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【市況】株価指数先物【引け後コメント】 NT倍率は1月以来の高値水準、日経225先物は6月10日の高値2万8350円が射程に


大阪9月限
日経225先物 28170 +220 (+0.78%)
TOPIX先物 1947.0 +13.0 (+0.67%)

 日経225先物(9月限)は前日比220円高の2万8170円で取引を終了。寄り付きは2万7900円とシカゴ日経平均先物(2万7870円)にサヤ寄せする格好からやや売り先行で始まった。その後、2万7820円まで下落する場面も見られたが、地政学リスクに対するアルゴリズム発動といったショートは限られ、現物の寄り付き後の早い段階でプラスに転じると、前場半ばには2万8000円を回復。さらに前引けにかけて上げ幅を広げ、後場開始後には一時2万8180円まで買われた。終盤にかけては2万8120円~2万8170円と日中の高値圏で推移した。

 日経225先物は後場半ば辺りからこう着したものの、週末要因のほか米雇用統計の発表を控えていたため、想定内の動きだった。それ以上に2万8000円回復後も上げ幅を広げた上での保ち合いであり、センチメントの改善につながったとみられる。米雇用統計発表を受けたナイトセッションの動きが注目されるが、売り優勢となったとしても2万8000円辺りで底堅さを見せてくるようだと、6月10日の高値2万8350円が射程に入ってきそうだ。

 本日は東京エレクトロン <8035> [東証P]が日経平均株価をけん引する格好となったが、来週は同社の決算発表が予定されている。過度な減速懸念の後退につながる内容であれば、相対的な出遅れ修正へと向かわせ、引き続き日経平均をけん引する可能性があろう。

 なお、グローベックスの米株先物は、主要3指数がいずれも小幅ながらプラス圏で推移している。また、NT倍率は先物中心限月で14.46倍に上昇した。一時1月4日以来の水準を回復してきたことで、昨年8月以降の上値抵抗だった14.50倍を試す動きも意識されやすい。もっとも、東京エレクトロンやソフトバンクグループ <9984> [東証P]などの決算がネガティブな内容となれば、いったんはリバランスに向かわせやすいため、週前半が転換点となる可能性があることは意識しておく必要があろう。

 手口面では、日経225先物はソジェンが1840枚、SBIが360枚、モルガンSが280枚程度の売り越しに対して、JPモルガンが1300枚、BofAが530枚、ドイツが460枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はソジェンが3090枚、BNPパリバが1580枚、ABNアムロが700枚程度の売り越しに対して、モルガンSが1430枚、JPモルガンが1330枚、ゴールドマンが820枚程度の買い越しだった。ソジェン、BNPパリバ、ABNアムロの売り越しについては、裁定買い(現物買い・先物売り)による商いと見られる。

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