市場ニュース

戻る
 

【注目】前週末30日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

ネオマーケ <日足> 「株探」多機能チャートより

■ネオマーケ <4196>  930円 (-195円、-17.3%)

 ネオマーケティング <4196> [東証S]が急反落し、上場来安値を更新した。同社は29日取引終了後、22年9月期通期の連結業績予想修正を発表。最終損益の見通しを従来の2億3700万円の黒字から2億9700万円の赤字(前期は2億600万円の黒字)に引き下げたことが嫌気されたようだ。子会社であるZeroの株式取得時に発生したのれんの未償却残高の全額を減損し、減損損失4億5100万円を特別損失に計上することが主な理由。なお、売上高の見通しは従来の22億円から22億3000万円(前期比21.9%増)に引き上げ、経常利益見通しは3億5000万円から2億7000万円(同5.6%減)に下方修正している。

■日軽金HD <5703>  1,448円 (-68円、-4.5%)

 日本軽金属ホールディングス <5703> [東証P]が大幅安で6日続落。29日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を5400億円から5150億円(前期比5.8%増)へ、営業利益を200億円から125億円(同43.7%減)へ、純利益を140億円から100億円(同40.3%減)へ下方修正したことが嫌気された。上期における半導体製造装置向け厚板やリチウムイオン電池向け外装用箔の販売減少が響くことに加えて、トラック架装事業の回復が遅れていることが要因としている。

■レーザーテク <6920>  14,695円 (-690円、-4.5%)

 レーザーテック <6920> [東証P]が大幅安で11日続落、1万5000円台を巡る攻防となった。前日29日の米国株市場ではNYダウやナスダック総合株価指数など主要株価指数が大きく売り込まれる展開となったが、半導体関連株への売りが顕著で、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ <AMD> やエヌビディア <NVDA> などが大幅安となり、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)はナスダック指数の下落率を上回る3.3%安と急落した。この流れを引き継ぎ、東京市場でも売買代金上位の同社株などを筆頭に、半導体セクターの下値リスクが改めて意識されたようだ。同社株が今年に入り終値で1万5000円台を下回ったのは6月20日のみで、この時は下ヒゲで1万4450円まで売り込まれる局面があったが、その後はリバウンドに転じた経緯がある。

■トヨタ <7203>  1,876円 (-82.5円、-4.2%)

 トヨタ自動車 <7203> [東証P]が大幅反落。そのほか、ホンダ <7267> [東証P]やスズキ <7269> [東証P]、日産自動車 <7201> [東証P]、SUBARU <7270> [東証P]、三菱自動車工業 <7211> [東証P]など自動車株が総じて安かった。世界的な金融引き締めによる景気悪化懸念を背景に、日米欧の株式市場は下落基調が続いている。30日の東京市場は前日29日の欧米株安を受けて再び売り圧力の強い地合いとなり、日経平均株価は大幅安で2万6000円台を割り込んだ。こうしたなか、主力の自動車株にも売りがかさんでおり、業種別騰落率で「輸送用機器」は値下がり率トップとなった。

■日経レバ <1570>  12,660円 (-550円、-4.2%)

 NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 <1570> [東証E]が大幅反落で再び1万3000円台を割り込んだ。日経平均株価に連動するETFでボラティリティが日経平均の2倍に基本設定されていることがポイントで、ここ個人投資家のリバウンド狙いの逆張りが目立つ。信用売り残の減少が続く一方、買い残は急増傾向にあり直近22日現在で740万口を超える。全体相場の下落局面で個人投資家が積極的に買い向かっていることを示している。一方、日経平均と逆方向に連動するNEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信 <1357> [東証E]にも個人投資家の関心は高い。今月14日にマドを開けて買われて以降、5日移動平均線をサポートラインに急速に上値追い態勢にある。

■一工薬 <4461>  1,911円 (-82円、-4.1%)

 第一工業製薬 <4461> [東証P]が大幅続落。29日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、営業利益を47億円から35億円(前期比24.3%減)へ、純利益を25億円から10億円(同59.9%減)へ下方修正したことが嫌気されたようだ。価格転嫁の活動を進めることで、売上高は650億円から700億円(同11.7%増)へ上方修正したが、上期における各種原材料価格の高騰の影響が大きく、大幅な減益になる見通しという。

■西武HD <9024>  1,446円 (-57円、-3.8%)

 西武ホールディングス <9024> [東証P]が大幅反落。29日取引終了後、23年3月期の連結業績予想の下方修正を発表したことを嫌気する売りが流入した。営業収益は4430億円から4160億円(前期比4.8%増)に見直したほか、営業損益は従来予想の310億円の黒字から130億円の黒字(前期は132億1600万円の赤字)に減額した。鉄道業の運輸収入や国内ホテル業の宿泊需要が想定を下回るほか、インバウンド需要も本格的な回復には時間を要すると想定している。足もとで新型コロナウイルスの水際対策の緩和に対する期待もあり、株価は上昇していただけに、30日は利益確定売りも膨らんだ様子だ。

■カッパクリエ <7421>  1,362円 (-42円、-3.0%)

 カッパ・クリエイト <7421> [東証P]が大幅安で3日続落。30日朝方に複数のメディアで、警視庁が不正競争防止法違反の疑いでカッパ・クリエイトの田邊公己社長と同社幹部、情報漏えいに協力した元部下の3人を逮捕する方針を固めたことが報じられた。これを受け、同社株には先行き不透明感を嫌気した売りが出たようだ。

■SBG <9984>  4,900円 (-131円、-2.6%)

 ソフトバンクグループ <9984> [東証P]が反落、全般地合い悪のなか下値を探る展開となった。ここ5000円大台ラインを巡る攻防で、前日29日は大台をキープしたが30日は再び割り込む展開を強いられた。29日の米国株市場ではナスダック総合株価指数が300ポイントを超える大幅な下げとなり、米ハイテク株に投資する同社にとっては逆風材料となっている。また、同社傘下の巨大ファンド「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」の低迷が浮き彫りとなるなか、同ファンドの人員を3割程度削減する動きが始まったことも伝えられ、これもネガティブ材料として受け止められたようだ。株式需給面からは日経平均寄与度の高い銘柄で、30日も日経平均が先物主導で売り込まれた場合に裁定解消売りを浴びる可能性があり値動きが注視された。

■コマツ <6301>  2,611円 (-44円、-1.7%)

 コマツ <6301> [東証P]が反落。そのほか、日立建機 <6305> [東証P]が安かった。30日発表された9月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.1と8月に比べ0.7ポイント上昇し市場予想(49.7)を上回った。ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)による急激な利上げに伴う世界的な景気減速懸念が強まるなか、大手建機株は売りに押される展開となった。

※30日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均