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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):DMG森精機、郵船、三菱重

DMG森精機 <日足> 「株探」多機能チャートより
■DMG森精機 <6141>  1,921円  +89 円 (+4.9%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位
 DMG森精機<6141>が大幅に6日続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は23日、同社株のレーティングの「オーバーウエイト」を継続するとともに目標株価を2700円から2900円に引き上げた。ウクライナ問題でも欧州は堅調であり、過去最高益が続くことを評価している。具体的には、高付加価値化で収益性改善が進んでおり、自動化・脱酸素を事業機会に中期的に業績拡大が続くと予想。第1四半期(1~3月)決算を経て、(1)欧州を含む主要地域で好調な受注が継続(2)価格転嫁や受注採算向上で収益性改善が進展(3)部品内製化や部品調達の企業努力で供給律速が深刻化していない――の3点を確認。同証券では、22年12月期の連結営業利益を従来予想の460億円から488億円(会社予想450億円)に、23年12月期の同利益を564億円から580億円に上方修正している。

■芝浦電子 <6957>  5,580円  +80 円 (+1.5%)  本日終値
 芝浦電子<6957>が大幅に3日続伸。同社は23日取引終了後に、中期経営計画(2022~24年度)を策定したと発表。最終年度となる25年3月期の連結売上高目標を410億円(23年3月期予想は330億円)としていることが好感されたようだ。25年3月期の売上高営業利益率の目標は20.0%以上(同18.2%)、ROE(自己資本利益率)の目標は15.0%以上(同13.0%以上)に設定。事業拡大のために積極的な設備投資を継続し、配当については十分な自己資本を維持しつつ、長期にわたって安定的・継続的に実施(ROEや自己資本配当率の水準も考慮)するとしている。

■日本郵船 <9101>  10,370円  +130 円 (+1.3%)  本日終値
 日本郵船<9101>、商船三井<9104>など大手をはじめ海運株に買いが目立っている。業種別騰落でも、「海運」はTOPIX採用銘柄ベースで33業種中、断トツの上昇率を示している。低PER、低PBR、高配当利回りと三拍子揃ったバリュー株としての素地が注目されているが、直近では日米首脳会談を経て、米国による中国製品への関税引き下げの思惑が浮上、これが中国経済減速懸念を緩和させ、グローバル物流需要にも好影響を与えるとの思惑が広がっている。コンテナ船市況は依然として高止まりした状況にあるほか、鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数も4月中旬以降一貫した上昇トレンドを描いており、「複数の切り口で海運株の優位性が高まっている」(中堅証券ストラテジスト)という声が聞かれる。

■三菱重工業 <7011>  4,890円  +51 円 (+1.1%)  本日終値
 三菱重工業<7011>やIHI<7013>など防衛関連の主力銘柄に位置づけられる総合重機メーカーが堅調。前日行われた日米首脳会談では、その共同声明で「台湾海峡の平和と安定の重要性」を改めて確認するとともに、バイデン氏は記者会見で中国が台湾に侵攻した場合、軍事的に防衛に関与する姿勢を強く示した。また、日米両国は同盟の抑止力及び対処力の強化で一致し、岸田首相は防衛費の大幅な増額を確保する決意を示しており、関連株への投資資金流入を促す格好となっている。

■三井不動産 <8801>  2,689円  +12.5 円 (+0.5%)  本日終値
 三井不動産<8801>や三菱地所<8802>が高い。SMBC日興証券は23日、両銘柄の投資評価「1」を継続するとともに目標株価を引き上げた。三井不の目標株価は3400円から3600円に、菱地所は2400円から2500円にそれぞれ見直した。三井不は、高水準の利益成長と積極的な株主還元が続くことが見込めることを評価。豊富な開発プロジェクトの収益寄与やホテル・商業施設・東京ドームのコロナ禍からの回復、国内外での不動産売買で高水準の利益成長が続くと予想している。菱地所も、コロナ影響からの回復などにより、期待以上の利益回復が進むとみており、自社株買い期待も高まるとみている。

■NexTone <7094>  3,370円  -415 円 (-11.0%)  本日終値
 NexTone<7094>が急反落。楽天グループ<4755>が23日に定款の一部変更を発表し、事業目的に「音楽著作権の管理、音楽著作物の利用の開発、コンパクトディスク・ビデオなどの原盤の企画・製作、楽譜の出版」を新たに追加したことが明らかとなった。今後の事業展開などを勘案し変更するとしていることから、音楽著作権の管理事業を手掛けるネクストーンには将来的な影響を懸念した思惑的な売りが出ているようだ。

■西松屋チェーン <7545>  1,470円  -89 円 (-5.7%)  本日終値
 西松屋チェーン<7545>は大幅安。23日の取引終了後に発表した5月度(4月21日~5月20日)の月次売上高速報で、既存店売上高は前年同月比1.2%減と5カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気された。気温の高かった月度前半で、夏物衣料の売り上げが好調に推移したほか、育児・服飾雑貨も好調に推移した。ただ、月度を通じると客数が同0.9%減となったほか、客単価も同0.3%減となった。なお、全店売上高は同2.0%増だった。

■しまむら <8227>  11,100円  -510 円 (-4.4%)  本日終値
 しまむら<8227>は続落。23日の取引終了後に発表した5月度(4月21日~5月20日)の月次売上速報で、既存店売上高が前年同月比1.8%増と7カ月連続で前年実績を上回ったが、市場の反応は薄いようだ。月度中旬以降に関東以西で天候不順が続いたものの、3年ぶりの行動制限のない大型連休により、外出用のアウター衣料と靴やバッグ、帽子が売り上げを伸ばしたほか、夏物の肌着や靴下も好調だった。商品別では、婦人アウターでPB「CLOSSHI」のニットやTシャツ、サプライヤー共同開発ブランドの「HK WORKS LONDON」や「SEASON REASON」のニットベストやブラウスが売れ筋で、実用商品では「FIBER DRY」の婦人・紳士の肌着や靴下、スリッパが好調だった。なお、全店売上高は同1.2%増だった。

■レーザーテック <6920>  17,085円  -705 円 (-4.0%)  本日終値
 レーザーテック<6920>はプライム市場で断トツの売買代金をこなしながら、株価は軟調に推移、700円を超える下落で1万7000円大台攻防の様相をみせた。前日の米国株市場では大手金融株などが買われNYダウを押し上げたが、半導体関連株は高安まちまちでフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も反発したとはいえ、わずか0.5%の上昇にとどまった。グロース株への売り圧力は拭えない状況で、東京市場でも高PERで上値に戻り売り玉の多い同社株などは、積極的な買いが入りにくい。信用買い残も依然として300万株近くあり、株式需給面で重さが意識されている。

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