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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:エーザイ、イマジカG、ファストリ

エーザイ <日足> 「株探」多機能チャートより
■エーザイ <4523>  7,704円  +920 円 (+13.6%) ストップ高買い気配   11:30現在  東証プライム 上昇率トップ
 エーザイ<4523>が連日のストップ高となっている。同社は28日、米バイオジェン<BIIB>と開発するアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」のグローバル第3相臨床試験で、統計学的に高度に有意な臨床症状の悪化抑制を示し、主要評価項目を達成したと発表。引き続きこれを好材料視した買いが入っている。なおエーザイでは、22年度中の米国におけるフル承認申請、ならびに日本、欧州における販売承認申請を目指すとしている。

■イマジカG <6879>  938円  +50 円 (+5.6%)  11:30現在
 IMAGICA GROUP<6879>が大幅高、8%を超える上昇で960円台まで一気に株価水準を切り上げた。同社は映像制作の大手だがメタバース分野に注力姿勢をみせており、東京ガールズコレクションではメタバース空間上に再現された会場での映像をプロデュースするなど存在感を示している。直近ではNTTドコモが28日に、メタバースなどデジタルの最先端サービスを手掛ける「NTTコノキュー」を10月1日から本格的に始動することを発表しており、これがイマジカGの株価も刺激する格好となった。このほかメタバース関連株ではフィールズ<2767>や共同ピーアール<2436>、ドリコム<3793>など軒並み人気となっている。

■ファーストリテイリング <9983>  79,140円  +1,270 円 (+1.6%)  11:30現在
 ファーストリテイリング<9983>は反発しフシ目の8万円台を回復した。一時3000円を超える上昇をみせるなど上げ足を際立たせている。前日は3400円あまりの急落をみせていたが、きょうはその買い戻しが利いている。同社株は日経平均寄与度の高い値がさ株として知られるが、前日は日経225先物主導のインデックス売りの影響で大幅安となった。きょうは、その反動で日経225先物には高水準のショートカバーが入っており、それに伴うインデックス買いが株価を押し上げている。きょうは日経225採用銘柄のなかで同社株の指数寄与度は群を抜いており、午前10時半現在で日経平均を80円程度押し上げている。

■グリムス <3150>  1,563円  +23 円 (+1.5%)  11:30現在
 グリムス<3150>が反発している。28日の取引終了後、子会社グリムスパワーが、経済産業省が実施する「令和4年度電気利用効率化促進対策事業(節電プログラム促進事業)」に採択されたと発表しており、これが好材料視されている。なお、同件が23年3月期業績に与える影響は軽微としている。

■INPEX <1605>  1,352円  +19 円 (+1.4%)  11:30現在
 INPEX<1605>が高い。28日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の11月限が前日比3.65ドル高の1バレル=82.15ドルと上昇。米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間在庫統計で、米国の原油とガソリンの在庫が減少し需給引き締まりが意識されたことが買い要因となった。また、勢力の強いハリケーン「イアン」が接近しており、メキシコ湾岸での石油生産に影響が出ることも警戒された。

■ソフトバンクグループ <9984>  4,996円  +58 円 (+1.2%)  11:30現在
 ソフトバンクグループ<9984>が6日ぶりに大きく切り返す展開をみせている。前日は全体相場が先物主導の下げに見舞われるなかインデックス売りを浴び、フシ目の5000円大台を終値で下回ったが、一転してきょうは買い戻しが顕著となっている。前日の米国株市場では主要株価指数が揃って大幅に上昇したが、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は2%あまり上昇し、NYダウを上昇率で上回った。米ハイテク株に積極投資する同社にとってはポジティブ材料となっている。また、同社は28日、自社が発行した外貨建て社債の買い入れを発表、買い入れ額は日本円にして約2500億円分となる。これは負債削減による財務体質改善につながるものとして株価面でプラスに働きやすい。

■ティーケーピー <3479>  2,597円  +20 円 (+0.8%)  11:30現在
 ティーケーピー<3479>は反発。28日の取引終了後、保有する神奈川県葉山町にある宿泊研修施設の土地・建物を譲渡するのに伴い、第3四半期業績に固定資産売却益約9億円を特別利益として計上する見込みと発表しており、これが好感されている。経営資源の効率的活用及び財務体質の強化が目的という。なお、23年2月期業績予想への影響は現在精査中としている。

■日本郵船 <9101>  2,514円  -456 円 (-15.4%)  11:30現在  東証プライム 下落率トップ
 日本郵船<9101>が全般相場反発のなかも売りに押される展開となっている。きょうから株式3分割後の株価となるが、海運セクターは配当権利落ちの影響で下押し圧力が働いている。郵船は分割前の株価でみて約1000円分の下押し効果があるため、上値はその分重くなる。世界的にリセッション懸念が高まるなか、グローバル物流ニーズの低迷が海運業界には向かい風となっている。PERの割安さは際立っているが、今期以降の業績見通しに不透明感があり、足もとで強弱観が対立している。

■西松屋チェーン <7545>  1,311円  -139 円 (-9.6%)  11:30現在  東証プライム 下落率3位
 西松屋チェーン<7545>は大幅続落で年初来安値を更新。28日の取引終了後、23年2月期業績予想の修正を発表。営業利益を136億円から113億5000万円(前期比7.4%減)へ引き下げており、これが嫌気されているようだ。急速な円安の進行や仕入れ原価などの高騰による影響が出た。売上高は引き続き堅調に推移すると見込んでおり、従来予想の1700億円(同4.3%増)を据え置いた。同時に発表した上期(2月21日~8月20日)の決算は、売上高が844億7800万円(前年同期比4.7%増)、営業利益が66億9600万円(同3.9%増)だった。

■東京エレクトロン <8035>  36,980円  -860 円 (-2.3%)  11:30現在
 東京エレクトロン<8035>は全般相場が買い優勢に傾くなか、売り優勢の展開を強いられ連日の年初来安値更新。一時期は半導体需給の逼迫が取り沙汰されたが、これには国家安全保障の観点からサプライチェーンリスクを回避するため米国や中国が過剰に在庫を積み上げた背景があった。いわば仮需であり、足もとではその反動が出ている。また、コロナ禍での巣ごもり特需の反動や、世界的な景気減速に伴う電子機器需要の減退なども半導体市況の軟化につながっている。つれて大手半導体メーカーの半導体設備投資意欲も低下しており、半導体製造装置関連企業の収益環境には逆風となっている。半導体製造装置国内トップの同社株はその象徴ともいえ、機関投資家の持ち高調整の売りが依然として続いているもようだ。

■ブロードE <4415>  1,349円  +179 円 (+15.3%) 一時ストップ高   11:30現在
 ブロードエンタープライズ<4415>が急騰。28日の取引終了後、三菱地所<8802>との間で協業に向けた基本合意書を締結したと発表しており、これを材料視した買いが向かっているようだ。ブロードEが提供するマンション向け高速インターネット「B-CUBIC」と、三菱地所が開発した総合スマートホームサービス「HOMETACT(ホームタクト)」を軸にしたIoTサービスの販売パッケージの構築に着手する。

■デコルテHD <7372>  1,234円  +82 円 (+7.1%)  11:30現在
 デコルテ・ホールディングス<7372>に物色人気集中、カイ気配スタートとなり一時16.3%高の1340円まで買われる場面があった。同社は婚礼写真を自社スタジオで撮るフォトウエディング事業を主力にアニバーサリーフォト事業なども手掛けるが、28日取引終了後、ミクシィ<2121>と資本・業務提携契約を締結したことを発表した。モバイル向けゲームをはじめエンターテインメント事業に幅広く展開するミクシィとの提携による業容拡大に期待する形で投資資金が流入している。

■フライト <3753>  455円  +27 円 (+6.3%) 一時ストップ高   11:30現在
 フライトホールディングス<3753>が急反発し一時ストップ高の508円に買われている。28日の取引終了後、21年に発表した市販のAndroid携帯を使ってカードのタッチ決済を実現する「Tapion(タピオン)」のサービスインに向けて、子会社フライトシステムコンサルティングが新たに決済センターを構築し、NTTデータ<9613>の拡張性の高い決済伝送サービス「CAFIS GlobalGEAR」に接続して運用を開始すると発表したことが好感されている。「Tapion」は、専用アプリをインストールするだけで、Andoroidスマートフォンが決済端末として使えるようになるサインレス、暗証番号レスでシンプルにタッチするだけの非接触カード決済手段。既に欧州、中東、アフリカ、アジア太平洋、南米の数多くの国々で稼働している決済ソリューションである「Tap to Phone」を実装しているが、毎決済ごとのセキュリティー監査など、新たなセキュリティー要件への対応が必要となり、従来の国内決済センターでは必要要件を満たすセンターが存在しないため、自社で専用決済センターを構築することになったとしている。

■ニューテック <6734>  1,499円  +69 円 (+4.8%)  11:30現在
 ニューテック<6734>は反発。28日の取引終了後、集計中の22年2月期第2四半期累計(3~8月)の連結業績について、売上高が15億4700万円から16億8900万円(前年同期比31.4%増)へ、営業利益が1億5200万円から2億400万円(同77.4%増)へ、純利益を1億600万円から1億4900万円(同93.5%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感されている。電子部品の在庫確保と営業活動強化に努めたことが奏功し大学や官公庁の大型案件を獲得したほか、OEM向けのミラーカード製品と小型NAS製品などの販売が好調に推移した。また、販管費の削減効果も寄与した。

■ジーニー <6562>  1,202円  +52 円 (+4.5%)  11:30現在
 ジーニー<6562>が急反発している。28日の取引終了後、同社が開発・運営するデジタル屋外広告プラットフォーム「GENIEE DOOH」が、「グーグル」の提供するDSP「ディスプレイ&ビデオ360」と連携を開始すると発表しており、これが好感されている。「ディスプレイ&ビデオ360」は、「Google Marketing Platform」のプロダクトの一つで、キャンペーンのプランニングからクリエイティブのデザインと管理、オーディエンスデータの整理と活用、広告枠の検索と購入、キャンペーンの測定と最適化までを行うことができるツール。今回の連携により、広告配信の強化、「ディスプレイ&ビデオ360」からのDOOH広告枠買い付けが可能になるとしている。なお、同件による23年3月期業績への影響は軽微としている。

●ストップ高銘柄
 ミンカブ <4436>  2,183円  +400 円 (+22.4%) ストップ高買い気配   11:30現在
 エフ・コード <9211>  3,870円  +700 円 (+22.1%) ストップ高   11:30現在
 コムシード <3739>  493円  +80 円 (+19.4%) ストップ高   11:30現在
 など、4銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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