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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 米国のセンチメントは改善、レンジ切り上がりを想定したロング対応


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 26760 +80 (+0.29%)
TOPIX先物 1882.5 +5.0 (+0.26%)
シカゴ日経平均先物 26790 +110
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 25日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。5月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の発表を控え、朝方は売り優勢となった。その後、下落幅を縮めるなか、午後に発表されたFOMC議事要旨では、タカ派政策への警戒を強める新たな内容はなく、安心感から買い優勢の展開に。金融引き締めが景気後退につながるといった懸念は強いものの、NYダウはこれまで8週連続で下げていたこともあり、値ごろ感からの押し目買いが幅広い銘柄に入った。S&P500業種別指数は自動車・同部品、小売、耐久消費財・アパレルが上昇する一方で、家庭用品・パーソナル用品、医薬品・バイオテクノロジー、公益事業が下落。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は日中大阪比110円高の2万6790円で取引を終えた。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比10円高の2万6690円で始まり、FOMC議事要旨を警戒し一時2万6490円まで売られた。ただし、その後はショートカバーにより急速に切り返し、米国市場の取引開始後には2万6880円まで買われた。終盤にかけては利食いで上げ幅を縮め、2万6760円で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになりそうだ。FOMC議事要旨発表を無難に通過したほか、NYダウは4営業日続伸とリバウンドの動きを見せてきており、センチメントは改善傾向にある。一方、SOX指数は2%近い上昇となったものの、構成銘柄で上昇率トップだったエヌビディア<NVDA>は、5-7月売上高見通しが市場予想下回ったことを嫌気して、時間外取引で7%を超える下落となっている。

 エヌビディアの急落が指数インパクトの大きい値がさハイテク株への重荷となる可能性はあるため、日中はナスダック100先物の動向などを睨みながらの値動きになりそうだ。ナスダック100先物が落ち着いた動きを見せてくるようであれば、アク抜け感からショートカバーが入りやすくなろう。日経225先物は2万6700円辺りに位置する25日、75日移動平均線水準で強弱感が対立しやすく、同線を支持線に変えてくるようだと、オプション権利行使価格の2万6750円~2万6875円へのレンジに入り、その上の権利行使価格である2万7000円が意識されてくるため、まずは押し目狙いのスタンスになりそうだ。

 また、VIX指数は28.37に低下し、支持線として意識されていた25日線を下回ってきた。引き続き26.95辺りに位置している75日線辺りを下回ってくるまでは楽観はできないが、25日線割れでリスク選好に向かいやすいだろう。なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.21倍に低下した。本日は14.19倍に位置する25日線を下回ってくる可能性からNTショートの動きになりやすいものの、ナスダック100先物が底堅い値動きを見せてくるようであれば、NT倍率の低下局面ではその後の反転を狙ったNTロングでの対応を想定しておきたい。

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