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【通貨】東京為替:ドル・円は乱高下、日銀緩和継続で円安基調に

ユーロ/円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

22日の東京市場でル・円は乱高下。日銀の大規模緩和継続を受けた円売りで145円を上抜けたが、数分で143円48銭まで急落。午後は144円台後半でもみ合った後、黒田日銀総裁の発言に反応した円売りで午前の高値を上抜け、145円90銭まで値を切り上げた。

・ユーロ・円は141円13銭から143円70銭まで上昇。
・ユーロ・ドルは0.9848ドルから0.9809ドルまで値を下げた。

・17時時点:ドル・円145円70-80銭、ユーロ・円143円40-50銭
・日経平均株価:始値27,053.58円、高値27,197.07円、安値26,955.18円、終値27,153.83円(前日比159.30円安)

【金融政策】
・スイス中銀:政策金利を0.50%ポイント引き上げ(予想:0.75%ポイント)
・日銀:金融市場調節方針・資産買入れ方針は現行政策を維持
1)新型コロナ対応特別オペの取り扱い(全員一致)
-感染症対応にかかる中小企業などに向けたプロパー融資分は、期限を半年間延長し、2023年3月末に終了。その間、毎月1回、3カ月物の資金供給を実施。
-感染症対応にかかる中小企業などに向けた制度融資分は、期限を3カ月間延長し、2022年12月末に終了。その間、毎月1回、3カ月物の資金供給を実施。
-金額無制限の共通担保資金供給オペの実施
-上記オペの期限後も中小企業などの資金繰りを支えるとともに、より幅広い資金繰りニーズに応える観点から、幅広い担保を裏付けとして資金を供給している共通担保資金供給オペについて金額に上限を設けずに実施。
2)金融市場調節・資金買入れ方針
-イールドカーブ・コントロール:(全員一致)
短期金利:日本銀行当座預金のうち政策金利残高に-0.1%のマイナス金利を適用。
長期金利:10 年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう、上限を設けず必要な金額の長期国債の買入れを行う。
連続指値オペの運用明確化:10年物国債金利についての0.25%の利回りで指し値オペを、明らかに応札が見込まれない場合を除き毎営業日実施。
-資産買入れ方針(全員一致)
ETFおよびJ-REITについて、それぞれ年間約12兆円、年間約1800億円に相当する残高増加ペースを上限に必要に応じて買入れを行う。
CPほか社債などについては、感染症拡大前と同程度のペースで買入れを行い、買入れ残高をCP等約2兆円、社債等約3兆円と拡大前の水準へと徐々に戻す。
マネタリーベース:消費者物価指数(除く生産食品)が安定的に前年比+2%を超えるまで拡大方針を継続する。

【要人発言】
・日銀(声明)
「コアCPI、年末にかけてエネルギー価格の押し上げ寄与後退で伸びは鈍化へ」
「基調的な物価上昇圧力は高まっていく」
・黒田日銀総裁
「当面は金利を引き上げない」
「必要であればちゅうちょなく追加的な緩和措置を講じる」
「欧州がマイナス金利をやめても日本がやめる必要はない」
「為替介入についてコメントは差し控える」
「フォワードの変更不要は数カ月ではなく2-3年」
「フォワードガイダンス、経済物価情勢に合わせて微調整はある」
「円安は一方的な動きで、投機的な動きも影響しているのではないか」
「政府と緊密に連携しつつ経済・物価への影響を十分注視していく」
「マクロ政策として金融政策は経済回復支援が必要」
「物価高の消費者への影響、注視している」
・神田財務官
「過度な変動や無秩序な動きは容認できない」
「介入はまだ実施していないが、ステルスで実施する場合もある」
「必要な時は必ず介入することになる」
「介入は短期的に影響があるとの見方が多いと思う」
「適切な対応はずっとスタンバイの状況」
・松野官房長官
「過度な変動を憂慮している」(午後)
「このような動きが継続すればあらゆる措置を排除せず、適切な対応を取りたい」
「米利上げ、日本や世界の経済への影響を引き続き注視」(午前)
「日銀には経済、物価、金融情勢を踏まえ、適切な政策運営を期待する」
・シュナーベル欧州中銀(ECB)専務理事
「引き続き利上げが必要」
「ドイツはガス不足でリセッションに陥る恐れ」

【経済指標】
・NZ・8月貿易収支:-24.47億NZドル(7月:-14.06億NZドル←-10.92億NZドル)

《TY》

 提供:フィスコ

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