマー”」となることを目指すとしている。なお、同件による業績への影響は軽微としている。

■エフ・コード <9211>  5,600円 (+700円、+14.3%) ストップ高

 エフ・コード <9211> [東証G]がストップ高、前日21日に続いて寄り付きから大口の買いが流入、売り物薄のなかカイ気配で株価水準を切り上げる人気となった。同社はCX(顧客体験)向上SaaSの提供など企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)戦略を支援する。PERは割高ながら業績は高成長途上にあるとの認識で投資資金の攻勢が続いている。前週17日にはデータマーケティングに特化したコンサルティング会社との業務提携や1株を2株にする株式分割などを手掛かり材料にストップ高に買われる人気となった。その後は5680円まで上値を伸ばした後調整していたが、足もとで再び買い直される展開に。前日にLINE活用型マーケティング・チャットボット「hachidori」及び SaaS型動画メッセージツール「recit」の事業譲受について発表、これが株価の新たな刺激材料となったもようだ。

■セレンHD <7318>  810円 (+68円、+9.2%)

 セレンディップ・ホールディングス <7318> [東証G]が3日続急伸。同社は中堅・中小製造業に特化し、事業承継や経営強化を支援する事業投資会社。21日取引終了後、自動車業界をはじめ開発工程での試作受託などを手掛けるアペックス(東京都八王子市)の全株式を取得し、連結子会社化することを決めたと発表しており、これを材料視した買いが入ったようだ。セレンHDの投資ポートフォリオ上では成長事業への投資と位置付けている。アペックスの技術力とデザイン力を生かし、グループ全体の成長加速を目指すとしている。

■円谷フィHD <2767>  2,267円 (+183円、+8.8%)

 東証プライムの上昇率5位。円谷フィールズホールディングス <2767> [東証P]が5日続急伸。同社はパチンコ・パチスロなどの遊技機の企画開発及び販売を主力展開する。収益面では季節性があるが、23年3月期は上期から絶好調、通期の営業利益見通しは従来予想の40億円から60億円に大幅増額した。パチスロはメダルを使わないスマートパチスロが話題となっており、同社の活躍余地が高まっている。一方、版権ビジネスも “ウルトラマン人気”で時流を捉えている。

■ジェイフロ <2934>  3,205円 (+248円、+8.4%)

 ジェイフロンティア <2934> [東証G]が3日ぶりに急反発。21日の取引終了後、海外での病院手配サービスなどを手掛けるウェルビーグループ(香港)との間で、海外駐在日本人向けのオンライン診療サービスの提供に向けて業務提携したと発表しており、これが好感された。ウェルビーグループの会員向けに、ジェイフロのオンライン診療 ・服薬指導アプリ「SOKUYAKU」を活用したオンライン診療サービスを提供する。将来的に、ウェルビーグループ提携先顧客の訪日外国人出張者や旅行者に対してサービス提供を行うことも予定している。

■インフォネ <4444>  858円 (+60円、+7.5%) 一時ストップ高

 インフォネット <4444> [東証G]が急反発、一時ストップ高となった。21日、業務改善クラウド「オペレーションクラウド」を開発するクロス・オペレーショングループ(東京都千代田区)と業務提携をすると発表しており、これが材料視されたようだ。インフォネはDX(デジタル・トランスフォーメーション)化に迫られる企業や公益団体の業務オペレーション改善に寄与するプロダクト「オペレーションクラウド」のローンチに向けてサポートを進めるほか、同社が培ってきた業務改善DXの知見をもとに、同プロダクトの機能を強化していく。

■アルマード <4932>  1,230円 (+86円、+7.5%)

 アルマード <4932> [東証S]が続急伸。21日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を15万株(発行済み株数の1.55%)、または1億5000万円としており、取得期間は11月22日から12月27日まで。足もとの業績動向と内部留保の充実度を考慮し、資本効率の向上を図ることが目的としている。

■アールビバン <7523>  615円 (+38円、+6.6%)

 アールビバン <7523> [東証S]が急伸。21日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を30万株(発行済み株数の2.72%)、または2億円としており、取得期間は11月22日から12月28日まで。経営環境の変化に柔軟に対応した機動的な資本政策の遂行を可能にすることが目的という。

■メドレー <4480>  3,840円 (+225円、+6.2%)

 メドレー <4480> [東証G]が3日ぶりに急反発。21日の取引終了後、東京証券取引所の承認を受けて、11月28日付で東証グロースから東証プライムへ市場変更することになったと発表しており、TOPIX連動ファンドなどによる買い需要発生を先取りする形で買われた。同社は、医療ヘルスケア領域の人材採用システム「ジョブメドレー」やオンライン診療システム「CLINICS オンライン診療」などを展開している。22年12月期連結業績予想は、会計基準の変更に伴い対前年増減率はないものの、売上高141億円、経常利益13億5000万円を見込む。

■SANKYO <6417>  5,060円 (+285円、+6.0%)

 東証プライムの上昇率10位。SANKYO <6417> [東証P]が5日続急伸。11月21日からメダルを使わないメダルレス遊技を可能にしたスマートパチスロ(スマスロ)が導入されたことを受けて、パチンコ・パチスロ関連の一部に買いが流入したようだ。スマスロは、遊技メダルを電子データ化しているため、ユーザーはメダルの投入やドル箱への移し替えなどを行う必要がなくなるのが特徴。また、出玉性能も上がっているため関心が高い。一方のパチンコホール側にとっても、メダルの持ち運びや洗浄が不要になり作業負担の軽減につながるため歓迎されており、今後導入が進むことが期待されている。導入開始となった11月21日には同社の「革命機ヴァルヴレイヴ」や平和 <6412> [東証P]の「Lバキ」などの導入が開始され話題になっているほか、パチスロ関連として円谷フィールズホールディングス <2767> [東証P]、オーイズミ <6428> [東証P]、ダイコク電機 <6430> [東証P]、セガサミーホールディングス <6460> [東証P]なども買われた。

■タムラ <6768>  853円 (+47円、+5.8%)

 タムラ製作所 <6768> [東証P]が3日続急伸、連日の年初来高値更新となった。前日21日は売買高360万株弱に急増させ62円高と値を飛ばしたが、22日もその余勢を駆って上値指向を鮮明とした。世界的な脱炭素への取り組みを背景に、パワー半導体の市場が急拡大している。そのなか、次世代パワー半導体の有力候補に目されるβ型酸化ガリウムパワー半導体の研究開発で業界を先駆しており、同社のカーブアウトベンチャーであるノベルクリスタルテクノロジーは複数の上場企業などからの出資を受けている。足もとの業績も会社側の想定を上回り絶好調で推移、23年3月期営業利益は従来予想の30億円から45億円と期初見通しから5割増しの大幅増額修正を行い、前期比で3倍近い急拡大を見込む。

■プレイド <4165>  910円 (+43円、+5.0%)

 プレイド <4165> [東証G]が3日ぶりに急反発。同社は22日、自社のWebサイト改善・管理プロダクト「KARTE Blocks」が、キラメックス(東京都渋谷区)が運営するオンラインプログラミングスクール「TechAcademy」に導入されたことを明らかにしており、これが株価を刺激したようだ。「KARTE Blocks」は、タグを貼るだけでサイトのあらゆる要素をすぐに改修、素早く仮説検証を重ねて継続的なパフォーマンス向上を実現するプロダクト。サイトをどこでも自由に更新、即反映することが可能で、思いついたアイデアをすぐに試すことができるという。

■グリコ <2206>  3,730円 (+145円、+4.0%)

 江崎グリコ <2206> [東証P]が大幅反発。21日、製品価格の価格改定及び内容量変更の決定を発表。業績の押し上げ要因となると期待した買いが入ったようだ。2023年2月以降の出荷分より順次実施する。原材料価格やエネルギーコストの上昇が背景。価格改定の対象は合計72ブランド338品目で値上げ率は3~16%。主力商品「ポッキー」を含む菓子区分の値上げ率は7~13%となる。一部の菓子では内容量の変更も実施する。

※22日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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