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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 米雇用統計待ちのなか、AMDの時間外の下落により短期的なショートが入りやすい


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 27000 -290 (-1.06%)
TOPIX先物 1900.0 -22.5 (-1.17%)
シカゴ日経平均先物 27025 -265
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 6日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。7日に9月の米雇用統計の発表を控え、大幅利上げ観測が再燃する可能性も警戒されるなか、積極的な売買は手控えられた。米失業保険申請件数が前週比2万9000件増の21万9000件と予想以上に増加したことで一時買われる場面も見られた。ただし、米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事が、来年初めにかけて追加利上げを予想したほか、ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁、シカゴ連銀のエバンス総裁による利上げ継続発言が相次いだことから長期金利が上昇し、持ち高調整の売りが優勢となった。S&P500業種別指数はエネルギーのみが上昇した一方で、電気通信サービス、公益事業、不動産、銀行、商業サービス・用品の弱さが目立った。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、日中大阪比265円安の2万7025円で終えた。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比80円安の2万7210円で始まり、開始直後につけた2万7220円を高値に利食い優勢となり、2万7040円~2万7190円辺りでのこう着が続いた。米国市場の取引開始後に2万6990円まで売られる場面も見られ、終盤にかけては2万6990円~2万7100円辺りのレンジで推移し、2万7000円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まろう。前日までの上昇で上値抵抗線として意識されていた25日、75日移動平均線を突破し、一時2万7400円まで買われたが、ナイトセッションで同線をサポートできず再び下回ったため、リバウンド一巡が意識されやすい。10月に入り買い戻し中心でリバウンドを強めていたものの、出来高は減少傾向にあったため、買い戻しは前日でピークとの見方に向かわせそうだ。

 ただし、米雇用統計の発表を控えるなかで新たなロングの動きは限られていたと見られ、売り一巡後は2万7000円近辺での底堅さが見られる可能性はありそうだ。5日線が切り上がりを見せて2万6900円辺りに位置していることから、同線が支持線として意識されよう。また、足元の急ピッチのリバウンドの反動から短期的にはショートを仕掛けてくる動きはあるものの、新たにショートポジションを積み増す動きにはつながらないと考えられ、まずは5日線辺りまで調整する局面では、短期ながら押し目狙いのロングスタンスを想定しておきたい。

 また、VIX指数は30.52に上昇したが、支持線として意識される25日線水準まで調整を見せていたこともあり、いったんは反発しやすいところであろう。なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.19倍に上昇した。ただし、米国ではアドバンスト・マイクロ・デバイシズ<AMD>が取引終了後に発表した2022年7-9月期の決算速報値で、売上高や売上高総利益率が従来の見通しを下回ったとして時間外取引で売られている。指数インパクトの大きい値がさハイテク株への重荷となることから、NTショートに向かわせやすいだろう。

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