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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 2万9000円を回復、目先的には達成感もロングポジションを積み直す動きが強まりやすい


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 28970 +120 (+0.41%)
TOPIX先物 1990.0 +4.5 (+0.22%)
シカゴ日経平均先物 28950 +100
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 16日の米国市場は、NYダウ S&P500が上昇した一方で、ナスダックは下落。小売り大手ウォルマート<WMT>やホームセンター最大手ホーム・デポ<HD>の予想を上回る5-7月期決算が好感され、NYダウを押し上げた。小売企業の良好な決算を受け、個人消費が堅調との見方が広がり、消費関連株を中心に買われる展開となった。また、4300億ドル規模の「インフレ抑制法」が成立したことも好感された。一方で、長期金利の上昇を受けてハイテク株は利益確定の売りが優勢となった。S&P500業種別指数は食品・生活必需品小売、小売、耐久消費財・アパレルが上昇した半面、半導体・同製造装置、自動車・同部品、不動産が下落。

 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、日中大阪比100円高の2万8950円で終えた。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比変わらずの2万8850円で始まり、2万8850円~2万8920円辺りで保ち合うなか、米国市場の取引開始直後には2万8770円まで売られる場面も見られた。ただし、その後は急速に切り返す動きとなり、一時2万9000円まで買われ、2万8970円で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い優勢で始まることになろう。ただし、ナイトセッションで1月4日につけた年初来高値2万8970円を突破し、節目の2万9000円を回復した。米国市場では長期金利が上昇しハイテク株が利益確定の売りに押された流れもあり、いったんは達成感が意識されやすいところでもある。とはいえ、年初来高値を更新してきたことで、6月の急落局面で解消したロングポジションを積み直す動きが強まりやすく、ショートには傾けづらい需給状況と考えられ、押し目狙いのロングスタンスは継続。

 また、米国ではウォルマートなど小売企業の決算が好感され消費関連株を中心に買われており、ややTOPIX型優位の展開が意識されそうだが、指数インパクトの大きいファーストリテイリング <9983> [東証P]が日経平均株価をけん引する可能性はあるだろう。昨日のNT倍率は先物中心限月で一時14.58倍に上昇し、昨年11月下旬以来の水準を回復した。昨年9月~11月は14.60倍辺りに上値を抑えられていたこともあり、同水準に接近することでNTロングの利益確定に伴うリバランスの動きが意識されてくる。一方で、この水準を突破してくるようだと、15.00倍辺りがターゲットとなることから、引き続き押し目ではNTロングでの対応と見ておきたい。

 なお、VIX指数は19.69に低下した。足元では20.00を挟んだ動きを継続し下げ渋る動きも見られているものの、方向性としては4月安値の18.45辺りがターゲットになりそうだ。リスク選好の動きが継続するなか、押し目待ちの買い意欲は強いだろう。日経225先物の取引レンジはオプション権利行使価格の2万8875円を中心とした2万8750円~2万9000円を想定。ただし、2万8875円~2万9000円での取引が増えてくるようだと、中心値は2万9000円に切り上がり、2万8875円~2万9125円となる。

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