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【特集】AndDo Research Memo(1):成長強化事業の拡大により2ケタ増益、売上高も過去最高を連続更新

AndDo <日足> 「株探」多機能チャートより

■要約

And Doホールディングス<3457>は、不動産売買仲介における日本最大のフランチャイズチェーン網を生かして、顧客ニーズを的確に捉えた業界初のサービス・事業を次々と開発・商品化し、市場に浸透させることに成功している。成長強化事業(フランチャイズ事業、ハウス・リースバック事業、金融事業)への積極的な投資を継続することで、さらなる収益拡大を目指している。

1. 業績動向
2022年6月期の連結業績は、売上高が前期比6.0%増の41,395百万円、営業利益が同10.9%増の2,871百万円、経常利益が同17.2%増の2,947百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同21.0%増の1,955百万円となった。成長強化事業であるフランチャイズ事業及びハウス・リースバック事業の着実な成長に加え、不動産売買事業でも好調を維持したことにより、売上高は過去最高を連続で更新し、各利益も2ケタ増となった。また、第三の柱として育成しているリバースモーゲージ保証事業も順調に拡大しており、保証残高が順調に積み上がったほか、提携金融機関の新規開拓も拡大した。

※2022年6月期より「収益認識に関する会計基準」等を適用。


2023年6月期の連結業績については、売上高で前期比12.5%増の46,582百万円、営業利益で同20.2%増の3,452百万円、経常利益で同12.0%増の3,300百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同11.4%増の2,178百万円を見込んでいる。ハウス・リースバック事業が大幅な増収増益を計画しているほか、金融事業のリバースモーゲージ保証事業も全体の利益に寄与する見込みだ。

2. リバースモーゲージ保証事業の育成
同社はリバースモーゲージ保証事業を第三の柱として育成すべく、注力している。なぜなら、リバースモーゲージ保証サービスを提供する(株)フィナンシャルドゥは、契約時に不動産調査料を受け取り、利用者が金融機関に支払う利息の一部を保証料として得るため、イニシャルコストとランニングコストの両方で収益機会があるストック型収益ビジネスであるからだ。2022年8月15日時点の提携金融機関は39行(前期末は25行)、リバースモーゲージ累計保証残高は8,805百万円(前期末比64.8%増)、累計保証件数は829件(同47.5%増)と拡大している。直近では、2022年6月に楽天銀行(株)と銀行代理業委託契約を締結し、「楽天銀行リバースモーゲージ」の銀行代理業許可を取得しており、今後のリバースモーゲージ保証事業のさらなる普及拡大に期待したい。

3. 中期経営計画
同社は2022年3月、一層の成長と発展による企業価値向上を目指し、2025年6月期を最終年度とする中期経営計画を策定した。これまで積極投資を行ってきたフランチャイズ事業、ハウス・リースバック事業、金融事業に加え、不動産売買事業を成長強化事業として位置付け、成長強化事業のさらなる拡大、「不動産×金融」サービスの深化、高収益体質化の促進、の3つを推進することで、2025年6月期に売上高518.1億円、営業利益41.7億円、経常利益40.0億円、経常利益率7.7%、親会社株主に帰属する当期純利益26.4億円を目指す。また、成長強化事業のうちフランチャイズ事業では累計加盟店舗数865店舗、ハウス・リースバック事業では仕入契約件数月150件ペース、金融事業(リバースモーゲージ保証事業)では提携金融機関100行、不動産売買事業では棚卸資産140億円を達成すべく、施策を実行していく。

■Key Points
・2022年6月期は成長強化事業の拡大により、過去最高の売上高を更新、各利益も2ケタ増
・成長強化事業の伸長により、2023年6月期も2ケタ増収増益を見込む
・成長強化事業のさらなる拡大により高収益体質化を促進し、2025年6月期に売上高518.1億円、経常利益40.0億円を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)

《YM》

 提供:フィスコ

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