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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 1月高値2万8970円をターゲットに押し目狙いのロングスタンスで対応


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 28880 +20 (+0.06%)
TOPIX先物 1984.0 ±0.0 (±0.00%)
シカゴ日経平均先物 28880 +20
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 15日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。中国人民銀行(中央銀行)が予想されていなかった利下げに踏み切ったほか、中国の7月工業生産高や小売売上高などの経済指標が予想を下回ったことで、中国景気への警戒感が高まり、売りが先行した。8月のニューヨーク連銀製造業景況指数が大幅に悪化したことに加え、8月のNAHB住宅市場指数が8カ月連続で低下したことも重荷となった。

 しかし、先週発表されたインフレ指標を受けて米連邦準備理事会(FRB)が利上げペースを緩めるとの見方を背景に押し目買い意欲は強く、午後に入りプラスに転じた。原油先物の下落がインフレ懸念を和らげ、長期金利も低下したことから大型テック株などが買われた。S&P500業種別指数は自動車・同部品、家庭用品・パーソナル用品、食品・飲料・タバコが上昇した一方で、エネルギー、保険、耐久消費財・アパレルが下落。

 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、日中大阪比20円高の2万8880円で終えた。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比30円安の2万8830円で始まり、利食い優勢となるなか、米国市場の取引開始直後には2万8620円まで売られる場面も見られた。売り一巡後はリバウンドからプラスに転じると、取引終盤には一時2万8900円まで買われ、2万8880円で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い優勢で始まろう。直近2営業日で1070円上昇していることもあり、急ピッチの上昇に対する利益確定の商いは入りやすい。ただし、オプション権利行使価格の2万8875円を中心とした、上下の権利行使価格である2万8750円~2万9000円でのレンジ推移が想定され、1月高値の2万8970円をターゲットとした、押し目狙いのロングスタンスで対応したいところだ。

 VIX指数は19.95と先週末の19.53から上昇したものの、日中は20.00を挟んだボトム圏での推移を継続しており、中国景気への警戒感が高まるなかでも反応は限られていた。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.54倍に上昇し、一時昨年11月30日以来となる14.56倍をつけていた。昨年9月~11月の抵抗帯だった14.60倍辺りは、いったんNTロングの利益確定によるリバランスも入りやすい水準になりそうだ。一方で、この水準をクリアしてくるようだと、昨年2月高値15.68倍を射程に入れたトレンド形成に向かう可能性もあり、まずは15.00倍回復を想定したNTロングのスタンスは継続しておきたい。

 日経225先物は2万9000円に接近するなか、強弱感が対立しやすい水準となるため、ヘッジを考慮したNTによるスプレッド狙いの動きが入りやすいと考えられる。そのなかで、相対的に出遅れているハイテクセクターなどを見直す動きも意識されるため、日経平均型優位の需給状況になろう。

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