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【市況】米SECのヘッジファンド規制強化案、投資戦略の開示拡大など求める

 米証券取引委員会(SEC)はきょう、ヘッジファンドに対して、運用するファンドの構造や投資戦略などの詳しい情報開示を求める規制強化案を公表する。ブルームバーグが伝えた。

 大手ヘッジファンドに四半期ごとに課されている機密開示の拡大が正式に決まれば、業界にとってこの10年で最も厳しい規制強化の1つになる。

 バイデン政権はかねてから、ヘッジファンド業界の透明性向上を求めている。SECは1月に大手ヘッジファンドやプライベートエクイティ(PE)に対し、多額の損失や償還が発生した場合の報告迅速化を求めている。

 今回の規制案では、マスターファンドとフィーダーファンドの仕組みやパラレルファンドといった複雑なケースで、それぞれの構成ファンドについて情報を提出することを求める。

 SECは声明で、こうした仕組みを1つにまとめて報告している現状ではヘッジファンドやPEファンドが抱える潜在的なリスクを完全に認識できず、複雑な構造の比較を困難にしていると説明した。

 一方のヘッジファンド業界は、当局にとってそうした情報の有用性は限定的だと主張。投資戦略にかかわる機密情報を開示することになり、情報セキュリティーのリスクが高まりかねないと規制強化に反発している。

 SECは10日の採決を経て、最短60日間の意見公募(パブリックコメント)を実施する。必要とあれば修正を施した後で数カ月後に最終案を審議する見通しだという。

出所:MINKABU PRESS

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