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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 世界的なリセッション懸念でVIX指数は6月半ば以来の水準に上昇


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 26420 -610 (-2.25%)
TOPIX先物 1862.5 -38.0 (-1.99%)
シカゴ日経平均先物 26415 -615
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 23日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。英政府が大規模な減税を打ち出した。財政悪化やインフレ長期化懸念で英長期金利が急騰するなか、米長期金利は12年ぶりの水準に上昇。世界的なリセッション(景気後退)に陥るとの懸念が高まるなか、リスク資産を圧縮する動きとなった。S&P500業種別指数はすべてのセクターが下落し、エネルギー、自動車・同部品、食品・生活必需品小売、運輸、素材の下げが目立った。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、22日の日中大阪比615円安の2万6415円で終えた。日経225先物(12月限)の22日の取引終了後のナイトセッションは、日中比230円安の2万6800円で取引を終えた。23日の祝日取引は2万6850円で始まり、2万6750円で日中取引を終了。ナイトセッションは2万6690円で始まり、その後は下落幅を広げ2万6410円~2万6500円水準でレンジ推移。取引中盤にかけてレンジを切り下げると一時2万6250円まで下落幅を広げる場面も見られたが、引けにかけて買い戻しが入って下げ渋り、2万6420円で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好で、ギャップダウンで始まろう。米連邦準備理事会(FRB)の大幅利上げが米景気の後退入りを招くとの懸念が強まるなか、英政府による大規模な減税策を受けて財政悪化やインフレ長期化懸念が世界的なリセッション懸念につながった。また、ゴールドマン・サックスはS&P500種株価指数の年末の予想を従来の4300から3600に引き下げたことも売りに向かわせたと見られる。

 これによりVIX指数は29.92に上昇し、一時32.31と6月半ば以来の水準に切り上がる場面も見られた。チャート上では足元で27.50辺りが抵抗となる一方で、下値を切り上げる三角保ち合いを形成していたが、これを上に放れる格好となった。25日、75日移動平均線とのゴールデンクロスを示現。6月半ばにつけた35.05辺りが目先的なターゲットとして意識されてくる可能性があり、リスクオフ姿勢を強めてきそうだ。

 日経225先物は祝日取引だったため、ヘッジ対応の動きが過剰に強まった状況であることから、売り一巡後はショートカバーに向かわせる展開もあるだろう。また、これまでテクニカル面で機能していたボリンジャーバンドの-2σ(2万6695円)を明確に下回ってきたことで、売られ過ぎの修正で-2σ水準辺りまでのリバウンドは意識されそうだ。ただし、-2σ水準を早期に回復できないと、次第に週足の-2σ(2万6050円)辺りを狙ったショートの動きには注意しておきたい。

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