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【特集】リグア Research Memo(1):接骨院などのヘルスケア産業の経営支援に貢献。今後の成長に向けた先行投資を実施

リグア <日足> 「株探」多機能チャートより

■要約

リグア<7090>は、接骨院などのヘルスケア産業の経営支援に貢献する、問題解決型コンサルティングカンパニーである。社名の「リグア」は、「LIFE GUARD」におけるLIFEの「リ」、GUARDの「グア」をつなげたものであり、「生きる」を「支援する」という思いが込められている。体の不安がなく生きることをサポートする「接骨院ソリューション事業」と、お金の不安がなく生きることをサポートする「金融サービス事業」の2つのセグメントで事業を展開している。

1. 2022年3月期の業績概要
2022年3月期の連結業績は、売上高3,202百万円(前期比19.2%増)、営業利益158百万円(同35.9%減)となり、期初計画に対しては売上高で0.8%減、営業利益で45.3%減となった。第3四半期までは堅調に推移したものの、前年同期に売上割合の高かった第4四半期に両事業ともに失速し減収減益となったことが影響した。売上高については、接骨院ソリューション事業がけん引し、過去最高を更新した一方、機材・消耗品の積極的な販路拡大やソフトウェア販売等による増収を見込んでいたものの、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)により対面での営業活動自粛等で営業活動に影響が生じたほか、世界的な半導体の供給不足に伴い、主要機材の仕入の一部に遅れが生じたことにより、代替商品の手配等で販売計画に影響が生じた。利益面では、今後の成長に向けた先行投資(人材投資、広告宣伝投資、設備投資)のほか、上記主要機材の代替商品の販売等による売上総利益率の低下等が影響した。

2. 2023年3月期の業績見通し
同社では、世界的な半導体の供給不足により、主要機材の仕入計画に一部遅れが生じており、入荷の見通しが不透明な状況となっていること等を勘案し、2023年3月期の連結業績予想はレンジ形式を採用した。上限は通常時の売上高、下限は通常時より主要機材が約70%減少の可能性があると想定し、売上高は3,335~3,535百万円(前期比4.1~10.4%増)、営業損益は64百万円の損失~83百万円の利益(前期は158百万円の利益)、経常損益は77百万円の損失~70百万円の利益(同151百万円の利益)、親会社株主に帰属する当期純損益は62百万円の損失~34百万円の利益(同72百万円の利益)と見込んでいる。接骨院ソリューション事業では「Dr.Supporter」を軸とした健康サポート領域への新たな展開に注力し、金融サービス事業では同社独自の総合金融コンサルティングの展開に注力する。なお、今後の成長投資に向けた先行投資(人材投資、広告宣伝投資、設備投資)は、引き続き実施していく。

3. 中期成長戦略
同社は、既存事業である接骨院ソリューション事業及び金融サービス事業の拡大に加え、新たに健康サポート領域で事業を展開していく戦略を掲げている。既存事業のうち、接骨院ソリューション事業は、主要商品であるレセONEの機能追加等ソフトウェアが順次リリースされることにより業績が拡大していくと弊社では見ている。また、金融サービス事業は、取扱商品の拡充等により業績が拡大していくと見ている。一方、中期的な成長のために新たに取り組む健康サポート領域では、IFMC.技術※を用いたヘルスケア商品(一般医療機器)を展開していく方針である。すでに2021年6月より、日常をケアするサポーター「Dr.Supporter」の販売を開始している。また、同年10月には、保湿・ボディクリーム「My.Supporter」も販売を開始した。弊社では、セルフケア健康機器市場から、ベッドリネン寝具小売市場、スポーツ用品国内出荷市場へと展開されるポテンシャルがあると期待している。

※IFMC.(イフミック:集積機能性ミネラル結晶体)は(株)テイコク製薬社が温泉療法に着眼して製造したナノメーターレベルの非常に微小なミネラルの結晶体であり、数種類の鉱物を組み合わせて鉄分の多い温泉水に一定時間浸漬し、その溶出液を特殊処理して抽出した物質。


■Key Points
・「生きる」をサポートする事業として、接骨院ソリューション事業と金融サービス事業を展開
・2022年3月期は接骨院ソリューション事業の伸長により前期比19.2%増収となるも、今後の成長に向けた先行投資により利益は減少
・2023年3月期は主要機材の入荷見通し等の不確定要素を勘案し、レンジ形式での業績予想を採用。今後の成長に向けた先行投資は継続
・新たに取り組む健康サポート領域は、セルフケア健康機器市場からベッドリネン寝具小売市場、スポーツ用品国内出荷市場へと展開されるポテンシャルがあると期待

(執筆:フィスコ客員アナリスト 藤田 要)

《YM》

 提供:フィスコ

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