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【特集】フェローテク Research Memo(1):2022年3月期は増収増益。半導体需要が高まり、売上高は過去最高を達成

フェローテク <日足> 「株探」多機能チャートより

■要約

フェローテックホールディングス<6890>の主力事業は、真空シール・金属加工、石英製品、セラミックス製品、CVD-SiC(化学蒸着法炭化ケイ素)製品、磁性流体、サーモモジュール、パワー半導体基板など様々な製品、装置、部品、素材等を製造・販売することだが、半導体製造装置メーカーやデバイスメーカー向けに各種部品等の洗浄サービスやシリコンウエーハの研磨なども行っている。

1. 2022年3月期業績(実績)
2022年3月期業績は、売上高が前期比46.6%増の133,821百万円、営業利益が同134.4%増の22,600百万円、経常利益が同215.9%増の25,944百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同221.9%増の26,659百万円となった。世界的な半導体不足を背景に、主要顧客である半導体製造装置メーカーやデバイスメーカーからの需要が高まり、売上高は過去最高となった。セグメント別の売上高は、半導体等装置関連が35.4%増、電子デバイスが56.4%増、その他が84.5%増となった。営業外損益で為替差益2,542百万円を計上したこと(前期は差損889百万円)、営業外費用で支払利息809百万円(前期は1,477百万円)を計上したことなどから経常利益の伸び率が高くなった。特別利益として持分変動利益9,327百万円(前期は5,284百万円)を計上したこと、減損損失(特別損失)が404百万円へ減少した(前期は2,100百万円)ことなどから、親会社株主に帰属する当期純利益は経常利益比で大きくなった。設備投資額は35,378百万円(前期実績14,175百万円)、減価償却費は8,085百万円(同9,155百万円)となった。

2. 2023年3月期業績(予想)
2023年3月期の業績は、売上高180,000百万円(前期比34.5%増)、営業利益30,000百万円(同32.7%増)、経常利益は28,000百万円(同7.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は17,000百万円(同36.2%減)を見込んでいる。引き続き主要顧客である半導体製造装置メーカーからの引き合いは強く、能力増強により増収を見込む。増収に伴い営業利益は大幅増益を見込むが、経常利益は為替差益等を見込まないことから、増益率は小幅の予想となっている。さらに特別損益では、2022年3月期に計上した持分変動利益を見込んでいないことから、親会社株主に帰属する当期純利益は減益を予想している。セグメント別売上高は、半導体等装置関連が前期比50.4%増、電子デバイスが同40.4%増、その他が同24.9%減を予想している。世界の半導体業界の状況を見ると、依然として大手製造装置メーカーの投資意欲は強く、この予想が達成される可能性は高いだろう。設備投資額は73,622百万円、減価償却費は13,297百万円を見込んでいる。

3. 中期経営計画
同社は、2024年3月期を最終年度とする中期経営計画において、最終年度である2024年3月期の定量的目標を売上高1,500億円、営業利益250億円(営業利益率16.7%)としていた。しかし既述のように、足元の業績が予想以上に好調であることから、この目標値を上方修正し、2024年3月期に売上高2,300億円、営業利益400億円(営業利益率17.4%)、親会社株主に帰属する当期純利益210億円、ROE15%超、ROIC8%超、自己資本比率40%超とした。さらに新たに3年後の目標として、2025年3月期に売上高2,900億円、営業利益520億円を掲げた。またこの目標を達成するための累計設備投資額(2022年3月期~2024年3月期)も、当初の950億円から1,800億円へ上方修正された。この間の成長ドライバーとして、半導体マテリアル(石英、セラミックス、シリコンパーツ等)、半導体サービス(部品洗浄、再生ウエーハ等)、半導体金属・装置(金属加工、蒸着装置等)、電子デバイス(サーモモジュール、パワー半導体基板等)を挙げている。高い目標ではあるが、現在の半導体業界の状況を考えれば決して不可能な目標ではないだろう。今後の動向に注目したい。

■Key Points
・石英、セラミックス等の無機系製品の大手メーカー。半導体業界向けが多い
・好需要を背景に営業利益は2022年3月期は134.4%増、2023年3月期も32.7%増予想
・中期経営計画目標を上方修正:2024年3月期に売上高2,300億円、営業利益400億円

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《EY》

 提供:フィスコ


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