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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:ロードスター、しまむら、東電HD

ロードスター <日足> 「株探」多機能チャートより
■ロードスターキャピタル <3482>  1,938円  +152 円 (+8.5%)  11:30現在  東証プライム 上昇率2位
 ロードスターキャピタル<3482>が急勾配の上昇トレンドを形成、きょうは9%高の1948円まで一気に駆け上がり、4月6日につけた高値1897円を払拭、約2カ月半ぶりに上場来高値を更新した。ここ不動産セクターの中小型株に投資資金の攻勢が顕著となっている。同社株はその先導役として存在感を示している。同社は不動産流動化ビジネスを手掛けるが、旺盛な個人投資家の投資意欲を背景に業績は好調に推移、22年12月期の営業利益は前期比27%増の71億5400万円と大幅な伸びを見込んでいる。PERは最高値圏にありながら依然として7倍前後と割安感が強い。24年12月期に売上高300億円(前期実績179億円)、税前利益100億円(同50億円)を数値目標とする中期経営計画を掲げており、これも投資マネーの食指を動かしているようだ。

■しまむら <8227>  11,730円  +790 円 (+7.2%)  11:30現在  東証プライム 上昇率7位
 しまむら<8227>が大幅高で年初来高値を更新。27日の取引終了後に23年2月期第1四半期(2月21日~5月20日)決算を発表。営業利益が前年同期比12.3%増の146億1500万円と好調な内容だったことから、これを好感した買いが入っているようだ。売上高は同4.8%増の1493億1900万円で着地した。自社開発ブランドやサプライヤーとの共同開発ブランドの品揃えを拡充したほか、インフルエンサー企画やキャラクター商品を積極的に展開したことが寄与し売り上げを伸ばした。また、効率的な在庫コントロールの実施や広告宣伝の取り組みも奏功した。

■ベイカレント <6532>  36,300円  +2,100 円 (+6.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率8位
 ベイカレント・コンサルティング<6532>が大幅高。総合コンサルティング会社として日本最大で、業績も大幅増収増益基調を続けている。株価は6月に入ってから、全体相場の下げに連動して大幅な調整を余儀なくされていたが、6月中旬以降はソーサーボトムを形成し、ここにきて戻り足を強めてきた。市場では「PERは30倍前後とやや割高だが、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)投資が活発化するなか、同社はそのニーズを取り込むことで業績成長路線を走っており、(指標面の割高感は)あまり気にならない。直近ではJPモルガンが27日付で新規にオーバーウェイトでフォローし、目標株価を4万6000円に設定したことでインパクトがあったようだ」(中堅証券ストラテジスト)としていた。

■東電HD <9501>  526円  +13 円 (+2.5%)  11:30現在
 東京電力ホールディングス<9501>が6連騰と上昇基調を強め、徐々に需給相場の様相を見せ始めている。5月9日につけた年初来高値奪回を視野に入れている。経済産業省は27日、東電HD管内に出した電力需給逼迫注意報を28日も継続することを発表。猛暑が続くなか、今後も全国的に電力不足に対する懸念が取り沙汰されそうであり、同社株をはじめとする電力株には追い風材料となる。特に今は「脱炭素」という縛りがあるため、電力不足に対応した原発再稼働に向けた議論につながっていく可能性が意識され、世界最大級の柏崎刈羽原発を有する同社株は、そのシンボルストック的な位置づけで注目されやすい。

■小糸製作所 <7276>  4,415円  +75 円 (+1.7%)  11:30現在
 小糸製作所<7276>は3日続伸している。27日の取引終了後、先進運転支援システム(ADAS)や自動運転への対応として開発中の車載用LiDARに関して、米セプトン<CPTN>と協業関係を強化することで合意したと発表したことが好材料視されている。両社は17年に中距離用LiDARの共同開発を開始し、20年2月にはセプトン社の株式取得、22年2月には追加出資を行うなど関係を強化しており、23年には中距離用LiDARを実用化する見通しとなっている。今回両社は、新たに短距離・長距離用LiDARの共同開発をすることで合意し、車載用並びに車載用以外にも対応できるLiDARのグローバルサプライヤーとして、センサー事業の拡大を目指すとしている。なお、同件による23年3月期業績への影響は軽微としている。

■三菱UFJ <8306>  737.9円  +2.1 円 (+0.3%)  11:30現在
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>のメガバンク3社は売り買い交錯も頑強な値動きを示している。米国ではFRBによる金融引き締め強化に対する思惑が根強いなか、足もとでは再び米長期金利が上昇傾向を示している。前日終値ベースで10年債利回りは3.2%台に乗せており、米国事業を展開するメガバンクにとって、運用利ザヤの拡大期待が株価にはポジティブ材料として働く。また、配当利回りが高いことも特長で、三菱UFJは4.3%強、三井住友FGは5.4%前後、みずほFGは5.2%強といずれも高水準で、下値ではインカムゲイン狙いの買いも誘導されやすい。

■壱番屋 <7630>  4,685円  -245 円 (-5.0%)  11:30現在  東証プライム 下落率3位
 壱番屋<7630>は大幅安。27日の取引終了後に23年2月期第1四半期(3~5月)の決算を発表し、純利益が前年同期比65.4%減の4億3400万円と大幅減益で着地したことが嫌気されているようだ。仕入れ価格の高騰や時短協力金などの補助金収入の減少、投資有価証券売却益を計上した前年からの反動減などが要因。客数の回復や不採算店の撤退のほか、米国事業の好調が寄与し、売上高は同2.0%増の112億8700万円と増収を確保した。なお、通期の増収増益見通しは据え置いている。

■ENECHANGE <4169>  1,340円  -56 円 (-4.0%)  11:30現在
 ENECHANGE<4169>が反落。同社は、消費者向け電力・ガス切り替えプラットフォームの運営やエネルギー事業者向けサービスを手掛ける。事業者向けではマーケティング支援やデータ解析サービスのほか、デマンドレスポンス(DR、電力需給を調整する仕組み)サービスなどを提供しており、ここ電力需給逼迫への警戒感が高まるなか同社株に向かう思惑物色の動きは強い。ただ、きょうは短期急騰の反動や東証による信用規制強化の発表もあり、目先売りに押される展開となっている。

■あさひ <3333>  1,271円  -32 円 (-2.5%)  11:30現在
 あさひ<3333>が反落している。27日の取引終了後に発表した第1四半期(2月21日~5月20日)単独決算が、売上高242億4600万円、営業利益34億4000万円、純利益23億4900万円となり、会計基準の変更に伴い前年同期との増減率の表記はないものの、実質営業減益となったことが嫌気されている。一般車・電動アシスト自転車が堅調に推移したほか、修理やメンテナンスも増加し実質増収となった。ただ、仕入れコストが上昇したほか、サービス事業拡大に伴い人件費が増加したことなどが利益を圧迫した。なお、23年2月期通期業績予想は、売上高780億円、営業利益56億円、純利益37億円の従来見通しを据え置いている。

■レーザーテック <6920>  16,620円  -185 円 (-1.1%)  11:30現在
 レーザーテック<6920>は4日ぶり反落スタートとなったものの、その後は急速に下げ渋り小幅プラス圏に浮上する場面もあった。ここ米国株市場で半導体関連株に買い戻しが目立ち、東京市場でも同社株や東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置の主力銘柄に買い戻しや押し目買いの動きが活発化していた。ただ、前日の米株市場では半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)がわずかながら反落しており、その流れを受けて足もとでは目先筋の利益確定売りを誘発している。グロース(成長)株に位置付けられる高PER銘柄は米長期金利の動向に影響を受けやすく、前日の米10年債利回りが終値ベースで再び3.2%台に乗せてきたことが、PER70倍台と割高感のある同社株にとっても警戒材料となっている。しかし、きょうは全体相場が先物主導で強さを発揮していることから、同社株にも空売り買い戻しなどの動きが観測され、下値を支える形となっている。

■オウケイウェイヴ <3808>  132円  +30 円 (+29.4%)  11:30現在
 オウケイウェイヴ<3808>が続急伸している。27日の取引終了後、22年6月期の連結業績予想について、売上高を4億5000万円から5億円(前期比77.2%減)へ、営業損益を12億3300万円の赤字から11億6000万円の赤字(前期5億1600万円の赤字)へ上方修正したことが好感されている。エンタテインメント関連事業を手掛ける子会社アップライツとその子会社の伸びが好調なことに加えて、費用内訳を見直したことが寄与した。なお、最終損益は貸倒引当金繰入額を計上するため45億6000万円の赤字(同40億5100万円の黒字)を見込む。

■免疫生物研究所 <4570>  406円  +80 円 (+24.5%) ストップ高買い気配   11:30現在
 免疫生物研究所<4570>がストップ高カイ気配となっている。27日の取引終了後、シスメックス<6869>と検体検査分野向け試薬の原材料開発に関する業務提携で合意したと発表しており、これが好感されている。今回の提携は、両社の診断薬開発技術の相互利用を進めることで、より独創的で高品質な製品を開発し全世界に向けて提供することが目的。これにより免疫生物研は、自社の抗体ライブラリをシスメックスのHISCL(全自動免疫測定装置)をはじめとする測定プラットフォーム向けに最適化し、診断薬原材料として供給することが可能になるほか、抗体開発技術を生かしてグローバル市場のさまざまな診断ニーズに対応した抗体を開発し、シスメックスへの供給を通じて診断薬市場向け事業を拡大するとしている。なお、同件による業績への影響は軽微としている。

■コーアツ工業 <1743>  3,700円  +700 円 (+23.3%) ストップ高買い気配   11:30現在
 コーアツ工業<1743>がストップ高の3700円水準でカイ気配となっている。27日の取引終了後、9月30日を基準日として1株を3株に株式分割すると発表。また、株式分割にあわせて22年9月期の期末一括配当予想を50円から実質増額となる25円に修正しており、これらを好感した買いが流入している。

■ソフトフロン <2321>  101円  +17 円 (+20.2%)  11:30現在
 ソフトフロントホールディングス<2321>が大幅高で、一時3月28日につけた年初来高値110円にツラ合わせした。同社は27日取引終了後に、これまで非開示としていた23年3月期通期の連結業績予想を公表。営業損益の見通しを3000万円の黒字(前期は1700万円の赤字)としていることが好感されているようだ。売上高は前期比2.1倍の8億円を見込む。同社は既存事業の再構築と事業基盤の強化、財務基盤の充実と戦略的な投資計画の実行、資本・業務提携、M&Aによる業容の拡大に取り組んでおり、業績はそれらの実施時期・状況によって大きく変動することから未定としていた。また、子会社のサイト・パブリスがコンテンツ・マネジメント・システムの新たな製品「SITE PUBLIS Connect(サイト パブリス コネクト)」を開発し、サービスの提供を開始することもあわせて発表。同製品は、さまざまなwebサイト/コンテンツ配信基盤の構築プロジェクトで、「低コスト」「短時間」での完成が実現可能になるとしており、販売開始は8月を予定している。

■パス <3840>  79円  +13 円 (+19.7%)  11:30現在
 パス<3840>は急騰。化粧品を軸に通販事業に特化し経営再建を図っている。27日取引終了後、同社が北海道医療大学と共同研究している「微細藻類由来フコキサンチンによる大腸がん化学予防」の実験結果第1弾として、モデルマウスへの抗がん効果を確認したことを発表、これを手掛かり材料に投資資金が攻勢をかけている。ここ時価総額の小さい低位株が物色人気を博しているが、株価100円未満の同社株もその流れに乗る形。時価総額は前日終値換算で30億円弱と小型であり、短期値幅取りを狙った買いを呼び込んでいる。

●ストップ高銘柄
 グローバルウェイ <3936>  397円  +80 円 (+25.2%) ストップ高   11:30現在
 エムティジェネックス <9820>  3,970円  +700 円 (+21.4%) ストップ高   11:30現在
 マイクロ波化学 <9227>  900円  +150 円 (+20.0%) ストップ高   11:30現在
 イーディーピー <7794>  10,510円  +1,500 円 (+16.7%) ストップ高   11:30現在
 など、6銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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